
中学生のみなさん、夏休みの課題で俳句作りに困っていませんか?
今年は賑やかに聞こえてくる「蝉の声」を使って俳句を作ってみましょう。
「蝉」はもちろん夏の季語です。
こちらではみなさんにぴったりの「蝉の声」を使った有名俳句からオリジナルの俳句まで30句をご紹介いたします。
俳句作りの参考になる句ばかりですので、ぜひ参考にしてくださいね。
季語「蝉の声」を使った有名俳句集【10選】
ここでは、季語「蝉の声」を使った俳句をご紹介していきます。
【NO.1】松尾芭蕉
『 閑さや 岩にしみ入る 蝉の声 』
意味:森閑とした山の中、他は何も聞こえずうるさい蝉の声さえ岩にしみ入っていく感じがするほどの静けさだ
【NO.2】松尾芭蕉
『 撞鐘も(どうしょうも) ひびくやうなり 蝉の声 』
意味:つりがねにも響き渡るような大きな蝉の声だ
【NO.3】松尾芭蕉
『 やがて死ぬ けしきは見えず 蝉の声 』
意味:元気な蝉の声を聞いているともうすぐ死が近い様子は全く感じられない
【NO.4】与謝蕪村
『 半日の 閑を榎や(かんをえのきや) せみの声 』
意味:半日空いた時間にくつろいでいると榎の木から蝉の声が聞こえてきた
【NO.5】原石鼎(はらせきてい)
『 青空や 今日はじめての 蝉の声 』
意味:青空を見ていると今日はじめて聞くせみの声が聞こえてきた
【NO.6】加藤曉台(かとうきょうたい)
『 薄雲の 山路をすます せみの声 』
意味:薄い雲が広がる山道で蝉の声に耳をすませている
【NO.7】星野立子
『 捕らわれし 蝉の鳴声 突然に 』
意味:子どもたちに捕まってしまったのか、突然蝉の鳴き声が聞こえた
【NO.8】高井几董(たかいきとう)
『 かげろひし 雲又去て 蝉の声 』
意味:雲で陰った時に止んでいた蝉の声が、雲が去っていき日が差すと同時に聞こえ始めた
【NO.9】中村草田男
『 山頂の 丘や上なき 蝉の声 』
意味:それ以上には丘や上に何もない山頂で蝉は鳴いている
【NO.10】室生犀星むろうさいせい
『 ふるさとや 松の苔づく 蝉のこゑ 』
意味:苔が生えている松の木から蝉の声が聞こえてくるのが故郷を思い出させる
こんな俳句もある!オリジナル俳句集【20選】
ここからは、一般の方が詠んだオリジナルの俳句集をご紹介していきます。
【No.1】蝉の声 風と一緒に 部屋の中
意味:開けた窓から風と一緒に蝉の声が部屋の中に入ってきた
【No.2】夏運ぶ 季節の音(ね)かな 蝉の声
意味:蝉の声が夏の季節を運んできたようだ
【No.3】蝉の声 聞こえた日から 夏到来
意味:蝉の声が聞こえたその日が夏が来た日だ
【No.4】初夏の朝 蝉の声聞き 目が覚める
意味:初夏の朝に蝉の声が聞こえてきて目が覚めた
【No.5】カナカナの 蝉の声聞く 日暮れかな
意味:蝉の声がカナカナカナと鳴き始めたらもう日暮れ時だ
【No.6】山の中 止むと寂しや 蝉の声
意味:山の中では今まで鳴いていた蝉の声がパタッと止むと少し寂しくなる
【No.7】樹を変えて 新しき音 蝉の声
意味:樹を移り変わった蝉が気分も変わったのか鳴き声も変わった
【No.8】蝉の声 響きわたるよ 山を越え
意味:蝉の声が山を越えて響き渡っているようだ
【No.9】墓参り ご先祖様かな 蝉の声
意味:墓参りをした時に聞こえてきた蝉の声がご先祖様かもしれないな
【No.10】朝起こす 母より早い 蝉の声
意味:朝起こしてくれる母よりも早く鳴き始める蝉の声
【No.11】電柱や ビルの壁にも 蝉の声
意味:電柱やビルの壁にはりついて鳴いている蝉がいる
【No.12】青空に 楽譜いらずの 蝉の声
意味:青空に楽譜を使わずに歌っている蝉の声が広がっている
【No.13】蝉の声 朝晩ひんやり 変化なり
意味:朝晩が少しひんやりしてきたら蝉の声も少し変わっていた
【No.14】朝練や 蝉の声より 元気よく
意味:部活の朝練で大きな蝉の声に負けないくらい元気に活動している
【No.15】蝉の声 野球中継 盛り上げる
意味:野球中継をしている背後から蝉の声が応援しているように聞こえてきて盛り上げている
【No.16】説教に 耳栓がわりの 蝉の声
意味:聞きたくない説教中に大きな蝉の声が聞こえてきて耳栓がわりになった
【No.17】蝉の声 言葉途切れる 初デート
意味:初デートの時、蝉の声が大きすぎて会話が途切れてしまった
【No.18】帰り道 友の声と 蝉の声
意味:学校からの帰り道で友達の声と一緒に蝉の声が聞こえてくる
【No.19】せみの声 ひびいて空が 丸くなる
意味:せみの声が響くと空が丸くなるような気がする
【No.20】せみの声 鳴って彼女は 旅立った
意味:せみの声が聞こえてきた季節、彼女は旅立っていった
以上、季語「花火」を使った有名俳句とオリジナル俳句集でした!