【恋愛を題材にした俳句ネタ集 30選】面白い!!季語を含むおすすめ一般俳句を紹介!

 

和歌や短歌では、恋愛をテーマにしたものは数多くあります。

 

俳句は、「575」の17文字で想いを表現します。たった17文字の世界に、恋の感情を込めて詠むことは少々難しいように感じます。

 

しかし、たった17文字だからこそ、作者の心の中にある想いを真っすぐにシンプルに込めることができるのかもしれません。

 

今回は、「恋愛」を題材にした俳句30句紹介していきます。

 

 

リス先生
ぜひ俳句作りの参考にしてみてね!

 

恋愛を題材にしたおすすめ俳句ネタ【前編10句

 

【NO.1】

『 慣れぬ下駄 君の手を引く 夏祭り 』

季語:夏祭り(夏)

俳句仙人

大切な「君」と一緒に夏祭りに出かけた作者。浴衣を着て出かけたのでしょう。「慣れぬ下駄」という言葉がとてもよいアクセントになっているように思います。上手く歩くことができない彼女の手を引いて歩く。ドキドキしながら手をつないで歩く作者の心の音が伝わってくるようです。

【NO.2】

『 コロッケを あなたのために 夕薄暑 』

季語:夕薄暑(夏)

俳句仙人

「夕薄暑」とは、薄暑は夏のはじめ、暑くなりはじめた頃をいいます。夕薄暑はそのような時期の夕方頃となります。「あなた」はコロッケが好きなのでしょう。大切な「あなた」のためにコロッケをつくる。暑い時期の揚げ物は大変だけど「あなた」のためなら、という作者の健気な想いを感じます。

【NO.3】

『 ただ横に 居るだけでいい 日向ぼこ 』

季語:日向ぼこ(冬)

俳句仙人

「ただ横に 居るだけいい」。とても深い言葉だと思います。大好きな人と、同じ時間・同じ空間にいたい。それだけで幸せ、そのような作者の想いが伝わります。寒い冬の貴重な陽ざし。一緒に隣同士でじっと座っている、それだけで良いのですよね。

【NO.4】

『 夏期講習 あなたの隣が 指定席 』

季語:夏期講習(夏)

俳句仙人

夏休み中の夏期講習に参加している作者。「あなた」がいつも座る席、その隣に座ることが作者にとってとても幸せなことなのでしょう。「指定席」という言葉がとても良いですね。

【NO.5】

『 同じ月 見ている君に LINEして 』

季語:月(秋)

俳句仙人

同じ時間、同じ月を見ている「君」に連絡をする。詩の世界のような素敵な時間を感じます。17文字の中に、作者の想いがしっかりと詰まっているように感じます。LINEの返事、気になりますね。

【NO.6】

『 卒業や あの子に好きと 言わぬまま 』

季語:卒業(春)

俳句仙人

卒業を迎えた作者。ずっと好きだった「あの子」へ想いを伝えることができないまま卒業を迎えてしまったのでしょう。好きだった想いを大切な思い出にしたくて、あえて伝えなかったかもしれませんね。いずれにしても少し切ない気持ちになります。

【NO.7】

『 恋人と 浮かぶボートに 桜吹雪 』

季語:桜吹雪(春)

俳句仙人

桜が舞う美しい光景の中でのデート。ボートに一緒に乗る作者と「恋人」。映画のワンシーンのような素敵な光景ですね。桜の花びらが舞う光景に見とれる2人の姿が目に浮かぶようです。

【NO.8】

『 あなたとの 距離が近づく 冬が好き 』

季語:冬(冬)

俳句仙人

寒い冬、少し近づくだけでお互いの体温を感じ暖かくなる…。「距離が近づく」という言葉がとても良いですね。作者がドキドキしながら近づく様子が目に浮かびます。「あなた」のことが大好きな作者の想いがとても伝わる一句です。

【NO.9】

『 綺麗だね 秋桜じゃなくて 君のこと 』

季語:秋桜(秋)

俳句仙人

2人で一緒に秋桜を見ているのでしょう。でも作者が見つめているのは秋桜ではない様子。「秋桜じゃなくて」という言葉にドキッとしますね。大好きな「君」と作者、お互いに照れあっている様子が目に浮かぶようです。

