【大晦日の俳句 全30選】小・中・高校生向け!!季語を含む有名俳句&素人俳句を紹介!

 

俳句は各季節の出来事を伝えることができる優れた詩です。

 

大晦日はたった一日ですが、人それぞれに様々な思いがある時でもあります。

 

学生さんの宿題で俳句を詠む方もいらっしゃるのではないのでしょうか?

 

そこで今回は『大晦日の有名俳句と面白い素人俳句』をご紹介します。

 

リス先生
ちなみに、【大晦日を示す季語】は、大三十日(おおみそか)/大年(おおとし、おおどし)/大歳(おおとし、おおどし)/大つごもり/除夜(じょや)などがあるよ!

 

小・中・高校生向け!!大晦日の俳句【有名短歌15選】

 

【NO.1】西東三鬼

『 切らざりし 二十の爪と 除夜眠る 』

現代語訳:大晦日の夜だけども、手足の爪を切ることなく眠ったよ

俳句仙人
大晦日だからと特別なことをすることなくいつも通り過ごした様子が思い浮かびます。気づいたら大晦日だったということはありませんか?昔の人も同じ感覚を持っていたことに気づかされます。

 

【NO.2】池西言水

『 大年の 富士見てくらす 隠居かな 』

現代語訳:自分の年末は富士山を見て過ごしているご隠居だなあ

俳句仙人
隠居とは仕事から退いてのんびり暮らす人のことです。家族が掃除しながら「おじいさんはそこでゆっくりしてて」と言っているような雰囲気です。とてものんきな様子が伝わります。

 

【NO.3】川端茅舎

『 大年の 常にもがもな 弥陀如来 』

現代語訳:大晦日に「いつも阿弥陀様のようでいたいよ」と阿弥陀さまに願ったことだ

俳句仙人
忙しい年末はイライラした気持ちになりがちです。年の瀬のお参りで穏やかな阿弥陀さまを見ると、「来年こそはこうなりたい」と反省と抱負が思い浮かんでしまいます。立てた目標に対して、年末に「できなかったけど来年こそ!」と思う気持ちが感じられます。

 

【NO.4】正岡子規

『 漱石が来て 虚子が来て 大三十日 』

現代語訳:年末の挨拶に友人の夏目漱石と高浜虚子が会いに来てくれた

俳句仙人
大晦日の忙しいときに、子規の親友でもある二人が訪ねてきた嬉しさが感じ取れます。子規は病弱だったため、友人たちの顔が見れることが楽しみの一つでもありました。子規のウキウキした気持ちがストレートに表現されています。

 

【NO.5】山口誓子

『 除夜の鐘 吾が身の奈落 より聞ゆ 』

現代語訳:除夜の鐘の音が自分の体のなかでも見えない底の方から聞こえてくる

俳句仙人
除夜の鐘は悩みや欲を追い払うものと言われています。作者は体の中から聞こえる気がするほど、大きな鐘の音を聞いた様子が伝わります。そのような音だから、作者は隠れた悩みや欲を消していく引き締まった気持ちになったことが感じられます。

 

【NO.6】井原西鶴

『 大晦日 定めなき世の さだめ哉 』

現代語訳:何が起こるかわからない無常な世の中でも、今年も決まって大晦日を迎えた

俳句仙人
災害があったり悲しいことも多い世の中です。しかし大晦日は「来年はいい年になる様に」と全員が願い清算し迎える珍しい日です。大晦日は昔から一区切りつけることができる特別な日だと気づかされます。

 

【NO.7】日野草城(ひの そうじょう)

『 韋駄天の 後姿や 大三十日 』

現代語訳:大晦日は韋駄天の後ろ姿が見えていることだよ

俳句仙人
韋駄天(いだてん)はとても早く走る神様のことです。せわしなくあっという間に過ぎる12月ですから、大晦日は気が付けば俊足の神様の後ろ姿しか見えなくなっているように感じます。師走の名前の通り、大忙しの様子が描かれています。

 

