
日本に野球が伝えられたのは、「1872年(明治5年)」と言われています。
東京大学の前身である開成学校のアメリカ人教師ホレス・ウィルソンらが、母国・アメリカからボールとバットを日本に持ち込みました。そして、学生たちに野球を教えたことがきっかけとなり、学生や社会人に「野球」が浸透していきました。
今や日本において「野球」は、メジャーなスポーツとなりました。学生の頃、野球部に所属していたという人も少なくはないと思います。
部活終わって外でたら
野球部が賛美歌歌ってて
なんか、めっちゃ青春だった🙈✨ pic.twitter.com/svPboBJlKa— つかってなーい (@yoshiayaft) October 11, 2014
今回は、野球(部活)をテーマにした俳句を20句ご紹介します。
野球(部活)をテーマにしたおすすめ俳句ネタ【前半10句】
【NO.1】
『 白球を 吸い込む空に 夏来る 』
季語:夏(夏)
夏の時期の練習や試合中の様子でしょうか。広く澄み渡る夏の空に吸い込まれるかのように高くあがった白球。その白球を追いかけながら見上げた空の高さに「夏」を感じたのでしょう。すっきりと晴れたきれいな青空が想像できる一句です。
【NO.2】
『 夏の空 打たれてしまった ホームラン 』
季語:夏の空(夏)
悔しい…という作者の声が聞こえてくるような一句です。「打たれてしまった」という言葉に作者の想いが全て詰まっているように思います。高く空へと進んでいくホームランを見つめながら肩を落とす作者の姿が目に浮かびます。
【NO.3】
『 若葉冷 掛け声響く グラウンド 』
季語:若葉(夏)
「若葉冷(わかばびえ)」とは、若葉が萌えだし新緑に包まれる季節に、ふとやってくる冷たい空気・肌寒さのことをいいます。少し寒さが戻ってしまい肌寒い中でも、休むことなく練習を続ける野球部の生徒たち。一生懸命練習し、「グラウンド」に響く掛け声を聞くと、応援したくなりますね。
【NO.4】
『 夏空へ 高校球児 かっ飛ばす 』
季語:夏空(夏)
夏の風物詩ともいえる夏の甲子園。暑い夏の中での熱戦に、たくさんの応援が重なり合っていることでしょう。「かっ飛ばす」という言葉通り、気持ちの良いホームランに歓声が大きくなって盛り上がっている球場の光景が想像できます。
【NO.5】
『 甲子園 勝っても負けても 涙かな 』
季語:なし
お互いに真剣勝負をする中で、最後には必ず、勝者と敗者がうまれます。勝って嬉しい気持ち、負けて悔しい・悲しい気持ち。どちらの涙も、一生懸命気持ちを込めて戦った証ではないでしょうか。

【NO.6】
『 逆転の 一打伸びゆく 秋の空 』
季語:秋の空(秋)
最後の最後まで、心を切らさず・諦めることなく戦うことの大切さを感じます。最後の「逆転の一打」に肩を落とす生徒と喜びにあふれる生徒。大歓声の中で、さまざまな感情が入り混じっている光景が目に浮かびます。
【NO.7】
『 夏休み 打って走って 泡のようにねる 』
季語:夏休み(夏)
夏休み期間中、野球部の練習に取り組んでいる作者の様子を詠んでいます。暑い中、一生懸命部活の練習に参加している作者の姿が目に浮かびます。少しも手を抜くことなく、全力で取り組んでいるからこそ、家に帰ったらそのまますぐに眠ってしまうのでしょう。作者の頑張りが、良い結果につながるよう祈るばかりです。
【NO.8】
『 グラウンドで 夕焼け色に 素振りして 』
季語:夕焼け(夏)
部活練習後の様子でしょうか。あたりが夕焼け色に染まる中、グラウンドで一生懸命素振りをする作者。きっとその努力は、どこかで必ず実を結ぶことでしょう。「がんばれ!」と応援したくなる一句です。
【NO.9】
『 白球の 行方仰ぎて 春の虹 』
季語:春の虹(春)
白球が大きなアーチを描いて高く空に上がった、その先に見えた虹。大きく空に広がる美しい虹に心が奪われてしまったのではないでしょうか。春の虹は、夏の虹よりも淡い色合いで、はかなく消えてしまうといわれています。奇跡的なタイミングだったのかもしれませんね。
【NO.10】
『 夏の空 甲子園まで あと一歩 』
季語:夏の空(夏)
