最近、テレビで取り上げられることも多くなっている「俳句」。
過去の有名俳人から一般の方まで、5・7・5という決まったリズムの中で情景や感情など様々表現してきました。
そんな俳句は最近では学校で習ったり、実際に作ってみたりすることも多くなってきていますが、俳句には表現方法が沢山あって、いざ何か参考にしようと思っても難しいものです。
そこで今回は、「春」にテーマを絞って小学生向けの春らしい俳句(有名俳句+一般俳句作品)を全部で30句紹介していきます。
春休み
はるのおがわへ
散歩ですSpring ways
Walk along a brook
Waves grin in light #haiku pic.twitter.com/WsBPoQ50F7— Hello haiku (@hello_haiku) March 15, 2015
俳句に春らしさを出す!春の季語を知ろう
春は桜が咲いたり雛祭りがあったりと…なんだか華やかな季節ですよね。
冬が終わり気温も高くなって行くこの季節は、多くの俳人が楽しんだ季節でもあります。
俳句にはルールがあり、季語を俳句の中に入れなければいけません。
春の季語…といえば、先ほども書いた通り「桜」や「雛祭り」の他に「入学式」「立春」などの言葉があります。
こういう聞き馴染みのある言葉も多く使われていますが、春の季語は以下のものもあります。
春の季語【一覧】
暖か/うららか/春/春の朝/春のくれ/春の日/春のゆう/春の夜/はるびより/はるさめ/春の雨/春の風/春の雲/春の空/春の月/春の星/春のやみ/春の夕焼け/春セーター/春の風邪/春の夢/風船/春祭/はちの巣/はとの巣/春のしか/春の鳥/春のはえ/しゅんぎく/つばき/二月/二月つき/春あさし/立春/建国記念日/野焼く/バレンタインの日/梅/べに梅/ねこやなぎ/のり/春分/ひがん/春一番/なだれ/残る氷/ゆきどけ/種物/入学しけん/花種まく/春休み/ひなあられ/ひなまつり/春分の日/はつさくら/春大根/三月つき/四月/春おしむ/春深し/行く春/遠足/ゴールデンウィーク/桜もち/新社員/種まき/茶づみ/入学/花見/はるひがさ/羊の毛かる/みどりの日/けんぽう記念日/鳥の卵苺の花/桜/チューリップ/水菜/桃の花/山桜
小学生向け!!春の季語を使った有名俳句集【15選】
季語についてある程度知ったところで、ここからは春の季語を使った有名俳句を紹介していきます。
【NO.1】松尾芭蕉
『 ふるいけや かわずとびこむ 水のおと 』
季語:かわず(春)
意味:静かな古池にかわず(カエルのこと)がとびこむ小さな音がひびいているくらいしずかだ。
【NO.2】松尾芭蕉
『 ゆく春や とりなきさかなの めはなみだ 』
季語:ゆく春(春)
意味:もうすぐ春がすぎようとしていることを悲しんで鳥はなき、魚は目になみだをためているようだ。
【NO.3】松尾芭蕉
『 夏近し その口たばへ 花の風 』
季語:夏近し(春)
意味:夏が近くなってきた。うじんが持っている空気袋の口を閉じておかないと春の終わりの花がみんなふき飛ばされてしまう。しっかり口をしばっておいて貰いたい。
【NO.4】松尾芭蕉
『 春風に ふき出しわらう 花もがな 』
季語:春風(春)
意味:春風が吹いているこんな日には、はなやかに咲く花があったらいいのに。
【NO.5】松尾芭蕉
『 春の夜は 桜に明けて しまひけり 』
季語:桜(春)
意味:よざくらを見ているうちに春の夜は明けてしまった。
【NO.6】松尾芭蕉
『 はるさめや ふたばにもゆる なすのたね 』
季語:はるさめ(春)
意味:なすの種がはつがしてもうふたばになっている。その小さな芽にはるさめが降り注いで成長させている。
【NO.7】高野素十
『 空をゆく ひとかたまりの 花吹雪 』
季語:花吹雪/落花(春)
意味:花吹雪がひとかたまりとなって空を飛んでいく。
【NO.8】松尾芭蕉
『 しばらくは 花の上なる 月夜かな 』