【NO.8】石田波郷

『 いと遠き 除夜の鐘あり 療養所 』

現代語訳:療養所にいると、とても遠いところから除夜の鐘がする

俳句仙人
病気だった作者がベッドに横たわりながら鐘の音を聞いたのでしょう。病と闘う身でも、年の瀬を迎えられてほっとしながらも、遠くでしか聞けない現実を作者は感じていることが伝わってきます。

 

【NO.9】水原秋桜子

『 海老跳ねし 厨(くりや)の音か 除夜の鐘 』

現代語訳:除夜の鐘が聞こえているなかで、エビが飛び跳ねた音は台所での音だな

俳句仙人
厨は台所のことです。年末から用意を始めるおせち料理ですが、活きの良いエビが準備されていたのでしょう。バタバタと動く音が新年を迎えるおめでたさを感じさせます。とても風流な俳句です。

 

【NO.10】小林一茶

『 大山の 天狗が撞くか 除夜の鐘 』

現代語訳:大山にいると言われる伝説の天狗が除夜の鐘をついているのだろうか

俳句仙人
どこからか聞こえる除夜の鐘は伝説の天狗がいることを思わせます。音だけしかわからない除夜の鐘(お寺)と姿の見えない天狗をかけ合わせた面白い俳句です。

 

【NO.11】高浜虚子

『 大晦日 ここに生きとし 生けるもの 』

現代語訳:大晦日を、今生きているものすべてが迎えている

俳句仙人
大晦日はどんな人であっても、生きていれば迎えることができるイベントです。「生きとし生けるもの」とは平安時代の歌人である紀貫之が使った言葉です。うんちくを使うことで、辛いこと苦しいことがあってもおめでたいことは必ずやってくると作者が言っているようです。

 

【NO.12】飯田蛇笏

『 父祖の地に 闇のしづまる 大晦日 』

現代語訳:山に囲まれた静かな場所で迎えた大晦日は、父や先祖の声が聞こえるようだ

俳句仙人
故郷が里山や都会ではない場所にあると、夜は非常に静かです。明るい繁華街はないですし、夜は家でゆっくりする人がほとんどです。大晦日であれば外は一層静かで暗く、家は一家団らんの時間になります。そういった風景を体験した作者ですから、派手さはないが故郷を大切にしようとする、作者のしみじみとした気持ちが伝わります。

 

【NO.13】小林一茶

『 どこを風が 吹くかと寝たり 大三十日 』

現代語訳:大晦日でも何を言われても全然気にならないから寝るぞ

俳句仙人
大晦日だからと言って、様々な事情で神妙になれない人もいるかと思います。その状況では、大晦日でもすねてしまいたくなります。ワイワイと騒ぐより布団で寝たほうが幸せだと感じる、作者の飾らない気持ちが感じられます。

 

【NO.14】山口青邨

『 おろかなる犬吠えてをり除夜の鐘 』

現代語訳:夜中の除夜の鐘にまぬけな犬がびっくりして吠えていることだ

俳句仙人
作者は煩悩の数だけ鐘をつく理由がわからない犬は幸せ者に見えました。人間以外の生き物の方が自然に生きています。おろかは「馬鹿だ」ではなく「欲がない方がいいよ」という作者の思いが隠れています。

 

【NO.15】今井千鶴子

『 大年の東京駅にまぎれをり 』

現代語訳:大晦日の人が大勢いる東京駅にまぎれこんでいたよ

俳句仙人
大晦日は買い物をする人や帰省をする人、商売をする人と大勢の人でにぎわいます。特に人が行き交う東京駅にいると、自分もその一人だとこの句は気づかせてくれます。年末らしい人込みの様子が浮かびます。

 

小・中・高校生向け!!大晦日の俳句【素人短歌15選】

小学生が作った俳句【5選】

 

【NO.1】『 大みそか カウントダウン 三,二,一 』

俳句仙人
新年へのはやる気持ちが抑えられない様子が伝わります。カウントダウンが表現されていることで、この句が終わった後は周囲の人と「あけましておめでとう」を言い合うほほえましい風景が思い浮かびます。

 

【NO.2】『 おおみそか もったいなくて ねむれない 』

俳句仙人
大晦日と聞くとどんな人でも特別感があります。そんな特別な日に寝るのはもったいないと眠気と闘っているのかもしれません。一年の中でも大きなイベントを少しでも味わおうとする、作者のかわいい様子が感じられます。

