
七夕は古くから伝わる年中行事の一つで、7月7日または旧暦の7月7日に行われる伝統的な行事です。
桃の節句・端午の節句と並ぶ五大節句の一つに数えられています。
現在の7月7日は梅雨明けの前の時期ですので、曇りや雨になることが多いですが、旧暦の7月7日は現在の8月頃にあたることが多く、きれいで美しい星空を楽しむことができます。
今日8月9日は「伝統的七夕」です。いわゆる旧暦の七夕を指しており、新暦の七夕と異なり夏型の気圧配置が安定した時期で晴天率が高いのです。今夜はぜひ夜空を見上げてみてくださいね。向かって右の明るい星が「織姫星」、左側が「彦星」です。 pic.twitter.com/JmsteMlwY5
— Yukihisa Matsumoto (@YukihisaMatsum1) August 9, 2016
今回は、「七夕」をテーマにした素人オリジナル俳句を20句ご紹介します。
七夕を題材にした上手な俳句ネタ集【前半10句】
【NO.1】
『 天の川 さかなのように 星泳ぐ 』
季語:天の川(秋)
天の川を見上げた時に見えたたくさんの星の流れを「魚のように泳いでいる」と表現しています。「川」を意識して表現したのかもしれません。きらきら輝きながら流れる無数の星が想像できます。
【NO.2】
『 七夕に 口に出せない ねがいごと 』
季語:七夕(秋)
七夕の願い事は、周りの人にはまだ内緒で、誰にも打ち明けたことのない作者の夢や希望なのかもしれません。口に出さないことで、願掛けのような気持ちもあるのかもしれませんね。
【NO.3】
『 湖の 水面に映る 天の川 』
季語:天の川(秋)
雲一つなく、きれいな夜の世界で、空に輝くきれいな天の川がそのまま湖の水面に映っている状況を表現しています。きっと夜空も水面も、どちらもきれいに輝いていることでしょう。
【NO.4】
『 天の川 星が集まる パズルかな 』
季語:天の川(秋)
天の川の無数の星を、パズルのピースに見立てた句です。ピースがそろい、パズルが完成したかのような、天の川の完璧な星の集まりを表現しているのでしょう。
【NO.5】
『 天の川 まるで夜空の カーテンだ 』
季語:天の川(秋)
夜空いっぱいに広がる天の川を、「カーテンのよう」と表現しています。作者の感性豊かな表現は、天の川の様子がとてもよく分かります。夜空に大きく広がる天の川が目に浮かびます。
【NO.6】
『 天の川 心おちつく うつくしさ 』
季語:天の川(秋)
無数の星が集まり、きらきら輝く美しい天の川は、作者の心を穏やかにし落ち着かせてくれたのでしょう。夜空に広がる美しい光景にとても感動している姿が想像できます。
【NO.7】
『 天の川 オールをこいで 渡りたい 』
季語:天の川(秋)
天の川を大きな川に見立て、「オールをこいで渡ってみたい」という作者の夢を詠んだ一句です。天の川に集まる美しく輝くたくさんの星を、オールでかき分けながら進む自分の姿を想像していることでしょう。
【NO.8】
『 天の川 父の分まで 願い事 』
季語:天の川(秋)
七夕の願い事を書いている作者は、お父様の願い事も一緒に書いてあげたのでしょうか。優しさを感じるあたたかい一句です。
【NO.9】
『 七夕も 休む暇なし お母さん 』
季語:七夕(秋)
七夕の日であろうとも、お母様は忙しくて休む暇なく働いているのでしょう。毎日忙しく働くお母様の姿に感謝の気持ちを持ちながら表現した一句ではないでしょうか。
【NO.10】
『 天の川 夜空に語る 将来を 』
季語:天の川(秋)
天の川の輝く夜空を見つめながら、自分の将来を語る作者の姿を表現しています。七夕の願い事に、自分の将来の夢を書いたのかもしれませんね。
七夕を題材にした上手な俳句ネタ集【後半10句】
【NO.11】
『 折り紙の 七夕かざり 天の川 』
季語:天の川(秋)
七夕の日に、折り紙で七夕かざりをつくったのでしょうか。折り紙でつくった天の川を飾り、七夕の日を楽しんだのかもしれませんね。
【NO.12】
『 たなばたに 生まれた自分を お祝いだ 』
季語:たなばた(秋)
作者の誕生日は、七夕・7月7日なのでしょう。七夕を楽しみつつ、自分のお誕生日をお祝いする、素敵な一日になりそうですね。
【NO.13】
『 天の川 見たいと 姪の願いごと 』
季語:天の川(秋)
「天の川を見たい」という姪っこさんの願いごとを表現しています。可愛い願いごとを知った作者は、何とか願いを叶えてあげたいなと思ったことでしょう。
【NO.14】
『 七夕に 願い絞れず 筆止まる 』
季語:七夕(秋)
七夕の願いごとを短冊に書いていたのでしょうか。たくさんの願いごとがありすぎて、書いていた手が止まってしまった様子を詠んだ句です。どの願いごとにしようか、悩む作者の姿が想像できます。
【NO.15】
『 庭に出て 猫と見上げる 天の川 』
季語:天の川(秋)
作者が飼っている猫でしょうか。庭に一緒に出て、夜空に輝く天の川を見上げる姿が目に浮かびます。家族である猫と一緒に楽しむ七夕の日の夜。穏やかなあたたかい時間を感じます。
【NO.16】
『 こんぺいとう いっぱいならべて 天の川 』
季語:天の川(秋)
お星さまのようなこんぺいとうを、たくさん並べて天の川をつくった作者の姿を表現しています。楽しくて美味しい天の川ができたことでしょう。
【NO.17】
『 七夕や 我が娘の願い 隠れ読む 』
季語:七夕(秋)
七夕の願いごとを書いた娘さんの短冊を見つけたのでしょうか。どのような願い事を書いたのか、娘さんに見つからないように隠れて読んでいる作者の姿が目に浮かびます。
【NO.18】
『 たなばたで 空からみてる お星さま 』
季語:たなばた(秋)
七夕の日に、夜空に広がるあまりもたくさんの星を見て、作者は驚いたのかもしれません。お星さまを見ている自分を表現しながら、「お星さまが空から自分を見ている」と表現しているとても上手な一句です。
【NO.19】
『 天の川 あなたも空を 見てますか? 』
季語:天の川(秋)
天の川の広がる夜空を眺めながら、なかなか会えない人・会うことができない人へ思いを馳せているのでしょう。同じ空をみていることで心のつながりを感じたい作者の切ない想いを感じます。
【NO.20】
『 七夕に 自分の願い 打ち明ける 』
季語:七夕(秋)
まだ誰にも伝えていない願いごとを短冊に書くことを、「打ち明ける」と表現しています。自分の心の中にある、誰にも言っていない願いごとを打ち明ける作者の心の動きを感じます。想いを込めて短冊に書く姿が目に浮かびます。
以上、「七夕」をテーマにした素人オリジナル俳句でした!
今回は、「七夕」をテーマにした俳句を20句ご紹介してきました。
七夕の夜は、織姫と彦星が一年に一度だけ天の川を渡って会うことができる日です。
夜空に輝く美しい天の川を見ながら、普段なかなか会えない人へ思いをはせてみてはいかがでしょうか。
きっと素敵な時間になることでしょう。