学校の宿題としてもよく出される「俳句」。
「どう詠んでいいか分からない…」「少し興味はあるけれど難しそう…。」そんな風に思った経験はないでしょうか?
俳句ってどうやって作るの.....ww
— 山大@やたこ Next zepp!!! (@t_spyair1102) August 19, 2013
俳句考えなあかんってなんやねん!(^^;;
俳句ってどうやって作るやつかわからん!笑— りき (@RikiMyway) February 27, 2015
でも大丈夫!俳句は実はルールの少ない、取っつきやすい詩の一つなんです。
今回は、小学生でもわかるくらい分かりやすく俳句のルールや作り方を紹介していきます。
目次
俳句とは?基本的なルールを知ろう!
俳句は正確には定型詩(リズムの決まった詩)の一つですが、守るべきルールはこの二つのみ!
俳句のルール
①5・7・5・の形にする
②季語を入れる
➀5・7・5の形にする
音数を【5・7・5】に合わせて詠んでいきます。
例えば・・・
「古池や 蛙飛びこむ 水の音」
- ふるいけや(5音)
- かわずとびこむ(7音)
- みずのおと(5音)
となっている訳です。
②季語を入れる
二つめのルールは季節を表す言葉、季語を入れることです。
季語と言っても春・夏・秋・冬だけでなく、季節に関係する様々な言葉が季語とされています。
例えば・・・入学式は春の季語、海水浴は夏の季語、運動会は秋の季語、といった具合です。
この季語をどこかに盛り込むことが原則になります。
小学生でもわかる!!俳句の作り方&コツを紹介!
①季語を選ぼう
まずは自分が好きだったり、思い出があったりする季語を選んでみましょう。
例えば、プールは夏の季語ですし、遠足は春の季語になります。
思いつくものがないという場合でも、意外と身近なものが季語になっているんです。
夏であれば冷蔵庫・クーラー・サイダー・浴衣、などなど。自分の好きな季語を選んでみましょう。
ここでは、毎年楽しみにしている「海開き」にしてみたいと思います。
②「場面」や「気持ち」を切り取り、伝えたいものを決めよう
次に俳句の本体に取り掛かります。あなたが今、伝えたいと思っていることや気持ちはなんでしょうか?
今見ているものでも、思い出深かったこと、想像でも大丈夫です。
まだ形にならなくて良いので、そのシーンを具体的に思い浮かべて言葉にしてみましょう。
例えば、「海開き」の時に見えてくるもの、思うことはなんでしょうか?波がきらきらと光っているな、水平線がすごく長いな、そして段々と海岸線から離れていく…このように情景を思い浮かべて、一番伝えたいものを決めてみます。
③5・7・5に当てはまるように詠んでみよう
それでは思い浮かべた情景を5・7・5に当てはめてみましょう。
難しく考えずに、思ったことをそのまま言ってみればOK!意外とその方が素直で伝わりやすい俳句になります。
はじめのうちは、季語は上五(かみご、最初の5音)か下五(しもご、最後の5音)に入れるのがよいでしょう。
例えば・・・「海開き 〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇」、もしくは「〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇 海開き」という形です。
「波がきらきらと光っているなあ」と思った場合は、「海開き 波がきらきら 光ってる」とすればすぐに俳句になる訳です!
④読んでみて違和感があれば、言葉を変えてみよう
ここまでで5・7・5のリズムができ季語も入れられたならば、俳句を一つ詠めたことになります。
これからはちょっと上級者のステップです。もう一度自分の俳句を見てみて、何か違和感がないか、本当に自分の伝えたいことが言えているか検索して、言葉を変えてみます。
このステップを「推敲(すいこう)」と呼びます。より完成度の高い俳句を作るためにはこの推敲がとても重要です。
そして、場合によってはここで季語を変えることで俳句がぐっと良くなることだってあるのです。
例えば、先ほどの海開きの句で推敲をしてみましょう。「きらきら」という言葉を使いましたが、これで伝えたいことが盛り込めているでしょうか?
例えば、「あかあか」とすれば明け方や夕方の人が少ない海岸線を想像させることができますし、少し難しい言葉ですが「燦々(さんさん)と」とすれば真昼の太陽が降り注いでいる情景を詠むことができます。
ここでは「あかあか」に変えてみましょう。そうすると…「海開き 波があかあか 光ってる」になりますね。
これができれば上級者!?切れ字を活用してみよう
さて、さらに次のステップ「切れ字の使い方」になります。
皆さんも「松島やああ松島や松島や」という俳句を聞いたことがあるのではないでしょうか?
