【梅雨の俳句 30選】知っておきたい!!季語を含むおすすめ有名&素人俳句を紹介!

 

俳句は季節の様子を表現することに優れていると言われています。

 

なかでも梅雨は関連する季語が多い時期の一つで、多くの名句が生まれています。

 

そこで今回は、『梅雨をテーマにしたおすすめ俳句(有名&素人作品)』をご紹介します。

 

リス先生
有名俳句だけではなく、一般の方が作った作品までご紹介していくので、ぜひ最後まで読んでね!

 

 

【CHECK!!】梅雨に関連する季語

 

入梅(にゅうばい)/梅雨寒(つゆさむ)/梅雨明(つゆあけ)/梅雨空(つゆぞら)/梅雨の月/梅雨の星/黒南風(くろはえ)/ながし/走り梅雨/梅雨/青梅雨/空梅雨(からつゆ)/五月雨/送り梅雨/薬降る/虎が雨/虹/梅雨雷/梅雨曇/梅雨晴/五月晴/梅雨穴/井水増す/五月川/出水/皐月波/夏合羽/蒼朮を焼く/水見舞/神水/川止め/雨蛙/蝸牛(かたつむり)/紫陽花

 

(※五月雨は陰暦五月に降る雨で、現在に換算すると梅雨にあたります)

 

 

梅雨の有名俳句【15選】

 

【NO.1】高浜虚子

『 梅雨晴れの 夕茜して すぐ消えし 』

現代語訳:梅雨の合間の晴れたところに夕焼けが見えたのだけれどすぐ消えてしまった。

俳句仙人
梅雨の珍しい晴れ間に夕焼けが見えて嬉しい気持ちが伝わってきます。しかし、すぐ消えてしまったところに残念がる気持ちがにじみ出ていますね。

 

【NO.2】正岡子規

『 紫陽花や 昨日の誠 今日の嘘 』

現代語訳:アジサイが美しく咲いていることだ。昨日の姿が本当で今日の姿が嘘であるかのように色を移ろわせている。

俳句仙人
アジサイの色が移ろいやすいことを、人の心や世間の無常さになぞらえています。梅雨は雨で外に出られないこともあり、考え事をしたくなる季節でもありますね。

 

【NO.3】松尾芭蕉

『 五月雨を あつめて早し 最上川 』

現代語訳:梅雨の雨が最上川に集まって流れが速くなっている。

俳句仙人
五月雨は梅雨を指し、最上川は山形県を流れる川でです。川の流れが激しくなっている様子を力強く詠みあげています。

 

【NO.4】水原秋櫻子

『 梅雨雲の うぐひす鳴けり こゑひそか 』

現代語訳:梅雨の雲が立ち込めているなか、ウグイスがひっそりと鳴いている。

俳句仙人
梅雨の重苦しい天気とウグイスの爽やかな鳴き声が対比されて、美しい景色が思い浮かびます。ウグイスの声がどこからか聞こえてくる表現が句に奥行きを与えています。

 

【NO.5】高野素十

『 大梅雨に 茫々(ぼうぼう)と沼 らしきもの 』

現代語訳:雨がザアザアとふる中でぼんやりと沼らしきものが見える。

俳句仙人
梅雨の激しい雨の様子が詠まれています。何もかもがぼんやりと見えるほど激しい様子であることが分かります。茫々や沼という言葉が雨のもったりとした音を感じさせます。

 

【NO.6】星野立子

『 物指を もつて遊ぶ子 梅雨の宿 』

現代語訳:梅雨の時期で宿にいるが、旅館の子が物差しを持って遊んでいる。

俳句仙人
雨で外に出られず、おもちゃでなく物差しで遊んでいる様子が雨のつまらなさを表現し面白くしています。見ている側は物差しもおもちゃになる点が雨のうっとおしさを忘れてしまいます。

 

