【夏の俳句 おすすめ30選】中学生向け!!夏の季語を使った俳句作品集を紹介!

 

みなさん、夏休みに俳句の課題を出されて悩んでいませんか?

 

 

俳句には「季語」を入れるルールがありますが、夏の季語を知らなければどう作り始めればいいかもわからないですよね…。

 

そこで今回は、「季語とは何なのか?」の説明からみなさんの身近にある夏の季語、さらに夏の季語を使った有名作品から中学生オリジナルの句までたくさん紹介していきます。

 

ぜひ参考にしてご自分の俳句にチャレンジしてみてください。

 

リス先生
それでは、さっそく見ていこう!

 

俳句に夏らしさを出す!夏の季語を知ろう

 

まずは「季語」とは何だろう?からご説明します。

 

俳句は季節感を感じる言葉遊びから始まったもので、”春夏秋冬”を表す言葉が大事なポイントになります。この季節を表す言葉を「季語」と呼びます。

 

ここに使いやすい夏の季語をご紹介しますが、旧暦が基準ですので今の季節とは少しズレていると感じるものもあるかもしれません。

(※旧暦の4、5、6月(新暦の5、6、7月)

中学生向け夏の季語

 

■気候・天文の季語■

初夏、立夏、夏至、暑さ、大暑、極暑、梅雨明け、炎天

 

■風景・地理の季語■

天の川、鯉のぼり、入道雲、虹、涼風、西日、夕立、夕焼け、夕凪、雷、風薫る、土用、夏の山、夏の海、夏の川、夏の月、夏の雨、夏の夕、夏の朝、夏の夜、泉

 

■生活行事や食べ物の季語■

夏服、汗、夏休み、夏の海、滝、海水浴、プール、登山、花火、扇風機、冷蔵庫、昼寝、風鈴、浴衣、うちわ、田植え、日焼け、ナイター、昆虫採集、サングラス、柏餅、アイスクリーム、タケノコ、さくらんぼ、キャンプ、ソーダ水、冷や素麺、苺、スイカ割り、梅干し、枝豆

 

■動物や生き物の季語■

蟻、鮎、うなぎ、カブトムシ、金魚、蝉、蛍、あまがえる、かたつむり

 

■植物や野菜の季語■

 新緑、若葉、菖蒲、あやめ、紫陽花、ひまわり、瓜、ナス、トマト、夕顔、パイナップル

 

 

 

夏の季語を使った有名俳句集【15選】

 

ここからは、有名俳人が詠んだ夏の俳句(名句)を紹介していきます。

 

リス先生
もしかしたら教科書などで目にしたものもあるかもしれないよ!お気に入りの一句が見つかるといいね!

 

俳句仙人
有名すぎる句の一つです。青々と夏草が生い茂っている古戦場に立って目をつぶるとつわもの(兵士)たちの姿が 見えてきたのでしょう。

 

俳句仙人
こちらも有名な句です。声がしみ入るはずがない岩と響きわたる蝉の声の騒がしさを使って、山の静けさを表現した芭蕉にしかできない秀逸な句です。

 

俳句仙人
「五月雨」とは梅雨に降り続く長雨のこと(今の6月は旧暦の5月)です。実は芭蕉、川下りを経験する前は「集めて涼し」と詠んでいたそう…。しかし、川下りの後で「集めてはやし」に詠み直したと言われています。川下りではよほど水が多くてスリルがあったのかもしれませんね。

 

俳句仙人
夏の暑い日に子どもが「わーい、冷たくて美味しい!」と喜んでニコニコと食べている様子が目に浮かんできます。「たのし”も”」に、傍で見ているの”も”楽しいという気持ちが伝わってきます。

 

【NO.5】小林一茶

『 ざぶざぶと 白壁洗ふ 若葉かな 』

季語:若葉(夏)

意味:若葉があふれる中で、冬に汚れた白壁を水をいっぱいかけてざぶざぶと洗っている。

俳句仙人
若葉が白壁を洗っているわけではありませんが、洗った白壁をさわさわと青葉が撫でているようにも感じます。

 

俳句仙人
紫陽花の花言葉「移り気」にからめたのか、昨日と今日で言うことが違うじゃないか!という人の変わりやすさを子規も体験したのでしょうか。

 

【NO.7】与謝蕪村

『 青梅に 眉あつめたる 美人かな 』

季語:青梅(夏)