松島のあまりの美しさに感動しているという解釈が一般的です。
ではこの句の「や」とは何なのでしょうか。ずばりこれが切れ字です。
切れ字とは、俳句の中でも感動を表す言葉で、リズムの切れを生むことで前の言葉を印象付ける効果があります。
代表的な切れ字には「や」「かな」「けり」があります。口語(普段喋っている言葉)ではなく、このような文語(昔の言葉、書き言葉)を使うことでさらに俳句の味わいが増してくるのです!
例えば前の句では「光ってる」としましたが、このままでは普段の話し言葉です。
そこで切れ字を使って「海開き 波があかあか 光りけり」とすればさらに俳句らしくなります。「をり」を使って「海開き 波があかあか 光りをり」とすると、今まさに光っているのだという気分が出てきますね!
超うまい!お手本となる俳句【5選】
最後に、小学生が詠んだお手本となる俳句をご紹介していきます。
俳句は「芭蕉蛤塚忌全国俳句大会 入選作品」から引用していますので、もっといろんな俳句を見たい!という場合はサイトに訪れてみてください!
【No.1】がっこうの プールにうつる かげぼうし
季語:プール・夏
【No.2】母の日に 秘密で父と 花買いに
季語:母の日・夏
【No.3】水でっぽう そらにむかって うってみた
季語:水鉄砲・夏
【No.4】金魚ばち ぼくも入って いいですか
季語:金魚鉢・夏
俳句作りに最適!小学生向けおすすめ季語【13選】
春のおすすめ季語
- シャボン玉・・・「春の風に吹かれながら外で遊んでいる」というイメージから、シャボン玉は春の季語になっています。他の季節で使いたいときは季節を表す別の季語も入れましょう。
- ブランコ・・・かつての中国で、ブランコに乗る行事が春にあったことから春の季語とされています。難しい言葉で「鞦韆(しゅうせん)」とも書きますが、ブランコでも季語として成立しますよ。
- 桜・・・春の花としてお馴染みの桜も、もちろん春の季語です。満開の桜の他に、散っていく様子を表す「花吹雪」も春の季語になります。葉が出てきた様子を表す「葉桜」は夏の季語なので注意しましょう。
夏のおすすめ季語
- アイスクリーム・・・季語というと難しい漢字が多いと感じてしまいますが、アイスクリームのようなカタカナの言葉も季語として認められています。「かき氷」も夏の季語なので、冷たいアイスを食べた時に使ってみましょう。
- サイダー・・・サイダーや屋台で買うラムネも夏の季語です。お祭りに行った時、暑い外で飲んだ時などに気軽に使ってみましょう。
- プール・・・現在では屋内の温水プールも増えてきていますが、季語としては夏のものです。学校でのプールの授業や夏休み中に遊びに行ったプールなど、思い出を詠んでみてくださいね。
秋のおすすめ季語
- 運動会・・・体育の日はかつて10月10日に設定されていました。そのため、運動会も秋の季語として扱われています。ただ、最近では5月頃に運動会を行う学校もあるので、その場合は他に季語を入れて季節が違うことを表しましょう。
- 天の川・・・夏休みといえば天体観測を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。夏の季語と考えられがちな「天の川」ですが、季語としては秋になります。夏休み中のことを詠む場合は夏を表す季語を入れると良いかもしれませんね。
- 台風・・・台風は夏のイメージが強いかもしれませんが、発生する頻度は秋の方が多く、秋の季語になっています。収穫前の稲やリンゴが被害を受けたという話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
冬のおすすめ季語
- コート・・・春や秋にも薄いコートを着ることがありますが、季語としては冬のものです。本来の季語の意味としては、女性が冬の着物に合わせる外套でした。
- ストーブ・・・寒い冬には必須のストーブも季語になります。ストーブで温まりながら遊んだ思い出など、冬休みの思い出を詠む時に使うと良いでしょう。
- クリスマス・・・クリスマスイブやクリスマスケーキなど、クリスマスに関するものも季語として認められています。「聖夜」などの言い換えもあるので、文字数に合わせて使い分けてみてくださいね。
さいごに
ここまで、俳句の簡単なルールと作り方をご紹介しました。
最後の方は難しいテクニックもお伝えしましたが、基本的には「➀5・7・5のリズム ②季語を入れる」の二つさえ守れば俳句を詠むことができます。