【2月の有名俳句 20選】すごく上手い!!季語を含んだおすすめ俳句作品集を紹介!

 

5・7・5で構成されている俳句。

 

日本に古くから伝わる素晴らしい文化の一つですよね。

 

17音という短い文の中に作者の思いをのせて名人から素人、子供から老人まで幅広い人々によって詠まれています。

 

今回は、2月をテーマに有名句からオリジナルの俳句まで紹介していきたいと思います。

 

リス先生
それでは、さっそく見ていこう!

 

俳句に2月らしさを出す!2月の季語を知ろう

 

日本には4つの季節をもとに12つの月があります。

 

俳句を書く人にとって季節はとても重要なものです。

 

その理由は「季語を使うから。季語とは季節の特徴を表す言葉たちのこといいます。

 

例えば、今回のテーマである2月には「バレンタイン」や「節分」「雪解け」といった季語があります。

 

季語は一見難しい言葉ばかりかと思われがちですが、馴染み深いものも多く、その季節の特徴…つまり、その季節らしい言葉であれば季語となるのです。

 

リス先生
今回は2月がテーマですので、ここで2月の季語をいくつか紹介していくよ!

 

【立春】

読み方:りっしゅん

意味:暦の上で春が始まる日。2月4日ごろ。

【蕗の薹】

読み方:ふきのとう

意味:ふきの花のつぼみに当たる部分。

【ウグイス】

意味:スズメ目ウグイス科ウグイス属の1種である。 「ホーホケキョ」と大きな声でさえずるのが特徴。

【節分】

読み方:せつぶん

意味:2月3日。冬から春に変わる時。

【豆撒き】

読み方:まめまき

意味:節分の夜、鬼を追い払うためと称して煎豆を撒く年中行事。

 

リス先生
そのほかにも2月の季語には以下のようなものがあるよ!

 

2月の季語【一覧】

 

初春 / 睦月 / 旧正月 / 寒明 / 立春 / 早春 / 春浅し / 冴返る / 余寒 / 春寒 / 遅春 / 春めく / うりずん / 魚氷に上る / バレンタインの日 / 謝肉祭 / 才麿忌 / 野波忌 / 良寛忌 / 夕霧忌 / 義仲忌 / 実朝忌 / 右近忌 / 句仏忌 / 節忌 / 霽月忌 / 安吾忌 / かの子忌 / 鳴雪忌 / 多喜二忌 / 不器男忌 / 茂吉忌 / 逍遙忌 / 三汀忌 /梅 / 紅梅 / 牡丹の芽 / 薔薇の芽 / 三茱臾の花 / 黄梅 / ミモザ / 金縷梅 / 猫柳 / スノードロップ / クロッカス / ヒヤシンス / 菠薐草 / 如月菜 / 水菜 / 壬生菜 / 慈姑 / 烏芋 / 種芋 / 下萌 / 草青む / 駒返る草 / 草の芽 / ものの芽 / 末黒の薄 / 桔梗の芽 / 古草 / 節分草 / 洲浜草 / 犬ふぐり / 蕗の薹 / 雀の帷子 / 片栗の花 / 猫の眼草 / 菊苦菜 / 海苔 / 岩海苔 /

 

 

2月の季語を使った有名俳句集【10選】

 

それでは早速、2月の季語を使った有名俳句をご紹介していきます。

 

【NO.1】原石鼎

『 鶯の 日に光りつゝ 枝うつり 』

季語:鶯

意味:ウグイスが日の光に当たりながら枝をうつしている。

俳句仙人
冬に見る自然の美しさをグッと詰め込まれているような俳句じゃ。心を打たれる良い句じゃ。

 

【NO.2】星野立子

『 梅白し まことに白く 新しく 』

季語:梅

意味:白梅が本当に白く咲いていて、毎年同じものが咲いているけれど、今年も新しい気分で梅を楽しめる。

俳句仙人
毎年咲いているものを毎年新しい気持ちで見ることが一つの自然を楽しむ方法なのかもしれませんのぅ。

 

【NO.3】松本たかし

『 紅梅の 紅をうるほす 雪すこし 』

季語:紅梅

意味:紅梅の紅を鮮やかに潤しているのは少し降っている雪である。

俳句仙人
紅梅の紅は綺麗だが、水分に触れるとより鮮やかになる。それを雪でより美しい情景になっていてとても素敵な一句じゃ。

 

俳句仙人
冬の澄み切った空気を寒月を用いて少し切なくよんでいる句じゃ。

 

【NO.5】山口誓子

『 学問の さびしさに堪へ 炭をつぐ 』

季語:炭

意味:学問は自分自身との戦いであり孤独である。その寂しさに耐え、黙々と火鉢に炭を入れている。

俳句仙人
受験生にはわかる句ではないじゃろうか。孤独との戦いをよんだ胸を打つ句じゃ。

 

俳句仙人
風邪をひくと遊びに行けずに暇なのじゃろうか。もう一つもう一つとわがままをいう子供の姿が浮かんで微笑ましい句じゃのぅ。

 

