【9月の有名俳句 20選】すごく上手い!!季語を含んだおすすめ俳句作品集を紹介!

 

秋を徐々に感じる9月。

 

昼間は夏の暑さがなかなか抜けませんが、夕方になれば肌寒くなります。

 

少し切なくなる季節ですが、そんな季節だからこそ自分の気持ちや景色を俳句に詠んでみたくなりますよね。

 

一段と自分の気持ちに敏感になるこの季節だからこそかける俳句もあります。

 

そこで今回は、9月の季語を含んだおすすめ俳句集をご紹介していきます。

 

リス先生
きっとみんなの俳句づくりに役立つよ!それでは、さっそく見ていこう!

 

俳句に9月らしさを出す!9月の季語を知ろう

 

まず、俳句を書く前に確認しなければいけないことがあります。

 

俳句は古くから伝わっている文学だけあってルールが存在します。

 

それは「①5・7・5の17音にする」「②季語を使う」この2つです。

 

①は聞いたことある人も多いと思いますが、②の「季語」と言う言葉はあまり聞いたことない人が多いのでないでしょうか?

 

「季語」とは、俳句で用いられる表現方法の一つで、日本には春夏秋冬、4つの季節があります。この季節にはそれぞれ特徴があります。

 

その特徴を表した言葉…つまりその季節らしい言葉のことを「季語」と言うのです。

 

リス先生
ここで、9月の季語をいくつか紹介していくよ!

 

【九月】

読み方:くがつ

【夜長】

読み方:やなが

意味:夜間が長いこと

【夕月夜】

読み方:ゆうづくよ

意味:月がかかっている夕方

【鈴虫】

読み方:すずむし

説明:夏の終わりから秋にかけて鳴く虫。「リィーンリィーン」という鈴のような美しい音色が特徴

【月見】

読み方:つきみ

意味:月見とは月、主に満月を眺めて楽しむこと

 

リス先生
ほかにも9月の季語には以下のような言葉があるよ!

 

9月の季語【一覧】

 

葉月/仲秋/秋意/八朔/震災忌/風の盆/二百十日/秋の朝/秋の昼/秋の虹/秋夕焼/秋の夜/初月/二日月/三日月/秋の燈/燈火親し/夜学/夜業/夜なべ/夜食/白露/野分/台風/秋出水/世阿弥忌/守武忌/西鶴忌/花野/秋草/秋の七草/薄/撫子/桔梗/女郎花/男郎花/藤袴/葛/葛の花/萩/藍の花/露/虫/松虫/馬追/蚯蚓鳴く/地虫鳴く/蓑虫/蟷螂/芋虫/秋蚕/秋繭/敬老の日/秋場所/月/待宵/名月/良夜/無月/雨月/初潮/秋の潮/枝豆/芋/衣被/芋茎/芋嵐/十六夜/立待月/居待月/宵闇/かな女忌/霧/蜻蛉/秋の蝶/秋の蝿/秋の蚊/秋の蚊帳秋扇/秋日傘/秋袷/秋彼岸/秋分の日/秋遍路/蛇穴に入る/穴まどひ/雁/雁渡し/青北風/鰯雲/牡丹植う/曼珠沙華/鶏頭/早稲/秋の海/秋鯖/太刀魚/秋刀魚/鰯/鮭//鰍/竹の春/竹伐る/草の花/紫苑/蘭/松虫草/龍胆/秋薊/秋桜/吾亦紅/露草/糸瓜/蕎麦の花/鬼灯/唐辛子/秋茄子/生姜/菜虫/胡麻/粟/桃/梨/葡萄/木犀/爽やか/冷やか/秋の水/水澄む/秋団扇/富士の初雪/鯖雲/九月尽

 

こう言葉を見てみると秋の始まりを告げる言葉が多いように感じますね。

 

9月の季語を使った有名俳句集【10選】

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ここからは、9月の季語を使った有名俳句をご紹介します。

 

もしかしたら教科書などで目にしたものもあるかもしれません。

 

リス先生
お気に入りの一句を見つけてみてね!

 

【NO.1】野村喜舟

『 裏山に 一つの道や 葛の花 』

季語:葛(くず)の花

意味:裏山に一つの道がある。そこに咲いている葛の花

俳句仙人
裏山のひっそりとある一つの道に静かに咲く葛の花は、儚げで美しいじゃろうなぁ。

 

【NO.2】岩田涼菟

『 椽側に さし入る月や 蘭の花 』

季語:蘭の花

意味:縁側に月の光が差し入っている。目の前には蘭の花が咲いている

俳句仙人
秋に見る月はお月見があるくらい美しいのじゃ。そこに白とピンクの蘭の花が有れば、なお幻想的な雰囲気になることじゃろう。

 

【NO.3】山口青邨

『 縁側の 一番端の 月見かな 』

季語:月見

意味:縁側の一番端から見える月を見て月見をしている

俳句仙人
縁側からまったりとお酒でも飲みながらする月見は心も体も満たされるのう。

 

【NO.4】小林一茶

『 鶏頭が 立往生を したりけり 』

季語:鶏頭

意味:鶏頭が立ったまま枯れている

俳句仙人
鶏頭とは鶏の頭に似ている赤色の花なのじゃが、立ちながら枯れている様子を読んだ少し切ないながらも美しい句じゃ。

 

【NO.5】星野立子

『 コスモスの 花ゆれて来て 唇に 』

季語:コスモス

意味:コスモスの香りを嗅ごうと思い顔を近づけたら風で花が揺れて唇に着いた

俳句仙人
コスモスが風で揺れて思わずキスをしてしまう可愛らしい句じゃなぁ。この句を読むと思わず笑顔が溢れてしまうぞぉ。

 

