【蝉の声の俳句 30選】中学生向け!!季語を含んだおすすめ俳句作品を紹介!

 

中学生のみなさん、夏休みの課題で俳句作りに困っていませんか?

 

今年は賑やかに聞こえてくる「蝉の声」を使って俳句を作ってみましょう。

 

「蝉」はもちろん夏の季語です。

 

こちらではみなさんにぴったりの「蝉の声」を使った有名俳句からオリジナルの俳句まで30をご紹介いたします。

 

俳句作りの参考になる句ばかりですので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

リス先生
それでは、さっそく見ていこう!

 

季語「蝉の声」を使った有名俳句集【10選】

蝉, マクロ, 昆虫

 

ここでは、季語「蝉の声」を使った俳句をご紹介していきます。

 

リス先生
それぞれどんな蝉の鳴き声を聞いて詠まれたのかな?と想像しながら読むと面白いよ!

 

【NO.1】松尾芭蕉

『 閑さや 岩にしみ入る 蝉の声 』

意味:森閑とした山の中、他は何も聞こえずうるさい蝉の声さえ岩にしみ入っていく感じがするほどの静けさだ

俳句仙人
声がしみ入るはずがない”岩”と、あたり一面に響きわたる蝉の声のうるささで山の”静けさ”を表現している、有名すぎる作品じゃな。

 

【NO.2】松尾芭蕉

『 撞鐘も(どうしょうも) ひびくやうなり 蝉の声 』

意味:つりがねにも響き渡るような大きな蝉の声だ

俳句仙人
同じ芭蕉の句なのじゃが、こちらは蝉の声を大きな撞鐘=”つりがね”を使って強調しておるのう。前の有名句と対照的なのが面白いところじゃ。

 

【NO.3】松尾芭蕉

『 やがて死ぬ けしきは見えず 蝉の声 』

意味:元気な蝉の声を聞いているともうすぐ死が近い様子は全く感じられない

俳句仙人
地上に現れてから2週間ほどと言われている蝉の命を元気な声を聞きながら感じている無常さを表しておるのう。

 

【NO.4】与謝蕪村

『 半日の 閑を榎や(かんをえのきや) せみの声 』

意味:半日空いた時間にくつろいでいると榎の木から蝉の声が聞こえてきた

俳句仙人
「半日の閑(はんじつのかん)」を5と7に分けて読ませる語呂と空気感がいいのう。暇ができてホッとしたからこそ榎にくっついて鳴いているせみの声に気づけたのじゃろうか。

 

【NO.5】原石鼎(はらせきてい)

『 青空や 今日はじめての 蝉の声 』

意味:青空を見ていると今日はじめて聞くせみの声が聞こえてきた

俳句仙人
暑い夏の眩しい青空にせみの声のBGM。誰しもが持っている夏のイメージそのものじゃな。

 

【NO.6】加藤曉台(かとうきょうたい)

『 薄雲の 山路をすます せみの声 』

意味:薄い雲が広がる山道で蝉の声に耳をすませている

俳句仙人
耳をすまして聞いているということは遠くから聞こえている蝉の声じゃろうか。

 

【NO.7】星野立子

『 捕らわれし 蝉の鳴声 突然に 』

意味:子どもたちに捕まってしまったのか、突然蝉の鳴き声が聞こえた

俳句仙人
捕らわれる瞬間の蝉の鳴き声、みんなは聞いたことがあるじゃろうか?蝉によっても違うと思うが、確かに独特の声がするのじゃ。短い命、できればすぐに逃がして欲しいところじゃ。

 

【NO.8】高井几董(たかいきとう)

『 かげろひし 雲又去て 蝉の声 』

意味:雲で陰った時に止んでいた蝉の声が、雲が去っていき日が差すと同時に聞こえ始めた

俳句仙人
この現象、本当にあるのじゃ。蝉はなぜ暗くなると鳴きやむんじゃろうか…?

 

【NO.9】中村草田男

『 山頂の 丘や上なき 蝉の声 』

意味:それ以上には丘や上に何もない山頂で蝉は鳴いている

俳句仙人
山に登って山頂で達成感とともに聞いた蝉の声に何を感じたのじゃろうか。

 

【NO.10】室生犀星むろうさいせい

『 ふるさとや 松の苔づく 蝉のこゑ 』

意味:苔が生えている松の木から蝉の声が聞こえてくるのが故郷を思い出させる

俳句仙人
ふるさと「や」で思いを馳せているんじゃな。蝉の鳴き声よりも苔づいた松の方が強く目に浮かぶ気がするのう。

 

こんな俳句もある!オリジナル俳句集【20選】

蝉, 動物, Chantui, 蝉の抜け殻, 昆虫, 夏, グリーン, 生物学的な

 

ここからは、一般の方が詠んだオリジナルの俳句集をご紹介していきます。

 

リス先生
上手な俳句がたくさんそろっているのでぜひ参考にしてみてね!

