【2月の有名俳句 30選】すごく上手い!!季語を含んだおすすめ俳句作品集を紹介!

 

日本の文化の一つである「俳句」。

 

俳句は5・7・5の17音で構成されているため、世界最短の詩とも言われています。

 

17音という短い文の中に作者の思いをのせて名人から素人、子供から老人まで幅広い人々によって詠まれています。

 

今回は、「2月」に詠みたいおすすめ有名俳句&一般俳句作品を30句紹介していきます。

 

 

リス先生
ぜひ俳句作りの参考にしてみてね!

 

俳句に2月らしさを出す!2月の季語を知ろう

 

俳句には「季語(きご)」というその時の情景や状況、作者の気持ちをより具体的に読み手へ伝えるため、用いられる言葉があります。

 

例えば、今回のテーマである2月には「バレンタイン」「節分」「雪解け」といった季語があります。

 

季語は一見難しい言葉ばかりかと思われがちですが、馴染み深いものも多く、その季節の特徴…つまり、その季節らしい言葉であれば季語となるのです。

 

リス先生
今回は2月がテーマだから、2月の季語をいくつか紹介していくよ!

 

【立春】

読み方:りっしゅん

意味:暦の上で春が始まる日。2月4日ごろ。

【蕗の薹】

読み方:ふきのとう

意味:ふきの花のつぼみに当たる部分。

【ウグイス】

意味:スズメ目ウグイス科ウグイス属の1種である。 「ホーホケキョ」と大きな声でさえずるのが特徴。

【節分】

読み方:せつぶん

意味:2月3日。冬から春に変わる時。

【豆撒き】

読み方:まめまき

意味:節分の夜、鬼を追い払うためと称して煎豆を撒く年中行事。

 

リス先生
2月の季語には他にも以下のようなものがあるよ!

 

2月の季語【一覧】

 

初春 / 睦月 / 旧正月 / 寒明 / 立春 / 早春 / 春浅し / 冴返る / 余寒 / 春寒 / 遅春 / 春めく / うりずん / 魚氷に上る / バレンタインの日 / 謝肉祭 / 才麿忌 / 野波忌 / 良寛忌 / 夕霧忌 / 義仲忌 / 実朝忌 / 右近忌 / 句仏忌 / 節忌 / 霽月忌 / 安吾忌 / かの子忌 / 鳴雪忌 / 多喜二忌 / 不器男忌 / 茂吉忌 / 逍遙忌 / 三汀忌 /梅 / 紅梅 / 牡丹の芽 / 薔薇の芽 / 三茱臾の花 / 黄梅 / ミモザ / 金縷梅 / 猫柳 / スノードロップ / クロッカス / ヒヤシンス / 菠薐草 / 如月菜 / 水菜 / 壬生菜 / 慈姑 / 烏芋 / 種芋 / 下萌 / 草青む / 駒返る草 / 草の芽 / ものの芽 / 末黒の薄 / 桔梗の芽 / 古草 / 節分草 / 洲浜草 / 犬ふぐり / 蕗の薹 / 雀の帷子 / 片栗の花 / 猫の眼草 / 菊苦菜 / 海苔 / 岩海苔 /

 

 

「2月」の季語を使った有名俳句集【20選】

 

それでは早速、2月の季語を使った有名俳句を紹介していきます。

 

【NO.1】原石鼎

『 鶯の 日に光りつゝ 枝うつり 』

季語:鶯(春)

意味:ウグイスが日の光に当たりながら枝をうつしている。

俳句仙人
冬に見る自然の美しさをグッと詰め込まれているような俳句です。心を打たれる良い句です。

 

【NO.2】星野立子

『 梅白し まことに白く 新しく 』

季語:梅(春)

意味:白梅が本当に白く咲いていて、毎年同じものが咲いているけれど、今年も新しい気分で梅を楽しめる。

俳句仙人
毎年咲いているものを毎年新しい気持ちで見ることが一つの自然を楽しむ方法なのかもしれません。

 

【NO.3】松本たかし

『 紅梅の 紅をうるほす 雪すこし 』

季語:紅梅(春)