【NO.10】

『 3年の 恋の果てに 花火上がる 』

季語:花火(夏)

俳句仙人

作者の「3年」は片思いの期間でしょうか。それともお付き合いした期間でしょうか。いずれにしても、「花火上がる」くらいに嬉しい出来事が起きたのでしょう。作者の心の中で大きな花火が満開に咲いているのではないでしょうか。

恋愛を題材にしたおすすめ俳句ネタ【中編10句

【NO.11】

『 花火見る 君の瞳の 花火見る 』

季語:花火(夏)

俳句仙人

花火大会に出かけた作者と「君」。空に広がる大きな花火を見つめる「君の瞳」を見つめる作者。ドキドキしながら「君」の横顔をじっと見ている様子が目に浮かびます。

【NO.12】

『 まだ居たい 線香花火 落ちるなよ 』

季語:線香花火(夏)

俳句仙人

大切な彼女と線香花火を楽しんでいるのでしょうか。ずっと一緒に花火を楽しんでいて最後の花火なのかもしれませんね。この花火が終わったら終わり。もっともっと、まだまだ一緒にいたい。そんな作者の声が聞こえてくるようです。「落ちるなよ」、作者の想いは線香花火に伝わったでしょうか。

【NO.13】

『 好きですと 打ち明けられて 菊日和 』

季語:菊日和(秋)

俳句仙人

「菊日和」とは、菊の花が咲くころの秋晴れのとても良い天気のことをいいます。「好きです」と告白された作者。この言葉はとてもインパクトのある言葉ですね。打ちあけられて、困っているのか、それとも嬉しくて幸せなのか。作者の想いが気になりますね。

【NO.14】

『 秋日影 イヤホンひとつ 肩ならべ 』

季語:秋日影(秋)

俳句仙人

「秋日影」とは、秋の時期の日ざしのことをいいます。一つのイヤホンを2人で使う。 必然的に2人の距離が近づき、肩がくっつくくらいの距離になりますね。大切に想う人との距離が近づき、平静を装いつつドキドキしている様子が目に浮かびます。

【NO.15】

『 空よりも 隣に輝く 花火あり 』

季語:花火(夏)

俳句仙人

大きな空に広がる美しい花火よりも美しく輝く花火がある。17文字の世界に、とても素敵な光景と作者の想いがしっかりと詰まっています。きっと作者は、「隣に輝く」花火しか目に入っていないのではないでしょうか。

【NO.16】

『 焼き芋が 好きだと言えぬ 初デート 』

季語:焼き芋(冬)

俳句仙人

大好きな人との初めてのデート。「焼き芋が好き」ということは隠しておきたい。作者の初々しい気持ちがとてもよく伝わります。穏やかな時間を感じ、心がほっこりする一句です。

【NO.17】

『 夏祭り 恋に落ちけり 君の横顔 』

季語:夏祭り(夏)

俳句仙人

気になる「君」と一緒に出かけた夏祭り。「君」のいつもとは違う服装や雰囲気、シチュエーションにドキドキしている作者の心の音が聞こえてくるようです。「恋におちけり」という言葉がとても良いアクセントになっているように感じます。

【NO.18】

『 初恋や ピアノ流るる 薔薇の庭 』

季語: 薔薇(夏)

俳句仙人

作者の初恋の人。ピアノを弾くのがとても上手な人だったのでしょうか。薔薇が咲きほこる素敵な庭越しに聞こえるピアノの音。それを聞いているだけで幸せな気持ちだったのかもしれませんね。ピアノの彼女とのその後が気になりますね。

【NO.19】

『 卒業式 恋打ち明けず 拭く涙 』

季語:卒業式(春)

俳句仙人

卒業を迎える日。大好きな人へ想いを伝えることができなかった作者。もうこれで会うのは最後になるのかもしれない、そう思うと胸の奥がぎゅっと痛くなります。作者の涙が切ないですね。

【NO.20】

『 夕桜 ためらふ指に 触れし指 』

季語:夕桜(春)

俳句仙人

「夕桜」とは、夕方にながめる桜、夕闇の中に咲いている桜、という意味です。作者は、想いを寄せる人と一緒に、夕方の時間、桜を見に行ったのでしょう。手をつなぎたいけれど勇気がない。そんな作者の想いが「ためらふ指」という言葉に込められています。とても素敵な表現で、作者のセンスが素晴らしいです。