季語:花(春)
意味:春になりしばらくは花が咲いているので花の上に月がある夜になりそうだ。
【NO.9】加賀千代女
『 朝夕に しずくのふとる このめ哉 』
季語:このめ(春)
意味:朝と夕方についたつぼみがふくらんでいっているこのめだなぁ。
【NO.10】松尾芭蕉
『 うめがかに のつと日の出る やまじかな 』
季語:うめがか(春)
意味:春の朝、山道を歩いていると、どこからか梅のかおりがしてさそわれるかのように、大きな朝日がとつぜん姿を現した。
【NO.11】与謝蕪村
『 菜の花や 月は東に 日は西に 』
季語:菜の花(春)
意味:菜の花が咲いているなぁ。月は東から昇り、日は西に沈む。
【NO.12】小林一茶
『 雪とけて 村いっぱいの 子どもかな 』
季語:雪とけて(春)
意味:雪がとけて、村いっぱいに子供が遊びに出てきたことだ。
【NO.13】正岡子規
『 毎年よ 彼岸の入りに 寒いのは 』
季語:彼岸(春)
意味:毎年のことだよ。彼岸の入りに寒いのは。
【NO.14】高野素十
『 野に出れば 人みなやさし 桃の花 』
季語:桃の花(春)
意味:野に出れば人々はみな優しくしてくれる。桃の花が咲く野原だ。
【NO.15】細見綾子
『 チューリップ 喜びだけを 持っている 』
季語:チューリップ(春)
意味:チューリップは喜びだけを持っている。
小学生向け!!春の季語を使った一般俳句作品集【15選】
有名な俳句以外にも現代の人が書いた俳句作品ももちろんあります。
【No.1】
『 ほんのりと 香るいちごは 春の色 』
季語:春(春)
意味:ほんのりと香ってくるいい匂いのいちごは真っ赤で春の色だ。
【No.2】
『 桃色の 桜トンネル 通りぬく 』
季語:桜(春)
意味:桃色の桜がトンネルのようになっていてそこを通り抜いていく。
【No.3】
『 たんぽぽの わた毛飛ばして 生命生む 』
季語:たんぽぽ(春)
意味:たんぽぽのわた毛を飛ばしてまた新しいたんぽぽが出来る。
【No.4】
『 春の風 冬の終わりを 今つげる 』
季語:春の風(春)
意味:春の暖かい風が吹いてきた。今、冬の終わりを告げている。
【No.5】
『 桜咲き 出会いと別れの 春がきた 』
季語:桜(春)
意味:桜が咲いて入学式で出会ったり卒業式で別れたりする春が来た。
【No.6】
『 チューリップ 春にそなえて がまんの子 』
季語:チューリップ(春)
意味:チューリップが春にそなえてつぼみをふくらませながらがまんしている。
【No.7】
『 春雨は ぬくもり感じる 香りかな 』
季語:春雨(春)
意味:春雨の香りはどこか温もりを感じる。
【No.8】
『 さくらの木 新入生を おでむかえ 』
季語:さくらの木(春)
意味:桜の木が満開に咲いて新入生をお出迎えしている。
【No.9】
『 さくらの芽 春のおとずれ えだの先 』
季語:さくらの芽(春)
意味:さくらの芽が春の訪れを知らせるように枝の先についている。
【No.10】
『 たんぽぽは 風に乗って 旅をする 』
季語:たんぽぽ(春)
意味:たんぽぽのわた毛は風に乗って遠くまで旅をする。
【No.11】
『 春の暮れ 私の好きな 空の色 』
季語:春の暮れ(春)
意味:春の夕暮れは私の好きな空の色をしている。
【No.12】
『 春雨に ポストまではと 濡れて行く 』
季語:春雨(春)
意味:春雨が降っているが、ポストまではと濡れて行く。
【No.13】
『 一陣の 風に押されり 春の雷 』
季語:春の雷(春)
意味:一陣の風に押されるように春の雷が鳴っている。
【No.14】
『 吹いてくる 窓の夜風や 春の宵 』
季語:春の宵(春)
意味:春の宵に窓から吹いてくる夜風だ。
【No.15】
『 チューリップ なんか嬉しく なってくる 』
季語:チューリップ(春)
意味:チューリップを見ているとなんか嬉しくなってくる。
以上、小学生向け春のおすすめ俳句集でした!