【NO.7】日野草城

『 梅雨荒し 泰山木も ゆさゆさと 』

現代語訳:梅雨で悪天候だ。タイザンボクもゆさゆさと揺れている。

俳句仙人
泰山木は大きな木で、ゆさゆさと揺れるほどの大雨であることを示しています。激しい雨ですが、ゆさゆさという言葉が落ち着きを与えています。激しい中に安定感が感じられます。

 

【NO.8】長谷川櫂

『 梅雨の傘 たためば水の 抜け落つる 』

現代語訳:梅雨のなかで使った傘をたたむと滴が流れ落ちていく。

俳句仙人
しっかりと濡れた傘の滴がゆっくりと落ちる様子が趣深さを感じさせます。梅雨空のどんよりとした様子に対して、美しい余韻が感じられます。

 

【NO.9】芥川龍之介

『 さみだれや 青柴積める 軒の下 』

現代語訳:梅雨で軒下にある青芝まで濡れている。

俳句仙人
軒下の青柴(薪)に雨がかかって濡れている様子です。青柴は切りたての木で葉がついている状態です。つまり燃えにくい薪木が濡れるので、さらに燃えにくくなるという面白い表現です。

 

【NO.10】横山白虹

『 吊皮に ごとりとうごく 梅雨の街 』

現代語訳:電車の吊革を持って立っていると、梅雨空の車窓の景色が動いているようだ。

俳句仙人
本来は景色ではなく電車が動いています。しかし、雨の降る街の景色は灰色で一つに見えるため、街自体が動いているように見えると作者は言っています。梅雨の街が絵画のように感じられる句です。

 

【NO.11】石田波郷

『 梅雨はげし 右も左も 寝てしまふ 』

現代語訳:梅雨が激しくなってきて、右を見ても左を見ても寝ている。

俳句仙人
雨が激しくなると、灰色一色でつまらない景色になります。その様子が周りが寝てしまっていることから伝わります。梅雨のうっとおしさが周囲の様子から感じられます。

 

【NO.12】飯田蛇笏

『 なかなかに 足もと冷ゆる 梅雨かな 』

現代語訳:結構足元が冷たくなる梅雨ですね。

俳句仙人
雨が長続きする様子を足元が冷えで表現しています。雨で濡れ続けることを冷えという角度で表現しているところが面白いです。

 

【NO.13】原石鼎

『 大鯉の 押し泳ぎけり 梅雨の水 』

現代語訳:大きな鯉が梅雨の雨が降る中を押し泳いでいるよ。

俳句仙人
雨で水面が波打つ様子と、大きな鯉がもろともせず泳いでいる様子が重なり、力強い句になっています。雨のなか優雅に押し泳ぐ鯉は非常に大きくて勇ましいことが伝わります。

 

【NO.14】中村草田男

『 梅雨の地に はずまぬ球は 投げあげる 』

現代語訳:雨の地面で弾まないボールは投げ上げる。

俳句仙人
「引いてもだめなら押してみろ」という言葉が思い浮かぶ句です。梅雨の重苦しさに対して、投げ上げるという言葉が爽快感を与えます。率直な表現が読み手に印象付けます。

 

【NO.15】原裕

『 梅雨の海 平らならんと うねりをり 』

現代語訳:梅雨の海は穏やかでないぞとうねっている。

俳句仙人
雨でしけている海の様子を代弁するかのような句です。平らにならないぞと言っているような表現が面白い点です。そう見えるほど波が何度も寄せている様子が伝わります。

 

梅雨の素人俳句【15選】

 

【NO.1】『 梅雨の日の 運動場は さみしそう 』

俳句仙人
雨の日は屋外運動はしないため、使われない運動場の気持ちが表現されています。誰もおらず濡れている様子は寂しそうですね。

 

【NO.2】『 梅雨晴れ間 新しき傘 うれしくて 』

俳句仙人
傘を持つことは面倒なことですが、晴れ間のウキウキ感と新しい傘の嬉しさが重なった喜びが伝わる句です。雨が降らないかと楽しみにしている様子が思い浮かびます。

 