【NO.6】臼田亞浪

『 旅の日の いつまで暑き 彼岸花 』

季語:彼岸花(ひがんばな)

意味:旅をしている間のいつまで暑いのだろうか、彼岸花。

俳句仙人
旅は暑い中、歩かなくてはならないので夏は大変じゃろうなぁ。早く涼しい日が来て欲しいのう。

 

【NO.7】正岡子規

『 野分の夜 書読む心 定まらず 』

季語:野分(※現代で言われる「台風」のこと)

意味:台風の夜は、風が吹いて家が壊れたりしないかと不安になり、本に集中ができない

俳句仙人
台風の夜はガタガタと音が鳴って本を読もうと思ってもなかなか集中できんよなぁ…テストの数日前に台風が来て勉強に集中ができなかったことを思い出すぞお。

 

【NO.8】加賀千代女

『 三日月に ひしひしと物の 静まりぬ 』

季語:三日月

意味:三日月をみてひしひしという廊下を歩く足音が静まった

俳句仙人
三日月にはみんな見とれてしまって思わず歩く足を止めてしまったのじゃろうなぁ。

 

【NO.9】正岡子規

『 夜をこめて 麦つく音や きりぎりす 』

季語:きりぎりす

意味:まだ夜が開けないころの暗いうちに麦つきの歌ときりぎりすの鳴き声が響いている

俳句仙人
麦つきとは臼 (うす) で麦をついて精白するときに歌う仕事歌のことじゃ。朝早いうちから働く農業の人はまだ暗いうちに働いていて本当にかっこいいのう。

 

【NO.10】向井去来

『 眠たる 目をあらはばや 秋の水 』

季語:秋の水

意味:眠い目を覚まそうと水で目を洗ったら水の冷たさに秋を感じた

俳句仙人
秋を感じる瞬間は、紅葉や月だけでなく、水という何気ないところからでも感じられるのう。

 

こんな俳句もある!オリジナル俳句集【10選】

 

ここからは、一般の方が詠んだオリジナルの俳句集をご紹介していきます。

 

リス先生
上手な俳句がたくさんそろっているのでぜひ参考にしてみてね!

 

【No.1】見送りて よりコスモスの 立ち話

季語:コスモス

意味:お客様を見送ろうと一緒に外へ出たがコスモスの前で立ち話をしてしまう

俳句仙人
ワシも楽しいとついつい帰り道でも立ち話をしてしまうぞ。コスモスの前というのが何気ない日常に彩りを添えていて素晴らしい句じゃ。

 

【No.2】台風の あとの梯子は 濃き影す

季語:台風

意味:台風の後は空がよく晴れて梯子の影はより濃く影を残す

俳句仙人
台風の後の晴天は梯子の影すらもよりはっきり濃く映し出すぞぉ。しっかり情景を読み取った一句じゃ。

 

【No.3】台風の 近づく町に 眠りけり

季語:台風

意味:台風が近づいてきている町でねむっている

俳句仙人
台風で大変なことにならないか不安になりながら眠っている作者の様子が浮かんでくるのう。大丈夫だと良いのじゃが…

 

【No.4】大切な 話九月の 冷奴

季語:九月

意味:大切な話を九月に冷奴を食べながらしている

俳句仙人
冷奴をお互いに食べながら大切な話をしんみりとしている様子が伝わってくるのう。

 

【No.5】葡萄(ぶどう)来る 正しく箱に 収められ

季語:葡萄

意味:葡萄が届いた。正しく綺麗に箱に収められていた

俳句仙人
旬の果物をもらうと箱の中に綺麗に収められていて、可愛らしくより美味しそうに見えるのう。

 

【No.6】葡萄食ふ 口の大きさ 揃ひけり

季語:葡萄

意味:葡萄を食べる時の口の大きさがみんな同じで揃っている

俳句仙人
家族みんなで葡萄を食べている様子が浮かんでとても微笑ましく感じたぞぉ。

 

【No.7】見つめれば しきりに走る 秋の雲

季語:秋の雲

意味:じっと空を見つめていると雲が仕切りに走っているように見える

俳句仙人
雲を止まってじっと見つめていると動いているように見える。秋はそれがより一層速く見えるのじゃ。作者の観察力に感動したぞ。

 

【No.8】のびのびと はみ出してゐる 秋刀魚かな

季語:秋刀魚

意味:秋刀魚を食べようとお皿に置くと伸び伸びとはみ出している

俳句仙人
秋になると一際大きくなる秋刀魚。お皿からもはみ出してしまうその大きさに思わずお腹がなってしまうのう。

 

【No.9】もとめれば 逃げていきそな 秋の空

季語:秋の空

意味:秋の空は求めれば逃げていきそうなほど儚げである

俳句仙人
秋の寒さとすんだ空気の空を逃げていきそうだと表現しているところに心を打たれたぞぉ。

 

【No.10】ふと夫に 寄りそうてみる 秋の雲

季語:秋の雲

意味:気温も寒くなってきて人肌恋しくふと夫に寄り添ってみる秋の雲

俳句仙人
秋になると寂しくなって人肌恋しくなるのう。そんな時にふと夫へと寄りかかる作者にキュンとしたぞ。

 

 

以上、9月の有名俳句とオリジナル俳句を20選でした!

 

俳句仙人
9月は昔の俳人が愛した季節、秋の始まりを告げる月なのじゃ。お盆も過ぎてだんだん落ち着いてくるこの時期だからこそ新たなことに挑戦するのも良いぞお。

リス先生
ぜひ!9月のうちに俳句を詠んだり、書きたりしてみんなの生活に少しの彩りを加えて見てね!