【紅葉(もみじ)の有名俳句 20選】知っておきたい!!季語を含むおすすめ俳句を紹介!

 

【秋といえば紅葉】というほど、紅葉はさまざまな俳句や和歌に使われてきた題材です。

 


今回は、そんな「紅葉」に関する有名俳句20選をご紹介します。

 

リス先生
ぜひ、ご一緒に紅葉の美しさを詠った句を味わってみてね!

紅葉(もみじ)を季語に使った有名俳句集【前半10選】

 

【NO.1】松尾芭蕉

『 色付くや 豆腐に落ちて 薄紅葉 』

季語:薄紅葉(仲秋)

現代語訳:うっすらと赤く色付いた豆腐、紅葉し始めた葉が豆腐に落ちてきたのではないだろうか。

俳句仙人

こちらは唐辛子や紅生姜で色をつけた紅葉豆腐という料理を見ての一句と言われています。

【NO.2】松尾芭蕉

『 蔦(つた)の葉は 昔めきたる 紅葉かな 』

季語:蔦(三秋)/紅葉(晩秋)

現代語訳:蔦の葉の紅葉は、昔めいたくすんだ色をした紅葉であることよ。

俳句仙人

蔦の葉はくすみがかった深紅に染まるため、昔めくという言葉を使っています。

【NO.3】松尾芭蕉

『 鬼灯(ほおずき)は 実も葉も殻も 紅葉かな 』

季語:鬼灯(初秋)/紅葉(晩秋)

現代語訳:鬼灯は実が赤くなると殻も赤くなり、葉も紅葉していくことだなぁ。

俳句仙人

鬼灯は実と殻が真っ赤になりますが、その様子を紅葉と例えたのが面白い一句です。

【NO.4】与謝蕪村

『 山暮れて 紅葉の朱を 奪いけり 』

季語:紅葉(晩秋)

現代語訳:山に日が落ちて暗くなって、紅葉から赤色を奪っていった。

俳句仙人

日が暮れて暗くて色が見えないことを、朱を奪うという形で表現しています。

【NO.5】与謝蕪村

『 二荒(ふたあら)や 紅葉の中の 朱の橋 』

季語:紅葉(晩秋)

現代語訳:二荒山の紅葉の中に、真っ赤な神橋がある。

俳句仙人

栃木県日光市の二荒山神社の参道に、真っ赤な神橋という橋があります。蕪村の句碑もあります。

【NO.6】与謝蕪村

『 このもより かのも色こき 紅葉かな 』

季語:紅葉(晩秋)

現代語訳:こちらの紅葉より、あちらの紅葉の方が色が濃い紅葉であることだ。

俳句仙人
「このも」「かのも」は「こちら」「あちら」という意味で、次々とどの紅葉がきれいか楽しんでいる風景が読みとれます。

【NO.7】小林一茶

『 夜神楽(よかぐら)や 焚き火の中へ 散る紅葉 』

季語:紅葉(晩秋)

現代語訳:夜神楽をやっている。焚き火の中に紅葉が散って燃えている。

俳句仙人

赤い紅葉が赤い篝火の中に落ちて、赤い火花が散っている。そんな光景が浮かんできます。

【NO.8】小林一茶

『 真間寺(ままでら)で 斯う拾ひしよ 散(ちる)紅葉 』

季語:紅葉(晩秋)

現代語訳:真間寺でこうやって拾ったことだ、散った紅葉を。

俳句仙人
大川立砂と共に真間寺で紅葉狩りを楽しんだ一茶が、立砂の十三回忌にそのことを回想して作った句と言われています。

【NO.9】小林一茶

『 渋柿も 紅葉しにけり 朝寝坊 』

季語:柿紅葉(晩秋)

現代語訳:渋柿もまるで紅葉しているようだ。朝寝坊してしまった。

俳句仙人
柿の実のオレンジと柿の葉の紅葉の赤が、朝寝坊をしたために射し込む日の光に照らされている風景が見えてくるようです。

【NO.10】正岡子規

『 古寺(ふるでら)に 灯のともりたる 紅葉かな 』

季語:紅葉(晩秋)

現代語訳:古寺の灯篭に明かりが灯り、その光で紅葉が浮かび上がっていることだなぁ。

俳句仙人
明治におけるライトアップでしょうか、お寺の灯篭の火で夜の闇から浮かび上がった紅葉の赤色が映える一句です。

 