 

恋愛を題材にしたおすすめ俳句ネタ【後編10句

 

【NO.21】

『 紫陽花の 恋をさまして 雨雫 』

季語:紫陽花(夏)

俳句仙人

紫陽花は土の成分によってさまざまな色の花を咲かせます。その様子を「恋」に例えて、恋心をさますように雨が降っていると例えているのが面白い一句です。花の色がピンクや紫に近く、熱を持っているように見えたのでしょうか。

【NO.22】

『 いにしへの 恋の顛末 花あやめ 』

季語:あやめ(夏)

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「あやめ」とは古今和歌集の恋の歌の最初に収録されている「ほととぎす 鳴くやさつきの あやめぐさ あやめも知らぬ 恋もするかな」から取られています。平安時代の恋の顛末はどんなものだったのだろうとあやめの花を見ながら考えている一句です。

【NO.23】

『 よーいどん バレンタインの 攻防戦 』

季語:バレンタイン(春)

俳句仙人

バレンタインデーは女性から男性にチョコを贈る日でしたが、最近では自分へのご褒美として購入する人も増えています。各国のチョコを集めた催しも増えており、まさに「よーいどん」で皆が買い求める様子は攻防戦と称するに相応しい様子です。

【NO.24】

『 レモンスカッシュ 隣席の 恋の果 』

季語:レモンスカッシュ/レモン水(夏)

俳句仙人

レモンスカッシュのようにさわやかに終わった隣の席の恋の様子を詠んでいます。メールやLINEで終わらせるのではなく、きちんと会って納得して別れた様子に清々しさを感じ、レモンスカッシュに例えている一句です。

【NO.25】

『 卒業す 恋の脱け殻 二つ三つ 』

季語:卒業(春)

俳句仙人

片思いのまま終わった在学中の恋を、抜け殻と称している面白い句です。この教室にも2人や3人は告白しないまま終わった子がいるのだろう、と感慨深く卒業の日を迎えています。

【NO.26】

『 ワンテンポ 遅れて恋の 夏が来る 』

季語:夏(夏)

俳句仙人

夏が始まってからワンテンポ遅れて恋の夏が来る、という叙情的な一句です。恋によって熱くなることを夏と例えているのか、実際に夏になってから遅れて恋に落ちた人の様子を詠んでいます。

【NO.27】

『 秋風が 去り行く恋の 如く吹く 』

季語:秋風(秋)

俳句仙人

秋風はさわやかに吹き抜けていく風です。「去り行く恋」とあることから失恋したと考えられますが、その終わり方は爽やかなものだったのでしょう。吹き抜けていく涼しい秋風にどこか清々しい恋を感じます。

【NO.28】

『 千年の 恋が宙舞ふ 歌留多取り 』

季語:歌留多(新年)

俳句仙人

ここで詠まれている「歌留多」とは百人一首のことでしょう。千年前に編集された百人一首には恋の和歌が多く収録されています。千年前の人達の恋の歌を書いた札が、カルタ取りの遊びによって宙を舞っている面白い風景です。

【NO.29】

『 バレンタイン 街がささやく 淡い恋 』

季語:バレンタイン(春)

俳句仙人

バレンタインデーになると街全体がどこか浮かれている雰囲気になります。淡い恋心を持っている人にも勇気を出させようと街全体がささやいているように感じる、という面白い一句です。

【NO.30】

『 ラベンダー 始まらないで 終わる恋 』

季語:ラベンダー(夏)

俳句仙人

この作者は告白をしないでそのまま終わりにしたのでしょう。その潔さをラベンダーの香りに例えています。ひと夏の恋だったのか、恋心を内に秘める決断をしたときにラベンダーが咲いていたのを見たのかもしれませんね。

 

以上、恋愛を題材にしたおすすめ俳句集でした!

 

 

俳句仙人

大好きな人・気になる人・初恋の人・想いを寄せる人・ずっと好きだったけれど想いを伝えられなかった人。

さまざまなシチュエーションでの「恋」の句は、切ない想いもあったりしますが、どれも素敵な世界が広がっているように思います。

ぜひあなたも恋の感情を17文字にのせてみてください。

 

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