梅雨に入るとジメジメと蒸し暑い日が続きますね…。
せっかくの休みの日も雨が降って外に出られず、家でぐーたらしてしまいます。憂鬱になる雨の日、何か心が晴れるようなものはないかと考えてしまいますよね。
そんな憂鬱な時には気持ちを晴れやかにしてくれる俳句を作ってみてはいかがでしょうか?
今回は、そんな梅雨の日にぴったりな「紫陽花(あじさい)」のおすすめ俳句集を紹介していきます。
アジサイの語源は複数あり『万葉集』では「味狭藍」「安治佐為」の文字が当てられている。紫陽花は唐の詩人白 居易(はく きょい)がライラックにつけた名。平安期の学者が誤って当て字にしたことから広まった。 pic.twitter.com/oIbux31mVB
— gurucchi (@gurucchi) June 21, 2017
紫陽花を目印に行く友の家 #イラスト #jhaiku #haiku #俳句 #pictEssay #猫 pic.twitter.com/2CcLQtO6FD
— hawk (@hawk_yama) June 10, 2017
七変化青なるべきか紅なるか#haiku #俳句 #七変化 #紫陽花 pic.twitter.com/5QJiUwwqdo
— 蟹澤聰史 (@kanisawa4) July 8, 2017
季語「紫陽花」を使った有名俳句集【15選】
梅雨に咲く美しい花「紫陽花」。降る雨の成分によって色が変わる飽きさせない花ですよね。
ここからは、季語「紫陽花(あじさい)」を使った有名俳句を紹介していきます。
【NO.1】加賀千代女
『 紫陽花に 雫あつめて 朝日かな 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花に朝露の雫が集まっている中、朝日が出ている。
【NO.2】阿部みどり女
『 紫陽花の 藍をとばして 雨あがる 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花の藍色を飛ばしたように薄くさせて雨が上がった。
【NO.3】正岡子規
『 紫陽花や きのふの誠 けふの嘘 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が昨日とは違う色に変わっていて、まるで昨日の色が本当で、今日の色が嘘のようだ。
【NO.4】原 石鼎(はら せきてい)
『 紫陽花の 白とは云へど 移る色 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が白色で咲いたと言えどそのうち色がうつるのだ。
【NO.5】松本たかし
『 紫陽花の 大きな毬(まり)の 皆褪せし 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が丸く咲いている姿は大きな鞠に似ている。その色はみんな褪せてしまった。
【NO.6】阿部みどり女
『 紫陽花の 夕の藍に 羽織りけり 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が夕べの空の色を羽織っているように藍色に咲いている。
【NO.7】正岡子規
『 紫陽花や 赤に化けたる 雨上り 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が藍色だったのに雨が上がると赤に変わっていた。
【NO.8】石田波郷
『 紫陽花や 帰るさの目の 通ひ妻 』
季語:紫陽花(夏)
意味:帰ろうとしている通い妻の目は紫陽花と同じ色だ。
【NO.9】久保田万太郎
『 あぢさゐの 藍のやうやく 濃かりけり 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花の藍色がようやく濃くなっている。
【NO.10】久保田万太郎
『 あぢさゐの いろ濃きうすき 宿世かな 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花の色が濃かったり薄かったりするのは前世からの因縁が関係しているのだろうか。
【NO.11】松尾芭蕉
『 紫陽花や 帷子(かたびら)時の 薄浅黄 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が咲いているなぁ。帷子を着る季節に咲く薄い浅葱色の花だ。
【NO.12】鈴木花蓑
『 紫陽花の 浅黄のままの 月夜かな 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花の花の色で浅黄色のままの月夜だなあ。
【NO.13】渡辺水巴
『 紫陽花や 白よりいでし 浅みどり 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が咲いているなぁ。白色だった花びらが薄い緑色に移り変わっていく。
【NO.14】正岡子規
『 あぢさいや 一かたまりの 露の音 』
季語:あぢさい(夏)
意味:紫陽花の花だなぁ。一かたまりになった露の音がする。
【NO.15】飯田蛇笏
『 雨に剪る 紫陽花の葉の 眞青かな 』
季語:紫陽花(夏)
