1年の締めくくりとなる「12月」。
12月の季語は、「大晦日」「冬至」「年の暮」「初雪」「除夜の鐘」「クリスマス」「クリスマスローズ」などなど…、厳しい寒さや1年の終わりを感じるもの等、この月ならではのものが数多くあります。そして12月ならではの「クリスマス」にちなんだものも含まれています。
12月の季語はやたら多いしなんかみんな美味しそう pic.twitter.com/NbG7JspjXO
— かのこ (@sicanoko) December 1, 2014
風呂上がり
アイスがんまい
12月
火器パパ心の俳句 pic.twitter.com/PgHn85XEH2
— 火器パパ@千ダボちゃん。 (@kaki_kobo) December 19, 2016
今回は、「12月」の季語を使用したオススメ俳句ネタを20句ご紹介します。
12月の季語を使った上手な俳句ネタ【前半10句】
【NO.1】
『 霜柱 靴の底から ハーモニー 』
季語:霜柱(冬)
霜柱を踏んだ時の心地良い音はとても楽しいですよね。その心躍る音を、とても上手に表現しています。「靴の底から」奏でられる「ハーモニー」。とても素敵な光景が目に浮かびます。
【NO.2】
『 ポケットの 指輪確かめ クリスマス 』
季語:クリスマス(冬)
クリスマス。大切な人へ贈る指輪にはきっと作者の想いがたくさん込められていることでしょう。何度も何度も指輪を確かめ、心がドキドキ・そわそわしている作者の姿が想像できます。良いクリスマスになることを願うばかりです。
【NO.3】
『 窓の外 ざわめく町は 初雪に 』
季語:初雪(冬)
窓の外から聞こえるざわめきの先に見えた初雪。作者はパッと笑顔になったことでしょう。雪がちらつく町の美しい素敵な光景が想像できる一句です。
【NO.4】
『 冬休み 時計を見ては また二度寝 』
季語:冬休み(冬)
お休みの日ならではの二度寝。誰しも、経験したことがあるのではないでしょうか。「また二度寝」という言葉から、まったりのんびりとした空気を感じます。
【NO.5】
『 「寒いね」と 口から飛び出す 白い息 』
季語:白い息(冬)
とても寒い日だったのでしょう。「寒いね」と口を開けた瞬間に出た「白い息」。「口から飛び出す」という表現から、非常に厳しい寒さであることがとてもよく伝わります。
【NO.6】
『 黄色い手 みかん好きだね 友笑う 』
季語:みかん(冬)
みかんをたくさん食べると手が黄色くなると言われますよね。作者はみかんが大好きなのでしょう。お友達との何気ないやりとりですが、仲の良さが伝わる微笑ましい一句です。
【NO.7】
『 こたつから 顔だけ出して 猫になる 』
季語:こたつ(冬)
寒い冬の時期にこたつでゆっくりと過ごす作者の様子を表現しています。暖かいこたつに入って過ごすことは至福の時間ですね。「顔だけ出して」のんびりとこたつ時間を堪能している様子がとてもよく伝わります。「猫になる」という表現が素晴らしいです。
【NO.8】
『 冬の朝 手編みのマフラー 母思う 』
季語:マフラー(冬)
寒い冬の朝、作者はお母様の手編みのマフラーを巻いて出かけたのでしょう。暖かいマフラーに、お母様の愛情が加わり、より一層暖かさを感じることでしょう。
【NO.9】
『 冬休み 勉強一筋 受験生 』
季語:冬休み(冬)
作者は受験生なのですね。冬休みは受験前、最後の追い込み・頑張りの時期とも言われます。「勉強一筋」という作者の気合いがとてもよく伝わります。
【NO.10】
『 穏やかな 明日を願ひて 大晦日 』
季語:大晦日(冬)
大晦日。一年を振り返り、来年こそは!と思うことや、願いごと等たくさんのことを思い浮かべることでしょう。でも、皆の一番の願いは、「穏やかな 明日」なのかもしれませんね。作者の深い想いを感じる一句です。
12月の季語を使った上手な俳句ネタ【後半10句】
【NO.11】
『 きらきらと ひかりがおどる クリスマス 』