意味:紅梅の紅を鮮やかに潤しているのは少し降っている雪である。

俳句仙人
紅梅の紅は綺麗ですが、水分に触れるとより鮮やかになります。それを雪でより美しい情景になっていてとても素敵な一句です。

 

俳句仙人
冬の澄み切った空気を寒月を用いて少し切なくよんでいる句です。

 

俳句仙人
受験生にはわかる一句ではないでしょうか。孤独との戦いを詠んだ胸を打つ句です。

 

俳句仙人
風邪をひくと遊びに行けずに暇ですよね。もう一つもう一つとわがままを言う子供の姿が浮かんで微笑ましいです。

 

【NO.7】鈴木真砂女

『 如月や 身を切る風に 身を切らせ 』

季語:如月(春)

意味:2月の身を切りそうなほど冷たい風を受けて寂しく感じます。

俳句仙人
2月の冷たい氷のような風はまさに身を切る風ですね。それを受けて寂しく感じる気持ちにとても共感できる句です。

 

【NO.8】正岡子規

『 白梅に 魂入りし 月夜哉 』

季語:白梅(春)

意味:白梅に魂入りをした月夜のこと。

(※魂入りとは→死者の霊を祀るため、戒名や法名を記して、家庭の仏壇や寺院の位牌壇に安置する木製の牌を位牌(いはい)といいます。その位牌に魂入りの儀式である「開眼供養」をすると真の位牌となります。)

俳句仙人
白梅に魂入りをした月夜は一段と綺麗に輝いていたことでしょう。

 

【NO.9】皆吉爽雨

『 佇める 人にひろごる 野焼かな 』

季語:野焼(春)

意味:佇んでいる人に広がっているのは野焼だろうか。

俳句仙人
野焼している匂いを嗅ぐと田舎に来た気持ちになります。

 

【NO.10】尾崎紅葉

『 何はさて 命大事の 春寒し 』

季語:春寒し(春)

意味:何はともあれ命は大事だと春が立ってからの寒さを感じた。

俳句仙人
春は出会いの季節であり別れの季節でもあります。何はともあれ命を大事に生きていきたいですね。

 

 

俳句仙人
日光が差し込むことを梅の香りに誘われたからだと解釈した有名な一句です。「のっと」という表現に春ののどかさを感じます。

俳句仙人
「万歳」とは正月の行事で、家を訪ねて繁栄を願って舞ったり滑稽な問答をしたりして楽しませるものです。山里は平地から遠いため、万歳を行う人たちがたどり着いたのが梅の花が咲く頃だったと詠んでいます。

俳句仙人
「雪解け」は春の季語なので注意しましょう。積もった雪に閉じ込められていた鬱憤を晴らすように、子供たちが村を駆け回っています。

俳句仙人
国境、今で言う県境になっている高い山の頂上に雪が残っていると詠んでいます。標高の高い山はゴールデンウィークになっても雪が残る場合があるので、自然の険しさを感じさせる句です。

俳句仙人
「浅き」が「春浅き」と「浅き水」の両方に掛かっています。寒い中で水を渡る鷺の姿を見ている一句です。

俳句仙人
作者がこの句を投稿した際は、「白い椿」から始まっていました。正岡子規が講評の際に「赤い椿」と手直ししたとされていて、色彩が鮮やかに浮かぶ一句になっています。

俳句仙人
「流氷」は凍った海水が溶けることによって発生するため、春の季語です。宗谷海峡という自然の厳しさを波が表現しています。

俳句仙人
この句は松の木に残雪が積もっているのか、松林の中に残雪の山があるのかで想像する風景が変わってきます。「ごうごうと吹く」風と、散らされているだろう残雪の様子が春の初めを象徴する一句です。

俳句仙人
なにか夢を見ていたのか、夢のような出来事があったのか、どちらでしょうか。雪割草が咲く季節になったのだとふと寝起きに気がついた様子が砕けた表現から伺えます。

