【野球(部活)をテーマにした俳句 30選】おすすめ!!青春の一コマを詠んだ句を紹介

 

日本に野球が伝えられたのは、「1872年(明治5年)」と言われています。

 

東京大学の前身である開成学校のアメリカ人教師ホレス・ウィルソンらが、母国・アメリカからボールとバットを日本に持ち込みました。そして、学生たちに野球を教えたことがきっかけとなり、学生や社会人に「野球」が浸透していきました。

 

今や日本において「野球」は、メジャーなスポーツとなりました。学生の頃、野球部に所属していたという人も少なくはないと思います。

 

 

今回は、野球(部活)をテーマにしたおすすめ俳句作品30句紹介していきます。

 

リス先生
ぜひ俳句作りの参考にしてみてね!

 

野球(部活)をテーマにしたおすすめ俳句作品【前編10句

 

【NO.1】

『 白球を 吸い込む空に 夏来る 』

季語:夏(夏)

俳句仙人

夏の時期の練習や試合中の様子でしょうか。広く澄み渡る夏の空に吸い込まれるかのように高くあがった白球。その白球を追いかけながら見上げた空の高さに「夏」を感じたのでしょう。すっきりと晴れたきれいな青空が想像できる一句です。

【NO.2】

『 夏の空 打たれてしまった ホームラン 』

季語:夏の空(夏)

俳句仙人

悔しい…という作者の声が聞こえてくるような一句です。「打たれてしまった」という言葉に作者の想いが全て詰まっているように思います。高く空へと進んでいくホームランを見つめながら肩を落とす作者の姿が目に浮かびます。

【NO.3】

『 若葉冷 掛け声響く グラウンド 』

季語:若葉(夏)

俳句仙人

「若葉冷(わかばびえ)」とは、若葉が萌えだし新緑に包まれる季節に、ふとやってくる冷たい空気・肌寒さのことをいいます。少し寒さが戻ってしまい肌寒い中でも、休むことなく練習を続ける野球部の生徒たち。一生懸命練習し、「グラウンド」に響く掛け声を聞くと、応援したくなりますね。

【NO.4】

『 夏空へ 高校球児 かっ飛ばす 』

季語:夏空(夏)

俳句仙人

夏の風物詩ともいえる夏の甲子園。暑い夏の中での熱戦に、たくさんの応援が重なり合っていることでしょう。「かっ飛ばす」という言葉通り、気持ちの良いホームランに歓声が大きくなって盛り上がっている球場の光景が想像できます。

【NO.5】

『 甲子園 勝っても負けても 涙かな 』

季語:なし

俳句仙人

お互いに真剣勝負をする中で、最後には必ず、勝者と敗者がうまれます。勝って嬉しい気持ち、負けて悔しい・悲しい気持ち。どちらの涙も、一生懸命気持ちを込めて戦った証ではないでしょうか。

【NO.6】

『 逆転の 一打伸びゆく 秋の空 』

季語:秋の空(秋)

俳句仙人

最後の最後まで、心を切らさず・諦めることなく戦うことの大切さを感じます。最後の「逆転の一打」に肩を落とす生徒と喜びにあふれる生徒。大歓声の中で、さまざまな感情が入り混じっている光景が目に浮かびます。

【NO.7】

『 夏休み 打って走って 泡のようにねる 』

季語:夏休み(夏)

俳句仙人

夏休み期間中、野球部の練習に取り組んでいる作者の様子を詠んでいます。暑い中、一生懸命部活の練習に参加している作者の姿が目に浮かびます。少しも手を抜くことなく、全力で取り組んでいるからこそ、家に帰ったらそのまますぐに眠ってしまうのでしょう。作者の頑張りが、良い結果につながるよう祈るばかりです。

【NO.8】

『 グラウンドで 夕焼け色に 素振りして 』

季語:夕焼け(夏)

俳句仙人

部活練習後の様子でしょうか。あたりが夕焼け色に染まる中、グラウンドで一生懸命素振りをする作者。きっとその努力は、どこかで必ず実を結ぶことでしょう。「がんばれ!」と応援したくなる一句です。

【NO.9】

『 白球の 行方仰ぎて 春の虹 』

季語:春の虹(春)

