5・7・5の17音で構成される「俳句」。
俳句は日本人にとって身近な存在であるからこそ、学校の夏休みの宿題としてもよく出されます。
中学の夏休みの宿題でなんとなく書いた俳句がおーいお茶に載ってました!よかったら買ってね😂 pic.twitter.com/gcJipuYlwJ
— MiKi_hanazawa (@hanamiki1002_h) November 14, 2016
しかし、どのような俳句を書いていいかわからない方も多いと思います。
そこで今回は、夏休みの宿題に役立つ夏の季語を含んだおすすめ俳句を紹介していきます。
まずは、俳句作りの際に知っておきたい「夏の季語」を簡単に紹介していくよ!
目次
俳句に夏らしさを出す!夏の季語を知ろう
日本には「春・夏・秋・冬」と4つの季節があり、その季節の特徴を表した言葉を「季語(きご)」と言います。
【例えば】
- 春・・・「桜」「お花見」「雛祭り」「花の雨」
- 夏・・・「海水浴」「プール」「かたつむり」「紫陽花」
- 秋・・・「紅葉」「もみじ狩り」「栗」
- 冬・・・「雪」「正月」「炬燵」「お年玉」
上記のような季語を使うことで、その俳句がよまれた時の状況が具体的にわかり、作者の気持ちがより読者に伝わりやすくなります。
今回は夏の俳句(夏の季語を含んだ俳句)ですので、下記に夏の季語をまとめてみました。
夏の季語【一覧】
「暑き日」「暑し」「涼し」「夏」「夏の日」「夏の夕」「夏の夜」「雷」「夏の雨」「夏の雲」「入道雲」「夏の空」「夏の月」「夏の星」「夕立」「清水」「滝」「夏の海」「川」「湖」「夏の水」「山」「アイスクリーム」「アイスコーヒー」「アイスティー」「汗」「扇」「夏服」「日傘」「冷奴」「氷菓」「ビール」「風鈴」「ラムネ」「水遊び」「祭」「向日葵」「麦藁」「夕凪」「サングラス」「プール」「キャンプ」「海水浴」「冷房」「蝉」「メロン」「茄子」「昆布」「パイナップル」「滝浴び」「夏休み」「梅酒」「梅干」「夕焼」「梅雨」「梅雨明」「蛍」「牛蛙」「五月雨」「くらげ」「てんとう虫」「バンガロー」「サイダー」「襟シャツ」「草刈」「ハエ」「蜘蛛」「玉ねぎ」「初夏」「夏至」「秋近し」「暑中見舞」「そうめん」「アロハシャツ」
ほかにもたくさんの季語が載っているので、もっと季語を知りたい場合は歳時記をぜひ一度見てみてくね!
中学生向け!!夏の季語を使ったおすすめ俳句集【前編10句】
ここからは、中学生の夏休みの宿題の参考になるように夏の季語を使ったおすすめ俳句を紹介していきます。
【No.1】
『 亡き人の 帽子をかぶる 晩夏かな 』
季語:晩夏(夏)
意味:今亡き人の形見として残した帽子をかぶる夏の終わり頃。
【No.2】
『 妹の 作る肉じゃが 夏休み 』
季語:夏休み(夏)
意味:夏休みに妹の作る肉じゃがを食べている。
【No.3】
『 最後まで エース投げ抜く 酷暑かな 』
季語:酷暑(夏)
意味:非常に暑い日に引退試合でエースがボールを投げ抜いた。
【No.4】
『 金魚すくい 紙破れたり 敗れたり 』
季語:金魚(夏)
意味:金魚すくいで金魚をすくう紙も破れて金魚にも敗れた。
【No.5】
『 煉瓦倉庫 窓いっぱいの 夕焼けかな 』
季語:夕焼け(夏)
意味:煉瓦倉庫の窓いっぱいに夕焼けが写っている。
【No.6】
『 手をあげろ 想いを込めし 水鉄砲 』
季語:水鉄砲(夏)
意味:手を上げろと言いながら想いを込めて水鉄砲を撃った。
【No.7】
『 サイダーに 透かして見ゆる イヤリング 』
季語:サイダー(夏)
意味:サイダーの向こう側から透かして見るイヤリング。
【No.8】
『 細き指 うちわの骨に 和紙を貼る 』
季語:うちわ(夏)
意味:細い指でうちわの骨に和紙を貼っている。
【No.9】
『 涼しさや 母が食器を 濯ぐ音 』
季語:涼し(夏)
意味:母が食器をすすぐ音にとても涼しさを感じる。
【No.10】
