みなさんはスイカは好きですか?
暑い日にかぶりつく夏のイメージですが、夏の季語として使えるのは行事としての「スイカ割り」で、単独での「スイカ」は秋の季語に分類されます。
少し戸惑ってしまいますが、一番美味しくなるのが立秋(8月上旬)だからと覚えておきましょう。
今年初のスイカ(* ̄∇ ̄*)
甘く瑞瑞しいこの瓜はいつの世も夏の風物詩だけど西瓜は秋の季語!#スイカ pic.twitter.com/oKCDyUbXcI— やのんAF (@YaNo_arms) May 11, 2018
今回は、「スイカ」を含んだ俳句の中から有名なもの10句、小・中学生にぴったりの俳句作品30句を紹介していきます。
俳句作りの参考になる句ばかりですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
季語「スイカ(西瓜)」を使った有名俳句集【10選】
ここからは、季語「スイカ」を使った有名俳句を俳人ごとに紹介していきます。
まずは西瓜(スイカ)が大好きで時季には毎日食べていたという正岡子規の3つの句から紹介していきます。
【NO.1】正岡子規
『 薄月夜 西瓜を盗む 心あり 』
季語:西瓜(秋)
意味:ほのかに光っている月の夜、西瓜を盗もうとしている人がいる。
【NO.2】正岡子規
『 捨ててある 西瓜の皮や 堂の前 』
季語:西瓜(秋)
意味:お堂の前で誰かが食べ捨てたスイカの皮が落ちている。
【NO.3】正岡子規
『 桃売りの 西瓜食ひ居る 木陰かな 』
季語:西瓜(秋)
意味:木陰で桃売り人が西瓜を食べている。
【NO.4】稲畑汀子
『 赤き目の 西瓜提灯 瞬きぬ 』
季語:西瓜提灯(夏)
意味:赤い目のような西瓜提灯が瞬いているように見える。
【NO.5】稲畑汀子
『 十人の 集まれば切る 西瓜かな 』
季語:西瓜(秋)
意味:十人集まったから西瓜を切ってみんなで食べる。
【NO.6】日野草城
『 両断の 西瓜たふるる 東西に 』
季語:西瓜(秋)
意味:西瓜を真っ二つに切ったら東と西に倒れた
【NO.7】森鴎外
『 一口に 歯かたゆゆしき 西瓜哉 』
季語:西瓜(秋)
意味:一口にかぶりついた西瓜に歯型が大きくついてしまった。
【NO.8】高野素十
『 人中に 西瓜提灯 ともし来る 』
季語:西瓜提灯(夏)
意味:人混みの中、西瓜で作った提灯をともしながら来た。
【NO.9】高浜虚子
『 人顔の 西瓜提灯 ともし行く 』
季語:西瓜提灯(夏)
意味:人の顔のように掘った西瓜提灯をともして行った。
【NO.10】中拓夫
『 汗拭いて 顔ほのぼのと 西瓜食ふ 』
季語:西瓜(秋)
意味:汗を拭きながら嬉しい顔して西瓜を食べている。
季語「スイカ(西瓜)」を使った俳句作品集【30選】
ここからは、一般の方が作った俳句作品を紹介していきます。
「スイカ割り(夏の季語)」と「スイカ(秋の季語)」を分けて、それぞれ15句ずつ紹介しています。
季語「スイカ割り」を使った俳句集
【No.1】
『 バラバラに なりすぎ食べず スイカ割り 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:スイカ割りで細かく割れすぎたものは食べられない。
【No.2】
『 スイカ割り 海の響きを 聞きながら 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:浜辺で海の響きを聞きながらスイカ割りをした。
【No.3】
『 剣豪の 真似してスイカ 割りにけり 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:スイカ割りで剣豪の真似をしてポーズをつけて割った。
【No.4】
『 スイカ割り スイカたたかず 人たたく 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:スイカ割りの時に狙ったはずのスイカではなく人を叩いてしまった。
【No.5】
『 やっと割れ 冷やしたスイカも あつくなり 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:割れるまでに時間がかかり、冷やしがはずのスイカが熱くなってしまっていた。
【No.6】
『 目隠しの 隙間でねらう スイカ割り 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:目隠しの隙間からかすかに見えるスイカをねらった。
【No.7】