俳句仙人

白球が大きなアーチを描いて高く空に上がった、その先に見えた虹。大きく空に広がる美しい虹に心が奪われてしまったのではないでしょうか。春の虹は、夏の虹よりも淡い色合いで、はかなく消えてしまうといわれています。奇跡的なタイミングだったのかもしれませんね。

【NO.10】

『 夏の空 甲子園まで あと一歩 』

季語:夏の空(夏)

俳句仙人

野球をしている生徒たちにとって「甲子園」は、必ず行きたい!と強く願う目標なのではないでしょうか。でも簡単に道がつながるものではありません。一生懸命練習したからといって必ず行けるものではありません。「あと一歩」、この言葉に作者の想いが全て込められているように感じます。

野球(部活)をテーマにしたおすすめ俳句作品【中編10句

【NO.11】

『 ストライク 響き渡るは 夏の空 』

季語:夏の空(夏)

俳句仙人

夏の時期の野球の試合の様子でしょう。暑い中での試合は、野球をしている側も応援している側も大変ですよね。でも「ストライク!」になり、気持ちもすっきりしますね。

【NO.12】

『 炎天下 皆が見つめる 白い球 』

季語:炎天下(夏)

俳句仙人

汗がとめどなくたらたらと落ちるような暑い夏の時期。真剣な表情で白球を見つめ、追う姿が目に浮かびます。白球がどこへ行くのか…高く空に上がり、遠くへ飛んでいってしまわないよう願っているのではないでしょうか。

【NO.13】

『 一斉に 野球部虹へ 飛び出せり 』

季語:虹(夏)

俳句仙人

突然の雨だったのでしょうか。雨が止むのを待っていた野球部の生徒たちが、雨がやんだと同時に、グラウンドへ走っていく姿が想像できます。大きく広がっている虹の中へ駆け出していくような幻想的な光景だったのではないでしょうか。

【NO.14】

『 ホームラン 吸い込む夏空 大歓声 』

季語:夏空(夏)

俳句仙人

ホームランは、打つ側はもちろんのこと、応援している側もとても気持ち良いですよね。「吸い込む」という言葉が、ホームランでボールがスーッと空高く伸びていった光景をとても上手に表現しています。

【NO.15】

『 八人の 野球部員の 夏終わる 』

季語:夏(夏)

俳句仙人

野球は9人で行います。作者の学校の野球部員は8人だったのでしょう。いつも8人で一生懸命練習してきた様子がとてもよく伝わります。8人は夏で引退の学年なのかもしれませんね。試合等は満足にできないこともあったかもしれませんが、仲間とのつながりは何ものにも代え難いものなのではないでしょうか。

【NO.16】

『 三振を 恐れず振って 秋高し 』

季語:秋高し(秋)

俳句仙人

気持ちを強く持って、自分自身に負けないこと。そのような作者のまっすぐな想いが伝わる一句です。「恐れず振って」ということはきっと簡単なことではないと思いますが、作者の強い想いと勢いを感じます。

【NO.17】

『 背番号 もらえない夏 涙ぬぐう 』

季語:夏(夏)

俳句仙人

野球部にいる生徒が多ければ多いほど、「背番号」は簡単に自分のもとにやってくるものではありません。どんなに努力しても報われないこともあるかもしれません。「涙ぬぐう」作者の想いは、きっと次に向けての大きな糧になるはずです。

【NO.18】

『 炎天へ ガッツポーズの ホームラン 』

季語:炎天(夏)

俳句仙人

ホームランを豪快に打ち、ガッツポーズでグラウンドをまわる作者の様子が目に浮かびます。燃えるように暑い空気が漂う中、作者のホームランは皆に大きな喜びをもたらし、さらに暑くなったのではないでしょうか。

【NO.19】

『 熱戦の 日焼け球児の 歯の白き 』

季語:日焼け(夏)

俳句仙人

夏の時期の試合では、1試合であっという間に日焼けしてしまいますよね。日頃の練習も含め、野球部の生徒たちは真っ黒に日焼けしている印象があります。真っ黒に日焼けした肌と、きらっと光る白い歯を上手に対比させています。

【NO.20】

『 夏の空 一点取るたび 大歓声 』

季語:夏の空(夏)

