【彼岸の俳句 20選】知っておきたい!!季語を含むおすすめ有名&素人俳句を紹介!

 

彼岸とは、「春分の日を中日として、その前後三日の計七日間」または「秋分の日を中日とし、前後三日を含めた七日間」のことです。

 

俳句において春の彼岸は「彼岸」、秋の彼岸は「秋彼岸」という季語になります。

 

 

 今回は、彼岸を季語に使ったオススメ俳句20句をご紹介します。

 

リス先生
有名俳句だけではなく、一般の方が作った作品まで紹介していくよ!ぜひ最後まで読んでね!

彼岸を季語に使った有名俳句【10選】

 

リス先生
まずは有名俳人が詠んだ俳句を紹介していくよ!

【NO.1】 宝井其角

『 くもりしが ふらで彼岸の 夕日影 』

季語:彼岸(仲春)

意味:曇っていたが、雨は降らないようだ。彼岸の日の夕日の影よ。

俳句仙人

雨が降る暗い雲ではなく、夕日がさしこんでくる明るい曇り空であったことがわかります。くもっていた空が晴れ、段々と影ができるほど夕日が顔を出す美しい句です。

【NO.2】小林一茶

『 我村は ぽたぽた雪の 彼岸かな 』

季語:彼岸(仲春)

意味:私の村は、春ではあるが雪がぽたぽたと溶け始めている彼岸の日であることよ。

俳句仙人

春分とはいえ、桜が咲くのがゴールデンウィークなど雪と寒さが厳しい地域があります。小林一茶は長野県の出身ですが、まだまだ3月は雪解けの時期なのでしょう

【NO.3】正岡子規

『 毎年よ 彼岸の入りに 寒いのは 』

季語:彼岸(仲春)

意味:毎年のことよ。彼岸の入りに寒くなるのは。

俳句仙人

「母の言葉によりて」という注釈がついている句です。お母さんの言葉をそのまま俳句の形に落とし込んだと考えられています。

【NO.4】芥川龍之介

『 竹の芽も 茜さしたる 彼岸かな 』

季語:彼岸(仲春)

意味:竹の芽も茜のように赤くなり始めている彼岸であることだ。

俳句仙人

タケノコが土の下で色づきはじめ、成長を始めようとしている様子を詠んでいます。タケノコは初夏の季語のため、「竹の芽」という面白い表現で詠まれた一句です

【NO.5】尾崎紅葉

『 樒(しきみ)花 咲くや彼岸の 挨拶に 』

季語:彼岸(仲春)

意味:樒の花が咲いている。春の彼岸の挨拶に訪れたようだ。

俳句仙人

樒の花は3月から4月のちょうどお彼岸の時期に咲き、仏前に供えられる花です。樒の花が咲いたことによって春の彼岸の到来を告げています

【NO.6】上嶋鬼貫

『 風もなき 秋の彼岸の 綿帽子 』

季語:秋の彼岸(仲秋)

意味:風もない穏やかな秋の彼岸の花嫁の綿帽子であることよ。

俳句仙人

綿帽子とは白無垢に合わせて花嫁の頭を覆う飾りです。風がないため、綿帽子が揺れることなく穏やかに式が進む様子を詠んでいます

【NO.7】正岡子規

『 山吹の 花帰りさく 彼岸かな 』

季語:彼岸(秋彼岸/仲秋)

意味:春に咲くはずの山吹が、秋の彼岸に返り咲いている。

俳句仙人

山吹と彼岸は春の季語ですが、「帰り咲く」とあるため秋の俳句になります。季節外れの山吹が秋の彼岸に咲いていて、まるで春の彼岸のような光景の俳句です

【NO.8】原石鼎

『 万象に しづか日つづき 秋彼岸 』

季語:秋彼岸(仲秋)

意味:全ての物が静かな日が続く秋彼岸であることだ。

俳句仙人

天気が荒れず、強風や夏の強い日差しもない、静かな天気が続いている風景です。秋の気持ちのよい天気を「万象」という言葉で強調しています

【NO.9】飯田蛇笏

『 ひよりよく 奥嶽そびえ 秋彼岸 』

季語:秋彼岸(仲秋)

意味:天気がよく、奥嶽がそびえているのがよく見える。秋の彼岸であることだ。

俳句仙人

奥嶽とは大分県にある峡谷に同名のものがあるので、その場所のことでしょうか。秋の彼岸は気持ちのいい秋晴れであることが多く、絶景を前に一句詠んでいます

【NO.10】高田風人子

『 懐しき 暑さに家居 秋彼岸 』

季語:秋彼岸(仲秋)

意味:懐かしい夏の暑さが戻ってきているので家にいよう。秋の彼岸であるのに。

俳句仙人

「暑さ寒さも彼岸まで」とは言いますが、急に夏の暑さが戻ってくる日もあります。すっかり秋めいていたのに急に暑くなったことを、「懐かしき暑さ」と表現している一句です

彼岸を季語に使った素人オリジナル俳句【10選】

 

リス先生
ここからは一般の方が詠んだ俳句を紹介していくよ!

