【中学生向け春の俳句 30選】おすすめ!!春の季語を使った俳句作品集を紹介!

 

中学生のみなさん、春の俳句作りで困ったことはありませんか?

 

季語は旧暦が基準ですので、現在の季節感とは少しずれていることも俳句にとりかかりにくい理由の一つです。

 

ここではみなさんにも想像しやすい身近な春の季語を始め、春の季語を含む有名作品から中学生の俳句作品まで、たくさんご紹介していきます。

 

ぜひ自分らしい春の俳句作りにトライしてくださいね。

 

 

リス先生
それでは、さっそく見ていこう!

 

俳句に春らしさを出す!春の季語を知ろう

 

まずは「季語」とは何だろう?からご説明します。

 

俳句は季節感を感じる言葉遊びから始まったもので、”春夏秋冬”を表す言葉が大事なポイントです。この季節を表す言葉を「季語」と呼びます。

 

ここで、中学生にとって使いやすい春の季語をご紹介していきます。

 

春の季語は旧暦が基準ですので、今の季節とは少しズレていると感じるものもあるかもしれませんので、注意しましょう。

(※旧暦の1、2、3月(新暦の2、3、4月))

 

中学生向け春の季語

 

■気候・天文の季語■

暖か、うららか、春の○○(朝、夕、夜、空、暮など)、東風、霞、おぼろ月、立春、如月、啓蟄、春めく、八十八夜、春一番、花冷え

 

■風景・地理の季語■

春の○○(海、川、山、土、野、水など)、雪解け、残雪

 

■生活行事や食べ物の季語■

バレンタイン、桃の節句、卒業、入学、ゴールデンウィーク、みどりの日、どんたく、朝寝、春眠、風車、あさり、木の芽和え、ひなあられ、ひな祭り、わらび餅、いちごミルク

 

■動物や生き物の季語■

うぐいす、蝶、ひばり、巣箱、蜂、鳥の巣、白魚、ツバメ、トカゲ、桜鯛

 

■植物や野菜の季語■

 菜の花、梅、つくし、青のり、伊予柑、クレソン、木の芽、シクラメン、わかめ、ネーブル、春の草、よもぎ、梅、ミモザ、ゼンマイ、タラの芽、春大根、わらび、アスパラガス、ウド

 

 

中学生向け!「春の季語」を含む有名俳句集【15選】

 

ここからは、有名俳人が詠んだ春のおすすめ俳句を紹介していきます。

 

リス先生
もしかしたら教科書などで目にしたものもあるかもしれないよ!お気に入りの一句が見つかるといいね!

 

俳句仙人
とても有名な俳句です。見渡す限りの黄色い菜の花畑、白い月とオレンジ色の夕日が同時に見えている美しい色彩が目に浮かぶ、絵画のような句です。

 

俳句仙人
「ひねもす」は一日中のことです。穏やかに晴れた春の日、海のそばで「のたりのたり」の波をウトウト眺めていた作者だったのでしょう。

 

俳句仙人
長い雪の季節が終わって春がきた喜びに満ちた句です。子どもたちを温かく見守っている一茶の優しさも伝わってきます。

 

俳句仙人
どれが季語かわかりにくいですが、「雀の子」が春の季語です。寂しさと優しさが詠まれた一茶らしい一句ですね。

 

俳句仙人
椿は冬ではなく春の季語です。花が落ちる姿を「不吉だ」と感じることもあれば「美しい」と表現されることもあります。この句の解釈も何通りかあるので、気になった方は調べてみてください。

 

俳句仙人
この句は作者が『おくのほそ道』の旅に出る際に草庵を譲った時の一句です。新しい住人に女の子がいると知り、この句を贈っています。

 

俳句仙人
春は始まりの季節。小説家から俳壇に戻った虚子の闘志を表しているようです。現代でもこれから新しい世界に飛び込む人の意気込みのようです。

 

【NO.8】高浜虚子

『 遠足の おくれて走りて つながりし 』

季語:遠足(春)

意味:遠足の子どもたちの一部が遅れていたけれど走って追いつきまた繋がって歩いている。

俳句仙人
小さな子がよく道端のあれこれによそ見をして前との距離が開いてしまう「あるある」な場面です。小走りに追いつく姿も可愛らしい1幕が魅力的です。

 

俳句仙人
この句を詠んだ漱石は当時悩み事があったのでしょうか。小さくも道端に健気に咲いている菫を見てこういう心境になったのでしょう。

 

俳句仙人
チューリップの形は独特なのでいろんな表現ができそうです。

 

俳句仙人
昔の日本家屋は襖を取り払うことで大広間にできました。この句で詠まれている雛壇は、遠くからでもよく見えるように大広間に設置されていたのでしょう。

俳句仙人
この句は作者がドイツにいた頃に作られたものです。そのため、「野」や「人」、「桃の花」はみなドイツの人や物になります。

俳句仙人
空を見上げた時に見えた月の見事さに、誰かに見せたいという興奮が伝わってくる句です。周りの人に「外にも出よ」と呼びかけています。

俳句仙人
曇りの日はどこか気分も沈みますが、そういう日こそコーヒーが美味しいと感じる人もいるでしょう。室内でゆっくりとコーヒーを楽しむ様子が浮かんできます。

俳句仙人
この句は作者が甘納豆をお題に連作した句の1つです。「うふふふふ」という笑う表現を直接入れているのがユニークな一句になっています。

 

中学生向け!「春の季語」を含む俳句作品集【15選】

 

ここまでは、春の俳句の中でも特に有名な句をご紹介してきました。

 

「やっぱり俳句はむずかしいなあ…」「こんなに上手に俳句を詠めるのかな…」と思った方もいるのではないでしょうか?

