【赤とんぼの俳句 20選】秋の俳句に最適!!季語を含むおすすめ有名&素人俳句を紹介!

 

「俳句」は、日常のちょっとした出来事や風景、季節の移り変わりなどをテーマに詠んだ短い詩です。

 

俳句で詠まれる情景の一つに、秋を代表する「赤とんぼ」があります。

 

秋になるとどこからともなく出てくる「秋とんぼ」は、昔から人々になじみのある生き物で、童話や童謡の中にも登場します。

 

今回は、そんな「赤とんぼ」をテーマにした季語を含むおすすめの有名&素人俳句を厳選してご紹介いたします。

 

リス先生
お気に入りの俳句を見つけてみてね!

 

赤とんぼの俳句【有名俳句10選】

 

まずは、「赤とんぼ」をテーマに詠まれた有名俳句をご紹介します。俳人ごとに並べてみましたので、参考にしてみてください。

 

【NO.1】与謝蕪村

『 染めあへぬ 尾のゆかしさよ 赤蜻蛉 』

現代語訳:赤に染まりきっていないその尾は愛おしいよ、赤とんぼよ。

俳句仙人
赤とんぼはオスが鮮やかな赤色をしており、メスの方は黄色っぽいといわれています。この句は、完全に赤に染まりきっていないメスの赤とんぼを見て、どことなく心がひかれる様子を表現しています。江戸時代の人々も、赤とんぼを見かけると胸に迫ってくる感情があったようですね。

 

【NO.2】小林一茶

『 町中や 列を正して 赤蜻蛉 』

現代語訳:赤とんぼが飛ぶ季節になった。赤とんぼが、一列に並んで町の中を行進しているようだ。

俳句仙人
赤とんぼが飛ぶ季節になったことを喜ぶと同時に、赤とんぼという小さな生き物に愛情を感じている一句です。小さな生き物をテーマとする俳句を得意とした小林一茶らしい一句です。

 

【NO.3】正岡子規

『 赤とんぼ 筑波に雲も なかりけり 』

現代語訳:赤とんぼが筑波山の秋空に飛んでいる、見上げると空には雲一つない。

俳句仙人
「雲もなかりけり」という表現から、空には雲が一つもないことを示しています。また、「けり」とは感動の中心を表す「切れ字」であることから、赤とんぼと空の美しさに感動している様子が読み取れます。

 

【NO.4】正岡子規

『 赤蜻蛉 飛ぶや平家の ちりぢりに 』

現代語訳:目の前を赤とんぼがそこ、ここに飛んでいる様子が、かつてちりぢりになった平家のように思えてならない。

俳句仙人
源平合戦において、源氏は白い旗を平家は赤の旗を掲げたことに由来する一句です。源平合戦で敗北した平家がちりぢりになる様子を赤とんぼが飛ぶ様子にたとえています。

 

【NO.5】夏目漱石

『 肩に来て 人懐かしや 赤蜻蛉 』

現代語訳:肩に赤とんぼが止まったよ。横目で見てみると、なんだか懐かしい人に会った感じで懐いています。

俳句仙人
赤とんぼが肩にとまっている様子を愛おしく眺める作者の様子が目に浮かぶようです。まるで懐かしい人に会ったかのように、人の肩の上で羽を休めている赤とんぼが可愛らしいですね。

 

【NO.6】与謝蕪村

『 生きて仰ぐ 空の高さよ 赤蜻蛉 』

現代語訳:あぁ、自分はまだ生きている。天高く広がる清々しい秋の空に、赤とんぼが飛んでいるよ。

俳句仙人
冒頭の「生きて」が重要な意味を持ちます。病に倒れた夏目漱石はもしかしたら死んでしまって、もう二度と空を仰ぐことも赤とんぼを目にすることもなかったかもしれません。しかし、今こうして見上げる空はどこまでも青く、そして、とめどもなく高い。赤とんぼの舞う姿を見るにつけ、生きていることを実感し、その感動が込められている一句です。

 

【NO.7】種田山頭火

『 いつも一人で赤とんぼ 』

現代語訳:赤とんぼが1匹、皆とはぐれたのか、自分に近づいてきたよ。

俳句仙人
孤独を好み、しかし同時に孤独から逃れようとしていた種田山頭火。そんな山頭火に近づいてきた赤とんぼに対し、自分を重ね合わせています。皆とはぐれたのか、それとも一人が好きなのか…なんだか自分と似ているなぁ…といった感じでしょうか。

 

【NO.8】種田山頭火

『 霧島は 霧にかくれて 赤蜻蛉 』

現代語訳: 霧島は霧にかくれて見えない。赤とんぼが目の前を舞っているよ。

俳句仙人
句碑にもなっているこちらの句は、山頭火が宮崎県(都城市高崎町)を訪れた際に詠んだ句です。遠くに見えるはずの霧島は、今日は霧にかくれてしまっていて見えません。いかにも高原らしい風が吹き、赤とんぼが舞っている…今にも天気が崩れそうな風景が思い浮かびます。

 

【NO.9】岡本眸

『 身を振つて 都電楽しや 赤とんぼ 』

現代語訳:都電に揺られるがままに乗っていると、なんだか楽しくなってきた。外を見ると、赤とんぼが同じように身を振って舞っているよ。

俳句仙人
都電に乗っているときのちょっとした出来事が詠まれています。都電の振動で揺られる自分と同じように身を振って舞っている赤とんぼ。都会生活者のささやかな充足感を読み取ることができます。