【NO.3】『 梅雨晴れに 母の鼻歌 ベランダに 』

俳句仙人
洗濯物を外干しする人にとって、晴れ間はチャンスです。長雨の中、晴れていて気分上々になっているお母さんの様子が鼻歌から聞こえるようです。

 

【NO.4】『 ワイパーが キュッキュッとなり 梅雨が来た 』

俳句仙人
車のワイパーがキュッとなるのは、雨の始まりの時で濡れ切っていない証拠です。雨の始まり、つまり梅雨が来たことを音に注目しているのが面白い点です。

 

【NO.5】『 梅雨明けや 井戸に広がる 空の青 』

俳句仙人
梅雨は色がどんよりとしていて水面も波打ちますが、空の青が移るすっきりとした晴れであることが分かります。真っ青な色がほの暗い井戸に移っている様子が爽やかさを演出しています。

 

【NO.6】『 蜘蛛の巣の 梅雨のきらめき 誰ぞ知る 』

俳句仙人
蜘蛛の巣についた水滴は光で輝きますが、梅雨では光がありません。その寂しさが伝わると同時に、美しい滴を作者が独り占めしている様子が趣深く表現されています。

 

【NO.7】『 主婦力や 梅雨の洗濯 乾かすぞ 』

俳句仙人
雨でも洗濯物はたまるため、それをこなすのが家事力です。どんな主婦力(アイデア)を使ったのか気になる句です。

 

【NO.8】『 カフェオレと ショパンに浸れし 梅雨籠り 』

俳句仙人
作者の好きなものに囲まれて過ごす梅雨も悪くない様子が描かれています。梅雨で外出できないからこそ過ごせる時間を音と香りで表現しています。

 

【NO.9】『 日本を せんたくするが 如き梅雨 』

俳句仙人
日本を覆う梅雨を洗濯していると表現しているところが面白い点です。全てを洗い流すために降り続けているなら、うっとおしい梅雨も許せそうです。

 

【NO.10】『 終電に 置き傘忘れ 梅雨の月 』

俳句仙人
こういうことあるぞと思わせてくれる句です。終電に傘を忘れるとすぐに取りに行けません。その上置き傘ですから、次に突然雨が降っても傘はありません。後悔する気持ちが伝わります。

 

【NO.11】『 梅雨寒や 放課後に履く 濡れた靴 』

俳句仙人
雨で濡れた靴は非常に冷たいです。学校へ来るときに濡れたのでしょうか。しかし、それも梅雨だから起こることです。季節を感じられる句です。

 

【NO.12】『 明けぬ梅雨 軋む雨戸に 蹴りを入れ 』

俳句仙人
梅雨のうっとおしさと、雨戸のわずらわしさに対して大胆な表現をしています。なかなか使わない表現だからこそ、読み手がスカッとする気持ちになります。

 

【NO.13】『 吾子の眼の 梅雨空透けて 散歩道 』

俳句仙人
子どもの澄んだ目に映る曇り空はいつもと違う空に見えたことでしょう。一人で歩く散歩とは違い、少し楽しい気持ちになっていることが伝わります。

 

【NO.14】『 梅雨長く 蛙の声も かすれ気味 』

俳句仙人
音に着目した、時間と奥行きを感じる句です。カエルの声をかすれていると考える視点が面白いです。かすれていると感じるほど長雨であることが分かります。

 

【NO.15】『 「あめふって」 パパを迎える 梅雨晴間 』

俳句仙人
雨が降ってほしいと願っているということは、雨が降るとパパを迎えに行く用事ができるからです。梅雨の晴れ間ですから、きっと降るのでしょうが、子どものかわいらしさが表現されています。

 

以上、梅雨をテーマにした俳句作品でした!

 

梅雨は憂鬱な気分になるものととらえがちですが、中にはそれを吹き飛ばすような表現もあります。

 

リス先生
梅雨を見たときはどのような気持ちになるのか探ってみるのも面白いね!ぜひ「梅雨」をテーマにして俳句を作ってみてね!