意味:雨の日に剪る紫陽花の葉が青々としていることだ。
季語「紫陽花」を使った一般俳句作品集【25選】
ここからは、一般の方が詠んだ俳句作品をたくさん紹介していきます。
【No.1】
『 紫陽花や 雨のにおいの カレンダー 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花の色変化と降った後の雨の匂いはカレンダーのようだ。
【No.2】
『 紫陽花は 空の色から 日の色へ 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花は空の色である藍色から赤い日の色に変わった。
【No.3】
『 朝からの 雨の紫陽花 日和かな 』
季語:紫陽花(夏)
意味:朝から雨が降っている今日は紫陽花日和だ。
【No.4】
『 紫陽花を 揺らしてきたる 宅急便 』
季語:紫陽花(夏)
意味:玄関のそばにある紫陽花を揺らして来るのは宅急便だ。
【No.5】
『 あぢさゐに ネイルの色を 相談す 』
季語:あぢさゐ(夏)
意味:紫陽花の色を見てネイルの色を考える。
【No.6】
『 紫陽花や 空を見上げて 雨恋し 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が空を見上げて雨が恋しいと思っているようだ。
【No.7】
『 紫陽花は 香りなくとも 色香あり 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花は他の花のように香りはしなくても色の香りがある。
【No.8】
『 紫陽花や 小さき嘘ある 日記帳 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花よ。小さな嘘がある日記帳を書いている。
【No.9】
『 紫陽花や 出会いは傘の 取り違え 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花よ。2人の出会いは傘の取り違えだった。
【No.10】
『 紫陽花に 始まる旅も 晴天に 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が咲いている梅雨の時期から始まる旅も出発の時は晴れていた。
【No.11】
『 紫陽花の 吸い切りたるや 今朝の雨 』
季語:紫陽花(夏)
意味:今朝の雨は紫陽花が全て吸い切ってしまったのだろうか。
【No.12】
『 紫陽花を 生けたる瓶 の不安定 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花を生けようと瓶に入れるとどこか不安定である。
【No.13】
『 紫陽花や 雨宿りする 和菓子店 』
季語:紫陽花(夏)
意味:雨宿りを和菓子店でさせてもらった時に、紫陽花がひっそり咲いていた。
【No.14】
『 紫陽花に 聞く愛猫を 埋める場所 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花に亡くなった愛猫をどこに埋めようかと聞いている。
【No.15】
『 この寺も 紫陽花寺と 呼ばれおり 』
季語:紫陽花(夏)
意味:境内に沢山の紫陽花が咲くこの寺も紫陽花寺と呼ばれるようになった。
【No.16】
『 あぢさゐや 別邸までの 石畳 』
季語:あぢさゐ(夏)
意味:紫陽花が咲いている別邸までの石畳の道だ。
【No.17】
『 紫陽花の ような正義の 味方なり 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花のような正義の味方だ。
【No.18】
『 あじさゐの とほくとほくに 鳴るチャイム 』
季語:あぢさゐ(夏)
意味:紫陽花の遠く遠くに鳴るチャイムの音が聞こえる。
【No.19】
『 紫陽花の 青きわだたせ 酸性雨 』
季語:紫陽花(夏)
意味:酸性雨が紫陽花の青を濃く際立たせている。
【No.20】
『 紫陽花に おはよう今日が 動き出す 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花におはようと一言声をかけて今日が動き出す。
【No.21】
『 濃紫陽花 人待ち顔の 猫の昼 』
季語:紫陽花(夏)
意味:濃い紫陽花の花が咲いている。人を待っている顔の猫がいる昼だ。
【No.22】
『 紫陽花や 金平糖が 爆ぜる朝 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が咲いているなぁ。金平糖のように花が爆ぜているように見える朝だ。
【No.23】
『 あぢさゐの ふくらみに雨 やはらかし 』
季語:あぢさゐ(夏)
意味:紫陽花のふくらみに雨が柔らかく降っている。
【No.24】
『 紫陽花や 雨が恋しい いろをして 』
季語:紫陽花(夏)
意味:紫陽花が咲いている。雨が恋しい色をしているなぁ。
【No.25】
『 あぢさゐに 迷い込むふり ふたりきり 』
季語:あぢさゐ(夏)
意味:紫陽花の咲いている道に迷い込むふりをして2人きりになった。
以上、中学•高校生向けの紫陽花のおすすめ俳句集でした!