『 スイカ割り 聞こえる応援 波の音 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:スイカ割りとしている時に応援の声の他に波の音も聞こえてくる。
【No.8】
『 前の子が 当ててがっかり スイカ割り 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:次は自分の番だったのに前の子がスイカを割ってしまって残念だった。
【No.9】
『 スイカ割り 熱いビーチで 食べまくり 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:熱いビーチでスイカ割りとしてたくさん食べまくった。
【No.10】
『 スイカ割り 狙いをさだめ 振り下ろす 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:スイカ割りの最後の瞬間、ここだと狙いを定めて振り下ろした。
【No.11】
『 犬はすぐ 近づいてくる スイカ割り 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:犬はすぐ近づいてくるスイカ割りだ。
【No.12】
『 スイカ割り 地面を割って やいのやんや 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:スイカ割りだ。スイカではなく地面を割ってやいのやんやと盛り上がっている。
【No.13】
『 スイカ割り!! Excelで書く 回覧板 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:「スイカ割り!!」とExcelで書いている回覧板だ。
【No.14】
『 西瓜割る 子どもの歩み 確かなり 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:スイカを割ろうとする子供の歩みが確かである。
【No.15】
『 スイカ割り まちがえたふり あいつへと 』
季語:スイカ割り(夏)
意味:スイカ割りで、間違えた振りをしてあいつへと…。
季語「スイカ」を使った俳句集
【No.1】
『 スーパーの 切ったスイカは 笑顔だね 』
季語:スイカ(秋)
意味:スーパーで並んでいる切られたスイカたちの形が笑顔に見える。
【No.2】
『 じいちゃんの スイカ最高 また来るね 』
季語:スイカ(秋)
意味:おじいちゃんが作ったスイカは最高に美味しいよ。また来るから食べさせてね。
【No.3】
『 スイカ食べ タネを飛ばして 笑い合う 』
季語:スイカ(秋)
意味:一緒に食べながらスイカのタネを飛ばし合って笑ったよ。
【No.4】
『 畑から スイカを投げり おじいちゃん 』
季語:スイカ(秋)
意味:おじいちゃんが畑からスイカを放り投げてきた。
【No.5】
『 天を指す 三角切りの スイカかな 』
季語:スイカ(秋)
意味:三角の形に切られたスイカのてっぺんは天を指しているようだ。
【No.6】
『 いい音ね スイカを叩き おばあちゃん 』
季語:スイカ(秋)
意味:おばあちゃんが美味しさを見るためにスイカを叩いていい音ねと言っている。
【No.7】
『 恒例の タネ飛ばしけり スイカかな 』
季語:スイカ(秋)
意味:毎年恒例になっているスイカの種飛ばしをやった。
【No.8】
『 庭に出て スイカ食べつつ 星見上げ 』
季語:スイカ(秋)
意味:夜の庭に出てスイカを食べながら星を見上げた。
【No.9】
『 スイカ汁 出さない食べ方 自慢して 』
季語:スイカ(秋)
意味:スイカの汁をいかに出さずに食べられるかを自慢しあっている。
【No.10】
『 スイカ食べ お腹がたっぷん たっぷんよ 』
季語:スイカ(秋)
意味:スイカを食べたら水分が多すぎてお腹がたっぷんたっぷんになってしまった。
【No.11】
『 立秋に 今年二度目の 西瓜食む 』
季語:立秋(秋)/ 西瓜(秋)
意味:立秋の日に今年二度目のスイカを食べる。
【No.12】
『 スイカ来る 祖母の優しさ 甘赤し 』
季語:スイカ(秋)
意味:スイカが届いた。祖母の優しさは甘くて赤いのだ。
【No.13】
『 足の裏 スイカの種の へばりつく 』
季語:スイカ(秋)
意味:足の裏にスイカの種がへばりついている。
【No.14】
『 ニワトリへ スイカのタネを とばしつつ 』
季語:スイカ(秋)
意味:ニワトリに向かってスイカの種を飛ばしつつ食べている。
【No.15】
『 夕映えの 小玉スイカに 塩をふる 』
季語:スイカ(秋)
意味:夕方に映える色の小玉スイカに塩を振って食べる。
以上、季語「スイカ」を使ったオススメ俳句集でした!