俳句仙人

たくさんの応援がある中での試合なのでしょう。「一点とるたび」に、皆は大きな喜びに包まれることでしょう。球場に「大歓声」が響く光景が目に浮かびます。夏を感じる光景の一つともいえるのではないでしょうか。

 

野球(部活)をテーマにしたおすすめ俳句作品【後編10句

 

【NO.21】

『 球拾い 茂み分け入る 草野球 』

季語:茂み(夏)

俳句仙人

野球の球を拾うために茂みに分け入る様子を詠んでいます。草野球は整備されていない場所で行うため、ホームランなど予想外のところに打球が飛ぶとみんなで探すのでしょう。冬の間は苦労しなかっただろうことを考えると、春の訪れを感じさせる光景かもしれません。

【NO.22】

『 空振りの 野球帽飛ぶ 立夏かな 』

季語:立夏(夏)

俳句仙人

空振りをした打者の野球帽が飛んでいく立夏の様子を詠んだ句です。打者は勢い余って帽子が飛んだのか、自分で空振りしたことで投げたのか、強風が吹いたのか、いろいろな想像ができる表現になっています。

【NO.23】

『 日盛りや 命丸ごと スライディング 』

季語:日盛り(夏)

俳句仙人

夏の暑い日差しの中で、命を丸ごと賭けたようにスライディングをする様子を詠んでいます。体の全てを使ってベースにタッチしようとするスライディングを「命丸ごと」と表現しているのが面白い一句です。

【NO.24】

『 白靴の 泥にまみれて 甲子園 』

季語:白靴(夏)

俳句仙人

白い靴が泥にまみれている甲子園の選手たちを詠んでいます。白い靴が泥にまみれても、甲子園という夢の舞台に立った高校生たちの晴れやかな顔が浮かんでくるような一句です。

【NO.25】

『 大暑かな 熱す金属 バット手に 』

季語:大暑(夏)

俳句仙人

暑い日差しを受ける中での金属バットはとても熱くなるだろうという想像ができます。グローブをはめていても感じるバットの熱を感じながらピッチャーを見据える目は、大暑という暑さも忘れさせる集中力です。

【NO.26】

『 ラジオより 絶叫中継 秋野球 』

季語:秋(秋)

俳句仙人

ラジオから興奮して絶叫している声が聞こえる野球中継を聞いている一句です。「秋」と時期が明言されているので、選抜高校野球ではなくプロ野球の試合でしょうか。興奮の度合いから決着が近い事が伺えます。

【NO.27】

『 秋晴るる 野球為しおる 河川敷 』

季語:秋晴るる(秋)

俳句仙人

秋晴れの中で野球をしている子供たちを河川敷で見ています。野球ができるほど広い河川敷ということで、荒川などの大きな川の傍で遊んでいるのかもしれません。大きな川の河川敷はグラウンドやサイクリングロードが整備されているので、そこでの一コマでしょう。

【NO.28】

『 高校野球 出来る平和や 広島忌 』

季語:広島忌(夏)

俳句仙人

高校野球が今年もできる平和を噛み締める86日です。「広島忌」と地名が限定されている場合は86日を指す季語になります。今年も無事に高校野球を楽しめる喜びを噛み締めている一句です。

【NO.29】

『 秋の浜 野球少年 また走る 』

季語:秋(秋)

俳句仙人

秋の浜辺で野球少年が走っています。「また走る」という表現や「野球」と断定できていることから、ユニフォームを着て浜辺を走るトレーニングをしているのでしょうか。

【NO.30】

『 秋の雲 高校野球 終わりけり 』

季語:秋の雲(秋)

俳句仙人

空に秋の雲が出て、高校野球の季節が終わった様子を詠んでいます。高校野球は8月の下旬に決勝を迎えるため、ふと見あげた空に秋の雲が出てそろそろ夏も終わるという惜しむ感情も感じ取れる一句です。

 

以上、野球(部活)をテーマにしたおすすめ俳句作品集でした!

 

 

俳句仙人

「野球」と聞くと、高校野球・夏の甲子園大会を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

野球をしている子どもたちにとって、甲子園は大きな目標であり、夢の舞台なのです。

毎日練習し、一生懸命努力を重ねている全ての球児さんに、たくさんのエールを送りたいですね。

 

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