 

しかし、不安にならなくても大丈夫。俳句には色々な種類があり、さまざまな人が俳句を詠んで楽しんでいるんです!

 

ここからは、一般の方が詠んだ俳句作品をご紹介します。

 

リス先生
中学生たちが詠んだオリジナルの俳句を紹介していくよ!桜の題材が多いよ!

 

【No.1】

咲くもよし 散るも美し 桜かな 』

季語:桜(春)

意味:咲いても散っても美しい桜だ。

俳句仙人
本当にその通りですね。咲き始めから散った後の花びら絨毯まで楽しませてくれる桜は春の代表花です。

 

【No.2】

夜桜の 静まり返る 星の数 』

季語:夜桜(春)

意味:満天の星空の下、夜桜が静かにキレイに咲いている。

俳句仙人
キレイな夜桜を楽しんだ後に、ふと見上げたら満天の星が瞬いていたという視線の動きが感じられます。

 

【No.3】

夢語る まぶしい君に さくら咲く 』

季語:さくら(春)

意味:夢を語っていた君はまぶしいくらいに輝いていたよ。桜が咲い(合格し)てよかったね。

俳句仙人
夢に向かってもっと輝いて欲しいですね。お祝いの気持ちが溢れています。

 

【No.4】

ひらひらと 桜舞い散る 春の音 』

季語:桜・春の音(春)

意味:ひらひらと舞い落ちてくる桜の花びらから春の音が聞こえそうだ。

俳句仙人
花びらが散る音は本当は聞こえませんが、その景色を見ているだけで春の音が聞こえそうだという気持ちが伝わってきます。

 

【No.5】

親友と 涙で笑う 卒業式 』

季語:卒業式(春)

意味:親友と卒業式でこれで同じ学校でいられるのは最後だと泣きながら笑った。

俳句仙人
卒業式に泣いている友人に「なんで泣くのー」と笑いながら叩いて自分も泣いているような姿が目に浮かんできます。

 

【No.6】

新学期 派手さと地味さが 同じ部屋 』

季語:新学期(春)

意味:新学期に教室に入ると派手な人と地味な人がいた。

俳句仙人
新学期あるあるですね。同級生にもいろんなタイプがおるからどんな人と一緒になるのか初日に教室に入るのはドキドキです。

 

【No.7】

春の風 運ばないでね アレルゲン 』

季語:春の風(春)

意味:飛び始めるアレルゲン(花粉)をどうか運んでこないでね春の風よ。

俳句仙人
花粉アレルギーの方にとっては切実な願いです。春の風よどうぞお願いします。

 

【No.8】

登校中 パンの香りや 春の風 』

季語:春の風(春)

意味:登校していたらどこからともなく春の風がパンの香りを運んできた。

俳句仙人
春なので初めて通る通学路なのでしょうか。パン屋さんが近くにあることを春風が教えてくれたのでしょう。寄り道しちゃいそうです。

 

【No.9】

うららかな 日差しに授業 夢の中 』

季語:うららか(春)

意味:春のうららかな日差しが気持ちよくて授業中にうたた寝をしてしまった。

俳句仙人
特に窓際の席はこの心地よさに睡魔が襲ってくるので危険ですね。先生の春雷が落ちる前に起きましょう。

 

【No.10】

かざぐるま 君への想い 空回り 』

季語:かざぐるま(春)

意味:君への思いがかざぐるまのように空回りしている春だ。

俳句仙人
切ないですね…。空回りして気持ちが噛み合っていないと感じているのでしょう。なんとか時計の歯車のようにしっかり噛み合いますように。

 

【No.11】

『 浮雲も 陽射も風も 春の色

季語:春(春)

意味:あの浮いている雲も、陽射しも風も、みな春の色だ。

俳句仙人
春の色と言われると桜のピンク色や菜の花とたんぽぽの黄色を連想しますが、ここでは色のないものに春の色を見出しています。春の穏やかな気候が景色に色を付けたようです。

【No.12】

『 春雨や 草木の呼吸 聴きながら 』

季語:春雨(春)

意味:春雨が降っている。草木の呼吸を聴きながらじっと耳をすませている。

俳句仙人
雨が降り、草木が恵みの雨に喜んでいる様子を詠んだ句です。どのような音を「草木の呼吸」と感じたのでしょうか。

【No.13】

『 雲居より 生まれし花か 花ぐもり

季語:花ぐもり(春)

意味:雲の間から生まれた花なのか、花曇りの日だ。

俳句仙人
「雲居」とは雲の隙間のことです。花曇りの日は曇り空と桜の花が同じような色になるため、まるで雲の隙間から生まれた花のように見えています。

【No.14】

『 葉を食べる 食べない派あり 桜餅

季語:桜餅(春)

意味:葉を食べる派、食べない派がある桜餅だ。

俳句仙人
皆さんは桜餅の葉っぱを食べますか?地域や家庭によって食べるかどうかが変わってきます。自分はどう食べているか、他人にどのように思われているのか気になりますよね。

【No.15】

『 白猫も 赤猫になり 夕桜 』

季語:夕桜(春)

意味:白猫も夕日の赤で赤い猫になり、桜も赤く染まっている。

俳句仙人
夕方の色々なものが赤く見える時間帯を詠んだ句です。白猫が赤に、薄ピンクの桜も赤に見えています。

 

以上、中学生向け春の季語を使ったおすすめ俳句集でした!

 

 

俳句仙人
春は卒業式の別れの寂しさを過ぎると入学式、新学期の出会いのドキドキワクワク感、花が咲く喜び、新緑の爽快感など、全体的に明るい句が作りやすい季節です。

リス先生
ぜひ、みんなの春めいた気持ちや発見を俳句にして詠んでみてね!

こちらの記事もおすすめ!