 

【NO.10】川崎益次郎の俳句

『 赤とんぼ 戻らぬ一機 二機三機 』

現代語訳:まるで赤とんぼのように見えるゼロ戦。一機、二機、三機…もう戻ってはこないんだろうなぁ。

俳句仙人
遠くの方に飛んでいく小さなゼロ戦の姿を赤とんぼにたとえています。今は平和な時代となりましたが、かつて日本には特攻機が飛び発っていた時代がありました。胸の痛む俳句ですね。

 

赤とんぼの俳句【素人俳句10選】

 

ここからは、一般の方が詠んだオリジナルの俳句をご紹介していきます。

 

【NO.1】『 赤とんぼ じっとしたまま 明日どうする 』

現代語訳:赤とんぼは自分の居場所を見つけ、「さぁて、明日はどうなるのだろうか」なんてことを考えている。

俳句仙人
渥美清さんが詠まれた一句です。風に乗ってどこからともなく吹かれてきた赤とんぼはそれぞれの居場所を見つけ、枯れ枝や棒杭などに止まって、羽を休めています。その姿は、まるで「さぁて、明日はどうなるのだろうか(やっぱり風任せだよね)」と考えているようにさえ思えます。赤とんぼが止まっている様子を自分の気ままな気分と重ね合わせて詠んだ句です。風天の寅さんらしいですね。

 

【NO.2】『 一筋の 道はいづこへ 赤とんぼ 』

現代語訳:向こうの方まで続く一本道。そんな一本道を無視して赤とんぼは自由気ままに飛んでいるよ。

俳句仙人
作者は一本道を歩いています。そこへどこからともなくやってきた赤とんぼ。赤とんぼは道なんてお構いなし。自由気ままに舞っています。そんな秋の風景が思い浮かぶ一句です。

 

【NO.3】『 徒競走 追ひかけて行く 赤とんぼ 』

現代語訳:徒競走で、赤とんぼが追いかけてくるよ。

俳句仙人
秋の運動会の一コマを詠んだ一句です。一斉に走り出した子供たちの後ろを赤とんぼがまるで追いかけているかのような光景が目に浮かびます。

 

【NO.4】『 赤とんぼ 夕日のおふろに とびこんだ 』

現代語訳:赤とんぼが、真っ赤な夕焼けが広がる空に、飛び込んでいったよ。

俳句仙人
夕暮れ時、この子はお母さんと一緒に歩いているのでしょうか。夕焼けが広がる空に赤とんぼが飛んでいる様を「夕日のおふろに飛び込んだ」と表現する8歳の子の感性に衝撃を受ける一句です。なんとも可愛らしいですね。

 

【NO.5】『 晩年や コーヒーにうつる 赤とんぼ 』

現代語訳:コーヒーにうつる赤とんぼの姿。あぁ、年を取ったものだなぁ。

俳句仙人
秋の風物詩である赤とんぼがコーヒーの中にうつっている情景を詠んだ一句です。コーヒーを外で飲んでいたのでしょうか。晩年と秋を重ね合わせ、自分も年を取ったなぁと、ふと感じたのではないでしょうか。

 

【NO.6】『 赤とんぼ 自由な空は 広すぎる 』

現代語訳:赤とんぼにとって、自由に飛べるこの空は、なんと大きいことか。

俳句仙人
大空に舞う赤とんぼ。その小さな体に、この大きな空は、あまりにも大きすぎやしないか!?といったユーモアあふれる一句です。

 

【NO.7】『 指先の うへのあをぞら 赤とんぼ 』

現代語訳:指の先を青空に向け、赤とんぼが止まるかな。

俳句仙人
赤とんぼが指の先に止まらないかな、そう思って指の先を空に向かって伸ばしたことはありませんか?この句は赤とんぼに「この指とまれ」をしている光景が思い浮かびます。

 

【NO.8】『 稲刈りの 村見回るか 赤とんぼ 』

現代語訳:稲刈りをする村の上を、赤とんぼがまるで見回りをしているかのように、飛んでいるよ。

俳句仙人
田んぼは黄金色になり、稲刈りも始まってきたようです。その上をまるで見回りをしているかのように赤とんぼが飛んでいます。黄金色の田んぼと赤とんぼの赤のコントラストが美しい一句です。

 

【NO.9】『 赤とんぼ 群れて青空 あかね色 』

現代語訳:赤とんぼの群れで、青空があかね色に染まっているようだよ。

俳句仙人
見上げると何十匹もの赤とんぼの群れが飛んでいて、青空が赤とんぼの色で染まってしまったような錯覚に陥ったことを詠んだ句です。誰もが経験したことのあるような光景ですね。

 

【NO.10】『 赤とんぼ なかよく夕空 とんでいく 』

現代語訳:赤とんぼが2匹、まるで手をつないでいるかのように仲良く飛んでいるよ。

俳句仙人
赤とんぼをお友達同士、あるいは恋人同士にたとえています。2匹の赤とんぼが仲良く空を舞う様子が思い浮かびます。

 

以上、赤とんぼの俳句でした!

 

童話や童謡の中にも登場する秋の風物詩「赤とんぼ」。その美しさは今も昔も多くの俳句に詠み込まれてきました。

 

美しい秋の光景が目に浮かぶような句や「なるほど!たしかに…」と思う素人俳句など、赤とんぼにまつわる俳句は意外とたくさんあります。

 

リス先生
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