野球をしている生徒たちにとって「甲子園」は、必ず行きたい!と強く願う目標なのではないでしょうか。でも簡単に道がつながるものではありません。一生懸命練習したからといって必ず行けるものではありません。「あと一歩」、この言葉に作者の想いが全て込められているように感じます。
野球(部活)をテーマにしたおすすめ俳句ネタ【後半10句】
【NO.11】
『 ストライク 響き渡るは 夏の空 』
季語:夏の空(夏)
夏の時期の野球の試合の様子でしょう。暑い中での試合は、野球をしている側も応援している側も大変ですよね。でも「ストライク!」になり、気持ちもすっきりしますね。
【NO.12】
『 炎天下 皆が見つめる 白い球 』
季語:炎天下(夏)
汗がとめどなくたらたらと落ちるような暑い夏の時期。真剣な表情で白球を見つめ、追う姿が目に浮かびます。白球がどこへ行くのか…高く空に上がり、遠くへ飛んでいってしまわないよう願っているのではないでしょうか。
【NO.13】
『 一斉に 野球部虹へ 飛び出せり 』
季語:虹(夏)
突然の雨だったのでしょうか。雨が止むのを待っていた野球部の生徒たちが、雨がやんだと同時に、グラウンドへ走っていく姿が想像できます。大きく広がっている虹の中へ駆け出していくような幻想的な光景だったのではないでしょうか。
【NO.14】
『 ホームラン 吸い込む夏空 大歓声 』
季語:夏空(夏)
ホームランは、打つ側はもちろんのこと、応援している側もとても気持ち良いですよね。「吸い込む」という言葉が、ホームランでボールがスーッと空高く伸びていった光景をとても上手に表現しています。
【NO.15】
『 八人の 野球部員の 夏終わる 』
季語:夏(夏)
野球は9人で行います。作者の学校の野球部員は8人だったのでしょう。いつも8人で一生懸命練習してきた様子がとてもよく伝わります。8人は夏で引退の学年なのかもしれませんね。試合等は満足にできないこともあったかもしれませんが、仲間とのつながりは何ものにも代え難いものなのではないでしょうか。

【NO.16】
『 三振を 恐れず振って 秋高し 』
季語:秋高し(秋)
気持ちを強く持って、自分自身に負けないこと。そのような作者のまっすぐな想いが伝わる一句です。「恐れず振って」ということはきっと簡単なことではないと思いますが、作者の強い想いと勢いを感じます。
【NO.17】
『 背番号 もらえない夏 涙ぬぐう 』
季語:夏(夏)
野球部にいる生徒が多ければ多いほど、「背番号」は簡単に自分のもとにやってくるものではありません。どんなに努力しても報われないこともあるかもしれません。「涙ぬぐう」作者の想いは、きっと次に向けての大きな糧になるはずです。
【NO.18】
『 炎天へ ガッツポーズの ホームラン 』
季語:炎天(夏)
ホームランを豪快に打ち、ガッツポーズでグラウンドをまわる作者の様子が目に浮かびます。燃えるように暑い空気が漂う中、作者のホームランは皆に大きな喜びをもたらし、さらに暑くなったのではないでしょうか。
【NO.19】
『 熱戦の 日焼け球児の 歯の白き 』
季語:日焼け(夏)
夏の時期の試合では、1試合であっという間に日焼けしてしまいますよね。日頃の練習も含め、野球部の生徒たちは真っ黒に日焼けしている印象があります。真っ黒に日焼けした肌と、きらっと光る白い歯を上手に対比させています。
【NO.20】
『 夏の空 一点取るたび 大歓声 』
季語:夏の空(夏)
たくさんの応援がある中での試合なのでしょう。「一点とるたび」に、皆は大きな喜びに包まれることでしょう。球場に「大歓声」が響く光景が目に浮かびます。夏を感じる光景の一つともいえるのではないでしょうか。
以上、野球(部活)をテーマにしたおすすめ俳句でした!
「野球」と聞くと、高校野球・夏の甲子園大会を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
野球をしている子どもたちにとって、甲子園は大きな目標であり、夢の舞台なのです。
毎日練習し、一生懸命努力を重ねている全ての球児さんに、たくさんのエールを送りたいですね。