紅葉(もみじ)を季語に使った有名俳句集【後半10選】

 

【NO.1】星野立子

『 障子しめて 四方の紅葉を 感じをり 』

季語:紅葉(晩秋)

意味:障子を閉めると、より一層四方の紅葉を感じることだ。

俳句仙人

障子越しにぼんやりと浮かび上がる紅葉の色を見ている一句です。はっきりと見るよりも紅葉の気配を感じることができるという筆者の感性が読み取れます。

【NO.2】水原秋櫻子

『 立ちまじる 松真青なり 山紅葉 』

季語:紅葉(晩秋)

意味:立って交じっている松は真っ青である。山は紅葉している。

俳句仙人
松は紅葉しない常緑樹のため、山全体が紅葉していてもその緑が際立ちます。色彩感覚に優れた一句です。

【NO.3】山口誓子

『 沙羅双樹(さらそうじゅ) 時を同じく 紅葉して 』

季語:紅葉(晩秋)

意味:沙羅双樹は時を同じくして紅葉する。

俳句仙人
この句は、お釈迦さまが入滅したときに二本並んだ沙羅の樹が同時に枯れてしまったことを踏まえています。

【NO.4】杉田久女

『 佇(た)ちよれば 湯けむりなびく 紅葉かな 』

季語:紅葉(晩秋)

意味:じっと立っていると、湯けむりがなびいていて紅葉もあることだなぁ。

俳句仙人
温泉地での一句でしょうか、湯けむりの香りや色と紅葉の絶景が想像できる一句です。

【NO.5】其角

『 山ふさぐ こなたおもてや 初紅葉 』

季語:初紅葉(仲秋)

意味:山をふさいでいるここが表玄関である。初紅葉よ。

俳句仙人
紅葉が始まった場所が山の表玄関であると、初紅葉をよく見届けた句である、という評論のある句です。

【NO.6】内藤丈草

『 早咲の 得手を桜の 紅葉かな 』

季語:桜紅葉(仲秋)

意味:早く色付くのが得意な桜の紅葉であることだ。

俳句仙人
桜は他の樹木より比較的早く色付くことから桜紅葉という季語になりました。時期も仲秋と他の紅葉と比べて少し早くなっています。

【NO.7】宮紫暁

『 祭にも 鐘つく村や 柿紅葉 』

季語:柿紅葉(晩秋)

意味:祭りに鐘をつく村があることだ。柿も紅葉している。

俳句仙人
柿の葉は緑にくわえて黄色やオレンジなど、さまざまな色になります。祭りの鐘のなる村の柿の木が色とりどりの葉に飾られている姿が見えるようです。

【NO.8】波多野爽波

『 草紅葉 縁側のすぐ ざらざらに 』

季語:草紅葉(晩秋)

意味:庭の草が紅葉している。縁側は掃除しないとすぐに土でざらざらになる。

俳句仙人
草紅葉とは、草が赤く色付いている光景のことです。そんな庭と対比するように、掃除をしないとすぐに汚れてしまう縁側という日常が際立っています。

【NO.9】高浜虚子

『 一枚の 紅葉かつ散る 静かさよ 』

季語:紅葉かつ散る(晩秋)

意味:一枚の葉が紅葉しつつ散っていく静かさだなぁ。

俳句仙人

「紅葉かつ散る」で成立する珍しい季語の句です。色付きながらも散っていくまさにその瞬間をとらえています。

【NO.10】星野立子

『 大勢の 中に我あり 冬紅葉 』

季語:冬紅葉(初冬)

意味:多くの枯れ木の中に一際目立っている冬の紅葉がある。

俳句仙人

冬紅葉とは、立冬を過ぎてなお散らずに紅葉したままの葉とも、周囲の葉がほとんど散った後に一際目立つ紅葉した葉とも言われています。

以上、紅葉(もみじ)に関する有名俳句集でした!

 

 

俳句仙人

今回は「紅葉(もみじ)」を題材にした有名俳句20選をご紹介しました。

一口に紅葉といっても用法はさまざまで、紅葉の仕方をよく観察しています。
できるだけ多くの紅葉とつく季語の俳句を紹介しましたので、ぜひ参考にしてみてください。