【NO.1】

『 彼岸過ぎ 長びく恋を 終らせる 』

季語:彼岸(仲春)

意味:季節の変わり目である彼岸が過ぎて、長引いた片思いの恋を終わらせよう。

俳句仙人

彼岸を季節と季節の変わり目ととらえ、長い間の片思いに終止符を打とうとする句です。「終わらせる」と言い切っている言葉遣いから強い決意を感じます

【NO.2】

『 目瞑れば(つむれば) ふるさとの景 彼岸潮 』

季語:彼岸潮(仲春)

意味:目をつむると、故郷の風景が浮かんでくる。春の荒々しい海である。

俳句仙人

彼岸潮とは、春の彼岸頃の激しく荒れる大潮のことです。「ふるさと」という柔らかな印象の言葉と荒々しい彼岸潮の対比が見事な情景を表しています

【NO.3】

『 お彼岸や 飯粒ひかる 散らし寿司 』

季語:彼岸(仲春)

意味:お彼岸だ。春の陽気で米の粒が光るような散らし寿司を作ろう。

俳句仙人

お彼岸のお墓参りなどで親戚が集まっているのでしょうか。大勢で食べられる散らし寿司の楽しさが「飯粒ひかる」というおいしそうな描写からあふれています。

【NO.4】

『 ぼた餅を 仏と食ぶる 彼岸かな 』

季語:彼岸(仲春)

意味:ぼた餅を仏壇の前で仏さまと食べる彼岸であることだ。

俳句仙人

ぼた餅は法要の際に供されることがあるお菓子です。お彼岸のお供え物として出したぼた餅を食べることで、故人と語らっているのかもしれません

【NO.5】

『 彼岸入り 紅茶に浸す マドレーヌ 』

季語:彼岸入り(仲春)

意味:お彼岸の時期になった。マドレーヌを紅茶に浸して食べよう。

俳句仙人

お彼岸のお供えとして、洋菓子と紅茶が出てきている句です。故人の趣味だったのか、「紅茶に浸す」独特の食べ方をしています

【NO.6】

『 広縁に 雨の声きく 秋彼岸 』

季語:秋彼岸(仲秋)

意味:広い縁側で雨の音を聞いている。もう秋のお彼岸だ。

俳句仙人

広縁とは広い縁側を意味します。少し前まで暑い夏だったのに、秋雨か降っていて秋になっている、風情を感じさせる一句です

【NO.7】

『 山寺の 鐘の音響く 秋彼岸 』

季語:秋彼岸(仲秋)

意味:山寺の鐘の音が響いてくる。秋のお彼岸の季節だ。

俳句仙人

故郷を詠む題材で詠まれた句です。お彼岸といえばお墓参りにお寺での供養ということで、鐘の音が風物詩になっていたのかもしれません

【NO.8】

『 温度差も 西高東低 秋彼岸 』

季語:秋彼岸(仲秋)

意味:気温の差も西高東低になってきた。秋の彼岸である。

俳句仙人

秋雨前線が南下してくると、東日本は低気圧に覆われることが多くなります。気温が下がり始め、「暑さ寒さも彼岸まで」を体現する句です

【NO.9】

『 秋彼岸 宅配便で 供物の来 』

季語:秋彼岸(仲秋)

意味:秋のお彼岸だ。宅配便でお供え物が来た。

俳句仙人

遠方に住んでいる場合は直接お参りに来ることができない人も多いでしょう。「御供」の熨斗とともにお供え物の到着を告げる宅配員の声が聞こえてきます

【NO.10】

『 スーパーに 僧侶もおりし 秋彼岸 』

季語:秋彼岸(仲秋)

意味:スーパーに僧侶がいる季節だ。秋の彼岸は。

俳句仙人

お彼岸はお坊さんも大忙しで、法要後の姿を街中で見かけることも多い時期です。お坊さんという世俗から離れた人とスーパーという日常の場が重なり合う面白さを詠んでいます

 

 

以上、彼岸をテーマにしたオススメ俳句集でした!

 

俳句仙人

今回は、「彼岸」をテーマにした俳句を、有名なもの10選とオリジナルの俳句10選にわけて紹介してきました。

春の彼岸と秋の彼岸では雰囲気が違う俳句が多いのが面白いところです。季節の変わり目の彼岸をテーマに、ぜひ一句詠んでみてはいかがでしょうか。