 

【NO.3】『 進化する 僕を夢見る おおみそか 』

俳句仙人
新年と聞くと、理由はなくても成長を期待したくなりませんか?「来年は身長が伸びて様々なことができるようになっているに違いない」と作者のワクワクした気持ちが表現されています。

 

【NO.4】『 大晦日 ねないと言いつつ 声消える 』

俳句仙人
いつもは早寝早起きしている人でも夜更かしするのが大晦日です。頑張って起きるつもりが、いつの間にか寝ていた様子が声のなさから伝わります。

 

【NO.5】『 除夜のかね ぼくは睡眠 不足です 』

俳句仙人
大晦日だから懸命に起きていたのでしょう。夜更かしには成功しましたが、周りのおめでたさとは裏腹に眠くて仕方ありません。作者の率直な感想が眠さを表現しています。

 

中学生・高校生が作った俳句【10選】

 

【NO.1】『 大晦日 いつもと違う 午前0時 』

俳句仙人
いつもであれば日付変更でも、大晦日だけは違います。年をまたがる不思議な気持ちが伝わります。

 

【NO.2】『 瞳をとじて 島唄を聴く 大晦日 』

俳句仙人
大晦日と言えば歌番組です。聞きなれた歌も年末に聞くとどこか違うように聞こえます。年の瀬の感慨深さが感じられます。

 

【NO.3】『 大晦日 薄型テレビが やってきた 』

俳句仙人
年末は特別番組が目白押しでテレビを買い替える方も多くいらっしゃいます。年末最後のイベントのようにやってきたテレビに、家族がびっくりしながら喜ぶ様子が目に浮かぶようです。

 

【NO.4】『 除夜の鐘 船の汽笛と 二重奏 』

俳句仙人
除夜の鐘がなるころでも、世の中には働いている方もいらっしゃいます。船は働いていても大晦日を過ごしていると感じさせます。

 

【NO.5】『 鳴り響く 携帯電話と 除夜の鐘 』

俳句仙人
スマートフォンが主流になりましたが、年賀状ではなくメールやSNSで旧年のご挨拶をする人も多いのではないでしょうか。次々来る友人からの連絡や大切な人からのメッセージが大晦日らしくどんどん来る様子が分かります。

 

【NO.6】『 大晦日 手伝わんかと 雷が 』

俳句仙人
年末の大掃除をさぼって怒られたのでしょうか。一休みしただけ、と言い訳したくなりますが雷が落ちるほど周りは忙しくしています。ピリピリした雰囲気が伝わります。

 

【NO.7】『 大晦日 急に会いたく なった友 』

俳句仙人
特別な用事はないですが、新年を迎える前に急にソワソワする様子が描かれています。理由はなくとも、数日会ってない友人に会いたくなるような気持ちが伝わります。

 

【NO.8】『 手帳見る あと一ページで 除夜の鐘 』

俳句仙人
一年を振り返るために手帳を見返す方がいらっしゃいます。感慨深く読み返し気づくと年の瀬になっている様子は「一年は早いな」という言葉が合いますね。

 

【NO.9】『 また一回 山に響けり 除夜の鐘 』

俳句仙人
108回つく鐘の音ですが、山間の地では反響して聞こえます。静かな大晦日だけに、響くかすかな音も聞こえます。粛々と続く鐘の音が気持ちを引き締めてくれる雰囲気を醸し出しています。

 

【NO.10】『 大晦日 迷いをはらう 鐘の音 』

俳句仙人
除夜の鐘は煩悩を払うと言われています。そして新年を迎えるにあたり、来年の目標を立てる方もいらっしゃいます。やり遂げられるか自信がなくても、鐘の音が後押ししてくれるかのようです。

 

以上、大晦日の短歌でした!

 

有名俳句も素人俳句も「大晦日」は特別なものと感じさせてくれる句がたくさんあります。

 

そして、大晦日だから起こるハプニングや飾らない気持ちをつづった面白い句も生まれています。

 

短歌職人
これらの句を参考に、ぜひ大晦日の俳句作りや会話に役立ててください!