俳句仙人
「春雷」とは春になって鳴り始める雷のことです。湿度も高い夜なのか、どこか胸が圧迫されるような夜だと詠んでいます。

 

「2月」の季語を使った一般俳句作品集【10選】

 

ここまでは、有名俳句を20句紹介しましたが、一般の方が詠んだ俳句も様々な人の気持ちや目線、表現方法がたくさん詰まっているので勉強になります。

 

そのため、ここからは一般の方が詠んだおすすめ俳句作品を30句紹介していきます。

 

【No.1】

恵方巻 壁に向かひ もくもくと 』

季語:無季

意味:恵方の方角が壁だった。壁に向かい恵方巻をもくもくと食べる。

俳句仙人
恵方巻きは正式に季語として認定されていないため、無季の俳句になります。最後まで無言で食べ切ると願い事が叶うと言われる恵方巻。家族みんなで壁を向きもくもくと食べる姿はなんとも微笑ましいです。

 

【No.2】

豆撒きや 年の数だけ 食べられず 』

季語:豆撒き(冬)

意味:豆撒きをするとたくさんの豆を使うのでそれを消費するために年の数よりも食べなければいけない。

俳句仙人
豆撒きをした後に年の数だけ食べようと思っても豆が有り余るので結局それ以上食べてしまいますね。

 

【No.3】

おちつかぬ バレンタインの 日の生徒 』

季語:バレンタインの日(春)

意味:バレンタインの日は、生徒みんなそわそわとして落ち着きがない。

俳句仙人
学生時代の恋愛イベントの一つであるバレンタイン。好きな人にあげる子も、友達同士で送り合う子も楽しみで仕方ないのでしょう。

 

【No.4】

角まがり 我が家の梅の 見えて来し 』

季語:梅(春)

意味:角をまがると我が家の梅が見えて来る。

俳句仙人
家に帰る道で角をまがると自分の家の梅が見える光景はとても美しいものなのでしょう。

 

【No.5】

時折に どすんと音す 雪解かな 』

季語:雪解(春)

意味:時々、屋根からドスンと音がしている。雪が解けているのだろうか。

俳句仙人
雪が解けると屋根から滑り落ちて大きな音がします。冬あるあるですね。

 

【No.6】

塀越しの 蕾ふくらむ 二月かな 』

季語:二月(春)

意味:塀越しに木を見ると蕾が膨らんでいて、二月を感じる。

俳句仙人
文月の後半になるとだんだん暖かくなり蕾もつき始めてなんだか嬉しい気持ちになります。

 

【No.7】

夕暮れの 村に残りし 野焼の火 』

季語:野焼(春)

意味:夕暮れの村の畑には野焼きの火がまだ残っている。

俳句仙人
夕暮れの心細い寒さの中、野焼きの匂いや火を見るとなんだか安心しますよね。

 

【No.8】

早春や 唇の色 明るくし 』

季語:早春(春)

意味:早春に春のため、唇紅の色を明るい色にした。

俳句仙人
女の人は季節によって化粧品を変える人が多いようです。新しい明るい色の口紅を塗ってルンルンな作者の姿が浮かびます。

 

【No.9】

打ち寄せる 波に残雪 消えにけり 』

季語:残雪(春)

意味:波打ち際に残る雪が打ち寄せる波によって消えていった。

俳句仙人
海に残る雪が波にさらわれてしまう情景は少し切ないようですが、春の訪れを感じます。

 

【No.10】

春菊を 刻む香りに 亡き母を 』

季語:春菊(春)

意味:春菊を刻むとその独特な香りで亡き母を思い出す。

俳句仙人
春菊の香りは苦味が強い独特な香りです。そんな独特な香りだからこそ亡き母の顔を思い出すののでしょう。

 

以上、「2月」に関するオススメ俳句集でした!

 

 

俳句仙人
2月は節分やバレンタインデーと言った行事があり、春の訪れを感じる季節でもあります。こうして俳句を読むと普段何気なく過ごしている季節も素敵なものに感じて来ますね。

リス先生
みんなも是非この機会に2月をテーマとした俳句を詠んでみてね!

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