意味:青梅を食べて酸っぱさに眉をひそめている女性の仕草の色っぽいことよ。

俳句仙人
美しい女性がああ、酸っぱい!と眉をひそめている姿が目に浮かびます。まるで浮世絵のような描写です。

 

俳句仙人
3つの季語を入れて初夏らしい代表物を並べています。最初にだけ「目には」と入れることで耳と口は省略しても伝わる非常に上手い表現です。

 

俳句仙人
ツルを守った優しい情景です。この句は後に「朝顔や」と詠み直されていて、「に」「や」の変化によって少し捉え方が変わるのも面白いところです。

 

【NO.10】加賀千代女

『 散れば咲き 散れば咲きして 百日紅 』

季語:百日紅(さるすべり)(夏)

意味:百日紅は散っては咲き、散っては咲きをよく続けている。

俳句仙人
初夏から長い間、白やピンクの花を楽しませてくれる百日紅。その咲き繰り返す様を、同じ言葉を繰り返すことでも表現しているようです。

 

俳句仙人
白牡丹は白い花弁が特徴の牡丹ですが、中心部はほんのりとピンク色になっています。「客観写生」という自然を見たままに詠む作者の姿勢が表れている一句です。

 

俳句仙人
「群青世界」と詠むことで、滝つぼの水の色と深い色をした木々が想像できる一句です。滝から落ちる水が、静寂で包まれていた世界を揺らすような大音響を立てている様子が詠まれています。

 

俳句仙人
宿題が終わらないのか、問題が難しいのか、密かに泣いている少年を詠んだ句です。昔も今も夏休みの宿題に四苦八苦する子どもの姿は共通のようです。

 

俳句仙人
半透明なところてんが器に盛られていく様子を煙に例えたユニークな句です。透明なお皿に沈んでいくところてんの様子が浮かんできます。

 

俳句仙人
部屋の片付けが終わらないまま出発日を迎えてしまうといった経験がある人も多いでしょう。この句では部屋を散らかしたままなのか、自分の心が散らかったままなのか明言していないため、作者の心情を詠んだ句とも考えられます。

 

中学生が作った!オリジナル一般俳句集【15選】

向日葵, 花, 自然, 夏, 黄色, 植物, ブルーム, 塞ぎます, フローラ

 

ここまでは、夏の俳句の中でも特に有名な句を紹介してきました。

 

「こんなに上手に俳句を詠めるのかな?」「やっぱり俳句はむずかしいかも!」と思った方もいるのではないでしょうか?

 

しかし、不安にならなくても大丈夫です!俳句には色々な種類があり、さまざまな人が俳句を詠んで楽しんでいるんですよ♪

 

ここからは、一般の方が詠んだオリジナルの俳句集を紹介していきます。

 

【No.1】

『 かたつむり 紫陽花の葉で 雨宿り 』

季語:かたつむり・紫陽花(夏)

意味:かたつむりが紫陽花の葉の下で雨宿りをしている。

俳句仙人
梅雨の道端で見かけた葉っぱの下で見つけたかたつむりが可愛く見えたのでしょうか。

 

【No.2】

『 星空に パッと咲いたよ 夏の華 』

季語:夏(夏)

意味:夏の星空に(花火が)華のようにパッと咲いたように見えた。

俳句仙人
大きな花火がパッと大きな花が咲いたように見えた感動の瞬間を句にしています。素晴らしいのう。

 

【No.3】

『 熱帯夜 クーラーなしには 眠れない 』

季語:クーラー(夏)

意味:暑い熱帯夜はクーラーをかけないと眠ることはできない。

俳句仙人
本当に最近の熱帯夜はクーラーなしでは眠れません。命に関わることもあるからみんなもクーラーはつけて寝ましょう。

 

【No.4】

『 夏祭り 憧れのきみ 探す夜 』

季語:夏祭り(夏)

意味:夏祭りの夜、憧れのあの人が来ていないか探した。

俳句仙人
憧れの君なので女の子が男の子を探しているのでしょうか。夏祭りの夜に会えたら胸がキュンとしますね。

 

【No.5】

『 通学中 うちわとタオル 欲しくなる 』

季語:うちわ(夏)