『 なつかしき 入道雲よ 父の背よ 』
季語:入道雲(夏)
意味:入道雲を見ると懐かしい父の背中を思い出す。
中学生向け!!夏の季語を使ったおすすめ俳句集【中編10句】
【No.11】
『 添い寝して 妹扇ぐ 夏の午後 』
季語:夏の午後(夏)
意味:夏の午後に妹と添い寝をしながらうちわで妹を扇いでいる。
【No.12】
『 説教に 耳せんがわりの 蝉の声 』
季語:蝉の声(夏)
意味:説教されている中、うるさい蝉の声が耳栓がわりになっている。
【No.13】
『 目覚ましが ほこりをかぶった 夏休み 』
季語:夏休み(夏)
意味:夏休みは目覚ましをかけないので埃をかぶってしまった。
【No.14】
『 クモの巣に 雨のピーズが 綱わたり 』
季語:クモの巣(夏)
意味:蜘蛛の巣に雨のビーズが乗っていてまるで綱渡りをしているようだ。
【No.15】
『 樹を変えて 蝉新しき 声を出す 』
季語:蝉(夏)
意味:飛びながら樹を変えて蝉は新しい鳴き声を出している。
【No.16】
『 アルバムの ミニスカートの 夏の母 』
季語:夏(夏)
意味:アルバムの中にある写真に写っている母は夏にミニスカートを履いている若々しい母だ。
【No.17】
『 蚊帳の中 いとこと話す 祖父の家 』
季語:蚊帳(夏)
意味:祖父の家にいとこと泊まり蚊帳の中で話をしている。
【No.18】
『 幼な子が カニに夢中で 横歩き 』
季語:カニ(夏)
意味:幼い子がカニを見つけそれに夢中になっているあまり、幼い子も横歩きをしている。
【No.19】
『 母さんと 背丈が同じに なった夏 』
季語:夏(夏)
意味:夏にお母さんと背丈が同じ高さになった。
【No.20】
『 夕立の おわびに虹の プレゼント 』
季語:夕立(夏)
意味:夕立が降った後にお詫びのプレゼントように虹が出ている。
中学生向け!!夏の季語を使ったおすすめ俳句集【後編10句】
【No.21】
『 とりあえず ありおりはべり 夏期講習 』
季語:夏期講習(夏)
意味:とりあえず「ありおりはべり」を覚える夏期講習だ。
【No.22】
『 絵日記を ためて続けて 夏の果て 』
季語:夏の果て(夏)
意味:絵日記を貯めて続けてもう夏休みが終わってしまう。
【No.23】
『 夏休み 何か始めて みたくなる 』
季語:夏休み(夏)
意味:夏休みは何かを始めてみたくなる。
【No.24】
『 海水浴 波が足元 くすぐって 』
季語:海水浴(夏)
意味:海水浴に行くと、波が足元をくすぐってくる。
【No.25】
『 海水浴 帰りの電車は こっくりこ 』
季語:海水浴(夏)
意味:海水浴からの帰りの電車の中はこっくりこと眠ってしまう。
【No.26】
『 カミナリは ドドーンドシンと ばっこする 』
季語:カミナリ(夏)
意味:雷はドドーンドシンと空を跋扈している。
【No.27】
『 屋根つたふ 黒猫の眼や 夏の月 』
季語:夏の月(夏)
意味:屋根をつたって歩く黒猫の目が見えるなぁ。空には夏の月が昇っている。
【No.28】
『 夏の月 時計の針が 響く夜に 』
季語:夏の月(夏)
意味:夏の月が出ている。時計の針の音が響く静かな夜だ。
【No.29】
『 天井を 見つつ食べをり かき氷 』
季語:かき氷(夏)
意味:キーンと痛くなるので天井を見つつ食べているかき氷だ。
【No.30】
『 日の入りの 時刻は徐々に 秋近し 』
季語:秋近し(夏)
意味:日の入りの時刻が徐々に早くなってきた。もう秋も近いのだ。
さいごに
今回は、夏休みの宿題に役立つような俳句を30句紹介してきました。
夏の季語だけでも数えられないほどたくさんあります。自分の伝えたいもの、情景をしっかりと決めてから始めるとたくさんの季語から使いたいものをすぐに見つけられるようになります。
自分なりの伝え方を試行錯誤し、素敵な俳句を作って堂々と宿題を提出できるように頑張りましょう!