 

【No.1】蝉の声 風と一緒に 部屋の中

意味:開けた窓から風と一緒に蝉の声が部屋の中に入ってきた

俳句仙人
閉めていた窓を開けると同時に、大きな蝉の声が「ミーン」と入ってきた瞬間じゃな。臨場感のある句じゃ。

 

【No.2】夏運ぶ 季節の音(ね)かな 蝉の声

意味:蝉の声が夏の季節を運んできたようだ

俳句仙人
暑さを実感するよりも先に蝉の声で「あー夏が来たなー」と感じる気持ち、よくわかるのう~。

 

【No.3】蝉の声 聞こえた日から 夏到来

意味:蝉の声が聞こえたその日が夏が来た日だ

俳句仙人
前の句と同じ感覚を詠んだものなのじゃが、人によってこのように表現が変わるのも面白いのう。

 

【No.4】初夏の朝 蝉の声聞き 目が覚める

意味:初夏の朝に蝉の声が聞こえてきて目が覚めた

俳句仙人
これもシーズン到来の合図としての蝉の声を表現しておる。すばらしい句じゃ。

 

【No.5】カナカナの 蝉の声聞く 日暮れかな

意味:蝉の声がカナカナカナと鳴き始めたらもう日暮れ時だ

俳句仙人
確かにヒグラシの声が聞こえ始めるのは夕方涼しくなってからの日暮れどきじゃ。

 

【No.6】山の中 止むと寂しや 蝉の声

意味:山の中では今まで鳴いていた蝉の声がパタッと止むと少し寂しくなる

俳句仙人
薄暗い山の中で蝉の大合唱がパタッと鳴き止んだら「何?何かあったの?」と思ってしまうのう。

 

【No.7】樹を変えて 新しき音 蝉の声

意味:樹を移り変わった蝉が気分も変わったのか鳴き声も変わった

俳句仙人
蝉が樹を移ったのがわかったのじゃな。移った木を気に入ってテンションが上がったのじゃろうか。

 

【No.8】蝉の声 響きわたるよ 山を越え

意味:蝉の声が山を越えて響き渡っているようだ

俳句仙人
たくさんの蝉の大合唱は遠くの山まで響き渡っていきそうじゃな。

 

【No.9】墓参り ご先祖様かな 蝉の声

意味:墓参りをした時に聞こえてきた蝉の声がご先祖様かもしれないな

俳句仙人
お墓で蝉の声を聞いてそう感じたのはきっと側にご先祖様の魂が戻ってきておられたからに違いないぞぉ。

 

【No.10】朝起こす 母より早い 蝉の声

意味:朝起こしてくれる母よりも早く鳴き始める蝉の声

俳句仙人
夏の朝は明るくなるのも早いからのう。蝉もかなりの早起きじゃ。

 

【No.11】電柱や ビルの壁にも 蝉の声

意味:電柱やビルの壁にはりついて鳴いている蝉がいる

俳句仙人
都会でも意外と蝉は多いのじゃ。しかし、たまたま木の少ない場所に飛んで行ってしまった蝉は人工物にとまるしかないのじゃ。

 

【No.12】青空に 楽譜いらずの 蝉の声

意味:青空に楽譜を使わずに歌っている蝉の声が広がっている

俳句仙人
きっとセミたちが大合唱していることじゃろう。

 

【No.13】蝉の声 朝晩ひんやり 変化なり

意味:朝晩が少しひんやりしてきたら蝉の声も少し変わっていた

俳句仙人
少し涼しくなってきてミンミンゼミがツクツクホウシに変わったころじゃろうか。

 

【No.14】朝練や 蝉の声より 元気よく

意味:部活の朝練で大きな蝉の声に負けないくらい元気に活動している

俳句仙人
朝練をしている人が詠んだのか、している人たちを見ている人が詠んだのかで見えてくる景色が変わってくるぞぉ。

 

【No.15】蝉の声 野球中継 盛り上げる

意味:野球中継をしている背後から蝉の声が応援しているように聞こえてきて盛り上げている

俳句仙人
高校野球じゃろうか。中継の向こうから蝉の声が聞こえていると確かに盛り上げているように思えるのう。

 

【No.16】説教に 耳栓がわりの 蝉の声

意味:聞きたくない説教中に大きな蝉の声が聞こえてきて耳栓がわりになった

俳句仙人
神妙な顔をして大人しく聞いていたのは蝉の声じゃったか!

 

【No.17】蝉の声 言葉途切れる 初デート

意味:初デートの時、蝉の声が大きすぎて会話が途切れてしまった

俳句仙人
初々しい場面でお邪魔な声を出していたのは、きっと一番うるさいクマゼミじゃ。

 

【No.18】帰り道 友の声と 蝉の声

意味:学校からの帰り道で友達の声と一緒に蝉の声が聞こえてくる

俳句仙人
夏は友達と帰りながらのおしゃべりは蝉の声より大きくないと伝わらんのう。

 

【No.19】せみの声 ひびいて空が 丸くなる

意味:せみの声が響くと空が丸くなるような気がする

俳句仙人
せみの声が聞こえるということは穏やかな天気であるということなのじゃ。その優しい天気にも丸い感じがするのかもしれませんのう。

 

【No.20】せみの声 鳴って彼女は 旅立った

意味:せみの声が聞こえてきた季節、彼女は旅立っていった

俳句仙人
「彼女」はお付き合いしている方じゃろうか。旅立っていった先も気になる少し寂しさを感じる一句じゃ。

 

 

以上、季語「花火」を使った有名俳句とオリジナル俳句集でした!

 

俳句仙人
「蝉の声」といっても「ミンミン」「ニイニイ」「ツクツクホウシ」「カナカナ」いろんな声があるぞぉ。それぞれの鳴く場所、時期、時間も少し異なるから、まずはその鳴き声から思い浮かべると場面を想像しやすいかもしれんのう。

リス先生
夏の間中どこからでも聞こえてくる蝉の声はみんなにも使いやすい季語だよ!ぜひ俳句作りにチャレンジしてみてね!