【江戸時代の有名俳句20選】魅力的な名句はコレ!!歴史を感じるオススメ俳句を紹介

 

五七五の十七音で構成され季語を詠み込む俳句は、江戸時代に成立した詩です。

 

江戸時代には多くの俳人たちが生まれ、それぞれの流派ごとに違った作風の俳句が生まれました。

 

 

今回は、「江戸時代」に詠まれた有名な俳句を20句ご紹介します。

 

リス先生
それじゃあ早速紹介していくよ!

江戸時代に詠まれた有名俳句【前半10句】

 

俳句仙人

この句は古池の静けさを直接俳句に詠み込まずに強調しています。松尾芭蕉の代表作とも言える俳句で、江戸時代にはすでによく知られた一句でした。

俳句仙人

この句は『奥の細道』で、山形県にある立石寺に立ち寄ったときに詠まれた句です。山奥というだけではない静謐さが、不動である岩に音がしみているようだという表現から伝わってきます。

俳句仙人

この句は『奥の細道』で新潟県出雲崎に立ち寄った際に詠まれました。目の前に広がる大海原と、黒く見える佐渡の島影、上空に広がる天の川と、海と地上と天を一度に詠んだ壮大な句になっています。

俳句仙人

松尾芭蕉の生前最後の句として有名な俳句です。作者は大阪への旅の途中で病床に伏しましたが、「枯野を廻るゆめ心」とするかどうか推敲を重ねるほど俳諧の道に生きた人生であったことが伺えます。

俳句仙人

この句は1774年の323日に詠まれました。この年の春分の日は321日で、昼と夜がちょうど同じ時間になる時期であることが、月と太陽を同時に表現していることから伝わってきます。

俳句仙人

この句は京都府与謝野町を流れる野田川で遊んだときに詠まれたものです。一説によれば作者の母方の実家が近辺にあり、幼い頃の郷愁を詠んだ句とも言われています。

俳句仙人
「かくれ貌なる」とは野菊の花で小狐たちの顔が隠れていて、かくれんぼをしているように見える様子を表しています。花畑のような野原で小狐たちが遊んでいる様子が浮かんでくる句です。

俳句仙人

冬は空気が乾燥していて月が美しく輝く季節です。立派な門のない小さなお寺では、空を仰ぐと視界いっぱいの夜空と月がより際立つように見えます。

俳句仙人

「そこのけ」とは元々大名行列の先払いで「そこを退き去れ(のきされ)」という言葉が元になっています。また、「対馬祭」という狂言で「馬場退け馬場退けお馬が参る」というフレーズがあり、この表現を元にしたとも言われています。

俳句仙人

「やれ」とは感嘆の意味を表しますが、ここでは呼びかけとして使っています。ハエは手足をこすり合わせる動作をしますが、その動きを命乞いと見て見逃してやろうと呼びかけている句です。

 

江戸時代に詠まれた有名俳句【後半10句】

 

俳句仙人

この句は作者が自分の娘を背負って歩いていた様子を詠んだ句です。小林一茶の『おらが春』には子供たちの様子がよく出てきていて、子煩悩な作者の姿が伺えます。

俳句仙人

牡丹雪はふわふわと落ちてくる大きい塊の雪です。子供の頃に食べられるのではないかと追いかけていた人も多いのではないでしょうか。

俳句仙人
ある朝の風景を詠んだ作者の代表的な俳句です。朝顔のツルを切れない作者の優しさや、隣の家に水をもらいに行く江戸時代の生活の様子がよく表現されています。

【NO.14】宝井其角

『 鶯の 身を逆(さかさま)に はつね哉 』

季語:鶯(春)

意味:鶯が体を逆さまにして初鳴きをしていることだ。

俳句仙人

この句は同じ芭蕉一門の向井去来が記した『去来抄』で議論の的となったことで有名な俳句です。現実的ではないという批評と、わかりやすく伊達を好む作風が表れているという評価が分かれている句です。

俳句仙人

この句は梅と表現されていますが、詠まれたのは冬の時期のため季語としては冬の「寒梅」になります。一輪だけの早咲きの梅を見て、寒い中にも春を思わせる花に暖かさを感じている句です。

【NO.16】向井去来

『 柿ぬしや 梢(こずえ)はちかき あらし山 』

季語:柿(秋)

意味:柿の持ち主よ。この木は風がとても強い嵐山の近くにあるから気をつけた方がよい。

俳句仙人

この俳句は向井去来が営んだ「落柿舎」という庵の由来となった話に出てくる有名な俳句です。柿を買い取った商人が、収穫前に柿が落ちてしまったことに対して返金を求めてきたエピソードから「落柿舎」と名付けられました。

俳句仙人

作者はこの俳句で一躍有名となり、「木枯らしの言水」と呼ばれていました。地上で吹き荒れている木枯らしも、追いかけていくと海へとたどり着き、海の音にかき消されていく風景を詠んでいます。

俳句仙人

3つの季語を持つ初夏の季重なりの句としてとても有名な一句です。初夏の風物詩を視覚、聴覚、味覚の3つで余すことなく堪能する俳句になります。

俳句仙人

「行水」は現在でもカラスの行水という言葉に残っているように、身体を水で洗い流すことを言います。その時に使った水を捨てようとしたところ、虫の声がどこからでも響いていて捨て場所に困っている様子を詠んだ句です。

俳句仙人

この句は『奥の細道』に同行した筆者が、福島県の白河の関所跡に差し掛かった時に詠んだ句です。白河の関所では正装して越えるべきだと平安時代の歌人も書き残すほど、歌枕として有名な場所でした。

以上、江戸時代に詠まれた有名俳句でした!

 

 

俳句仙人

今回は、江戸時代に詠まれた有名俳句を20句ご紹介しました。

江戸時代の有名な俳句は誰もが教科書で習うような俳句が多くあります。
また、作風も簡易でわかりやすいものから古典を下地に詠まれるもの、漢文風のものなど多くの種類があるため、ぜひ読み比べてみてください。