【NO.7】鈴木真砂女

『 如月や 身を切る風に 身を切らせ 』

季語:如月

意味:2月の身を切りそうなほど冷たい風を受けて寂しく感じます。

俳句仙人
2月の冷たい氷のような風はまさに身を切る風じゃのう。それを受けて寂しく感じる気持ちにとても共感できる句じゃ。

 

【NO.8】正岡子規

『 白梅に 魂入りし 月夜哉 』

季語:白梅

意味:白梅に魂入りをした月夜のこと。

(※魂入りとは→死者の霊を祀るため、戒名や法名を記して、家庭の仏壇や寺院の位牌壇に安置する木製の牌を位牌(いはい)といいます。その位牌に魂入りの儀式である「開眼供養」をすると真の位牌となります。)

俳句仙人
白梅に魂入りをした月夜は一段と綺麗に輝いていたことじゃろう。

 

【NO.9】皆吉爽雨

『 佇める 人にひろごる 野焼かな 』

季語:野焼

意味:佇んでいる人に広がっているのは野焼だろうか。

俳句仙人
野焼している匂いを嗅ぐと田舎に来た気持ちになるのぅ。

 

【NO.10】尾崎紅葉

『 何はさて 命大事の 春寒し 』

季語:春寒し

意味:何はともあれ命は大事だと春が立ってからの寒さを感じた。

俳句仙人
春は出会いの季節であり別れの季節でもある。何はともあれ命を大事に生きていきたいのぅ。

 

こんな俳句もある!オリジナル俳句集【10選】

 

有名な俳句を10つ紹介しましたが、オリジナルの俳句も様々な人の気持ちや目線、表現方法がたくさん詰まっているので勉強になります。

 

そのため、ここではいくつかオリジナルの俳句もご紹介していきます。

 

【No.1】恵方巻 壁に向かひ もくもくと

季語:恵方巻

意味:恵方の方角が壁だった。壁に向かい恵方巻をもくもくと食べる。

俳句仙人
最後まで無言で食べ切ると願い事が叶うと言われる恵方巻。家族みんなで壁を向きもくもくと食べる姿はなんとも微笑ましいのぅ。

 

【No.2】豆撒きや 年の数だけ 食べられず

季語:豆撒き

意味:豆撒きをするとたくさんの豆を使うのでそれを消費するために年の数よりも食べなければいけない。

俳句仙人
豆撒きをした後に年の数だけ食べようと思っても豆が有り余るので結局それ以上食べてしまうのぅ。

 

【No.3】おちつかぬ バレンタインの 日の生徒

季語:バレンタインの日

意味:バレンタインの日は、生徒みんなそわそわとして落ち着きがない。

俳句仙人
学生時代の恋愛イベントの一つであるバレンタイン。好きな人にあげる子も友達同士で送り合う子も楽しみで仕方ないのじゃ。ワシも良くわかるぞぅ。

 

【No.4】角まがり 我が家の梅の 見えて来し

季語:梅

意味:角をまがると我が家の梅が見えて来る。

俳句仙人
家に帰る道で角をまがると自分の家の梅が見える光景はとても美しいものなのじゃろぅ。

 

【No.5】時折に どすんと音す 雪解かな

季語:雪解

意味:時々、屋根からドスンと音がしている。雪が解けているのだろうか。

俳句仙人
雪が解けると屋根から滑り落ちて大きな音がするのぅ。冬あるあるじゃ。

 

【No.6】塀越しの 蕾ふくらむ 二月かな

季語:二月

意味:塀越しに木を見ると蕾が膨らんでいて、二月を感じる。

俳句仙人
文月の後半になるとだんだん暖かくなり蕾もつき始めてなんだか嬉しい気持ちになるのぅ。

 

【No.7】夕暮れの 村に残りし 野焼の火

季語:野焼

意味:夕暮れの村の畑には野焼きの火がまだ残っている。

俳句仙人
夕暮れの心細い寒さの中、野焼きの匂いや火を見るとなんだか安心するのぅ。

 

【No.8】早春や 唇の色 明るくし

季語:早春

意味:早春に春のため、唇紅の色を明るい色にした。

俳句仙人
女の人は季節によって化粧品を変える人が多いようじゃ。新しい明るい色の口紅を塗ってルンルンな作者の姿が浮かぶのぅ。

 

【No.9】打ち寄せる 波に残雪 消えにけり

季語:残雪

意味:波打ち際に残る雪が打ち寄せる波によって消えていった。

俳句仙人
海に残る雪が波にさらわれてしまう情景は少し切ないようじゃが、春の訪れを感じるのぅ。

 

【No.10】春菊を 刻む香りに 亡き母を

季語:春菊

意味:春菊を刻むとその独特な香りで亡き母を思い出す。

俳句仙人
春菊の香りは苦味が強い独特な香りじゃ。そんな独特な香りだからこそ亡き母の顔を思い出すのじゃろぅ。

 

 

以上、2月の有名な俳句とおすすめオリジナル俳句を計20選でした!

 

俳句仙人
2月には節分やバレンタインデーと言った行事や、春の訪れを感じる季節でもあるぞぉ。こうして俳句を読むと普段何気なく過ごしている季節も素敵なものに感じて来るぞぉ。

リス先生
みんなも是非2月をテーマとした俳句を詠んでみてね!