季語:クリスマス(冬)
クリスマスは、街中が華やかに彩られ、美しく輝く世界に変身しますね。その光景を、「ひかりがおどる」と表現している作者の感性が素晴らしいです。きらきらと美しく輝く素敵なクリスマスの光景が目に浮かびます。
【NO.12】
『 もう一つ みかんの山に 手が伸びる 』
季語:みかん(冬)
暖かいお部屋でのんびりと過ごしながらみかんを食べている作者。寒い冬の時期に食べるみかんはとても美味しいですよね。「もう一つ」とみかんに何度も手が伸びる作者の姿は、きっと経験がある方も多いことでしょう。みかんの山はあっという間に小さくなっているかもしれませんね。
【NO.13】
『 霜柱 いくつになっても 踏みたがり 』
季語:霜柱(冬)
サクサクと心地良い音で楽しませてくれる霜柱。「いくつになっても」という言葉に、まさにその通り!と思った方も多いかもしれませんね。冬ならではの音は、年齢に関係なく、心を癒してくれることでしょう。
【NO.14】
『 大晦日 せがれ夫婦が 孫連れて 』
季語:大晦日(冬)
大晦日に、息子さん夫婦が遊びにきた時の様子を詠んでいます。「孫連れて」という言葉から、大晦日がお孫さんとの初対面の日だったのかもしれませんね。お孫さんに会うのを楽しみにしていた作者の喜びが伝わります。笑顔いっぱいの大晦日だったことでしょう。
【NO.15】
『 部活の子 掛け声大きな 冬休み 』
季語:冬休み(冬)
冬休み中の部活の様子を表現しています。冬休み中は時間的にも、普段より部活に専念するような形になるので、より気合いを入れて練習しているのでしょう。生徒さんたちの一生懸命な姿が想像できます。
【NO.16】
『 冬の夜 こたつでしのぎ 春を待つ 』
季語:こたつ(冬)
寒い冬の夜はやはりこたつですね。じんわりと暖かい空間で、至福の時間を過ごしている作者の姿が目に浮かびます。「春を待つ」という表現から、外の寒さがとてもよく伝わります。
【NO.17】
『 ゆったりと 風呂に浸かりて 大晦日 』
季語:大晦日(冬)
大晦日。作者は朝からいろいろな準備やお片付け等、忙しい一日だったのでしょう。「ゆったりと」という言葉から、お風呂に浸かって一日の疲れが全て飛んでいくような心地良い時間を過ごしている様子が想像できます。寒い日のお風呂は幸せの時間ですね。
【NO.18】
『 ザクザクと 霜柱踏み 新聞配達 』
季語:霜柱(冬)
まだ街も人も眠っている時間に行われる新聞配達。まだまだ寒い時間、霜柱を「ザクザクと」踏みながら一生懸命新聞を配達する作者の姿が目に浮かびます。「ありがとうございます」と感謝の想いを強く感じる一句です。
【NO.19】
『 感謝なり 母より来たる みかん箱 』
季語:みかん(冬)
ご実家を出て一人暮らしをしている作者のもとに届いたお母様からの贈り物。きっと箱を見ただけで、嬉しくて幸せな気持ちになることでしょう。お母様からの贈り物に、きちんと「感謝」の想いを伝えることができることはとても素晴らしいことですね。
【NO.20】
『 初雪に 心がおどる 通学路 』
季語:初雪(冬)
いつもの通学路が、いつもとは違う光景になった時の様子を詠んでいます。いつもの通学路で出会った「初雪」に「心がおどる」作者がとても可愛らしく、微笑ましいです。きっと笑顔いっぱいに通学路を歩いていたことでしょう。
以上、12月の季語を使ったおすすめ俳句ネタでした!
1年の最後の月である「12月」。
「12月」の俳句は、「冬を感じる言葉の」や「年の終わりを感じるようなもの」が多く並んでいます。
1年の終わり、最後の月の12月になると、1年を振り返りながら、いよいよ今年も終わりだな…と少し寂しい気持ちになります。
それと同時に、新しい年を迎えるための準備をしながら、来年への期待を込めて想いをはせることでしょう。
「穏やかな 明日を願ひて 大晦日」
わたしたちの願いは、まさにこの一句に込められているのではないでしょうか。