意味:暑い日の通学中は汗が止まらずうちわとタオルが欲しくなる。

俳句仙人
タオルは持参して汗を拭いてもよさそうですが、うちわで扇ぎながら通学する学生は珍しいかもしれません。

 

【No.6】

『 新緑で 私のこころ 落ち着くよ 』

季語:新緑(夏)

意味:初夏の新緑を見ているとざわついた私の心が落ち着いてくる。

俳句仙人
新しい葉っぱの爽やかな新緑の色は目にも心にも優しい効果があります。

 

【No.7】

『 衣がえ 半袖だけじゃ まだ寒い 』

季語:衣がえ(夏)

意味:衣替えが開始しても半袖だけではまだ寒さを感じる。

俳句仙人
衣替えの時期(初夏)はまだ昼は暑くても朝晩は冷え込むことがあります。肌寒いなーと思いながら登校するみんなが「そうそう!」と言いたくなる句じゃ。

 

【No.8】

『 球を追う 夕暮れ時が 長くなる 』

季語:夕暮れ(夏)

意味:夕方にボールが見えなくなる時間が遅くなった。

俳句仙人
野球かサッカーでしょうか?遅い時間になってもまだ外でボールが見えていると日が長くなったなぁと感じます。

 

【No.9】

『 五月雨で 部活が休み 何しよか 』

季語:五月雨(夏)

意味:雨が続いて部活が休みだよ。何して過ごそうか。

俳句仙人
屋外部活の梅雨の時期の悩みです。何をして過ごしたのか知りたくなります。

 

【No.10】

『 一番は 俺だ俺だと セミの声 』

季語:セミ(夏)

意味:一番の大声は俺だとセミが鳴き競っている。

俳句仙人
確かに「俺の方が声大きいだろ!」と競い合うかのように鳴いているように感じます。擬人的に表現しているのが面白い句です。

 

【No.11】

『 風鈴や 昼の日射しと 眠る君 』

季語:風鈴(夏)

意味:風鈴が鳴っているなぁ。昼の日射しの下で君が眠っている。

俳句仙人
チリンチリンと音を立てて鳴っている風鈴の下で昼寝をしている人を見て詠んでいます。「君」が表すのが友人なのか、家族なのか、想像がふくらむ句です。

 

【No.12】

『 夏の風 電柱の影 ひといきす 』

季語:夏の風(季語)

意味:夏の風が吹いてきた。電柱の影に隠れて日射しを遮って一息つこう。

俳句仙人
風が吹いてきたのに乗じて、日陰で暑さを和らげるために休憩している様子を詠んでいます。横断歩道での信号待ちなど、少しでも日陰に隠れていたいという気持ちがわかる人も多いのではないでしょうか。

 

【No.13】

『 涼風や 自転車みちの 鼻唄と 』

季語:涼風(夏)

意味:涼しい風が吹いているなぁ。自転車用の道を鼻歌交じりに走っていく。

俳句仙人
自転車専用の道路を快走して涼しい風を堪能している様子が浮かんでくる句です。心地良さに鼻歌が飛び出しているため、サイクリング日和であることがよくわかります。

 

【No.14】

『 熱帯夜 天気予報は 繰り返し 』

季語:熱帯夜(夏)

意味:今夜も熱帯夜ですと天気予報はずっと繰り返している。

俳句仙人
最近は夜中でも25℃をこえる場所が多く、天気予報でも「熱帯夜です」という言葉をよく聞きます。「繰り返し」という言葉から、夜でも続く暑さにウンザリしている様子が伺える句です。

 

【No.15】

『 眼裏に 夢の続きの 蛍の火 』

季語:蛍(夏)

意味:目の中に夢の続きのような蛍の光が見えるようだ。

俳句仙人
「眼裏(まなうら)」とは目の中という意味ですが、「夢」と続くことからまぶたを閉じている様子が連想されます。目を閉じてもなおまぶたの裏側で蛍の光が思い出されるという夏の一コマです。

 

以上、中学生向け夏の季語を使ったおすすめ俳句集でした!

 

俳句仙人
どうでしたか?
意外だったかもしれませんが、季語はみんなの身近にあるものがそのまま使えるのです。クーラーやうちわを使ったことがない人はいないでしょうし、アイスクリーム、かき氷も食べるでしょう。

リス先生
使う時や食べている状況を思い出しながら、自分の気持ちなどを繋げて5・7・5にチャレンジしてみてね!

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