【夕焼けの俳句 40選】知っておきたい!!季語を含むおすすめ有名＆一般俳句を紹介！

【NO.1】村上鬼城

『 夕焼や　杉の梢の　凌霄花（ノウゼンカズラ） 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：夕焼けの美しいことよ。杉の梢に橙色のノウゼンカズラが咲いてより美しい。

【NO.2】山口青邨

『 ちぎれつつ　吹きとぶ雲も　夕焼し 』

季語：夕焼し（夏）

現代語訳：散り散りになりながら吹き飛んでいく雲も夕焼けに染まっていく。

【NO.3】種田山頭火

『 ほどよう御飯が炊けて　夕焼ける 』

季語：夕焼ける（夏）

現代語訳：良い感じでご飯が炊けたし、夕焼けにもなった。

【NO.4】飯田蛇笏

『 アカシヤに　夕焼雲の　いなびかり 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：アカシヤの木に夕焼雲からの雷光が刺さった（ように見える）

【NO.5】尾崎放哉

『 ポスト立ち　居る坂道の　夕焼静か 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：ポストが立っている坂道の夕焼けは静かだ。

【NO.6】中村草田男

『 下雲へ　下雲へ夕焼　移り去る 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：下の雲へとだんだんと夕焼けが移って、夕焼けの様子が去っていく。

【NO.7】中村汀女

『 地中海　夕焼も白き　船も消え 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：地中海の夕焼けも白い船も消えてしまった。

【NO.8】山口誓子

『 夕焼けて　水田紫　色となる 』

季語：夕焼けて（夏）

現代語訳：空が夕焼けになり、水田は紫色となった。

【NO.9】原裕

『 はふられし　山羊のかたちに　夕焼雲 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：放り出されたような山羊の形になっている夕焼雲だ。

【NO.10】川端茅舎

『 蟻の列　いま粛然と　夕焼けぬ 』

季語：夕焼けぬ（夏）

現代語訳：アリの行列が今まさにかしこまり整列して、夕焼けに染まった。

【NO.11】茨木和生

『 夕刊の　なき信州の　大夕焼 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：夕刊がない信州（長野県）の壮大な夕焼けだ。

【NO.12】大串章

『 人参の　村は地中も　夕焼けし 』

季語：夕焼し（夏）

現代語訳：ニンジンを育てる村は土の中も夕焼け色になっている。

【NO.13】鈴木花蓑

『 夕焼けて　火花の如く　飛ぶ蝗（イナゴ） 』

季語：蝗（秋）

現代語訳：夕焼けの空に火花のように激しくイナゴが飛んでいる。

【NO.14】阿波野青畝

『 夕焼に　海礁棋譜の　如くなり 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：夕焼けで見える海の岩たちは将棋の譜のようだ。

【NO.15】高野素十

『 西するも　東するも　夕焼けし 』

季語：夕焼け（夏）

現代語訳：西を見ても東を見ても夕焼けしている。

【NO.16】山口誓子

『 夕焼けて　西の十万億土　透く 』

季語：夕焼けて（夏）

現代語訳：見事な夕焼けに、西方にあるという十万億土が透けて見えるようだ。

【NO.17】波多野爽波

『 赤と青　闘つてゐる　夕焼かな 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：空で赤色と青色が戦っている夕焼けであることだなぁ。

【NO.18】三橋鷹女

『 ゆふやけの　野のさみしさよ　眼をつむり 』

季語：ゆふやけ（夏）

現代語訳：夕焼けの野原の寂しさよ。目をつむっていよう。

【NO.19】大野林火

『 夕焼へ　叱りすぎたる　子の手執り（とり） 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：夕焼けの中を、叱りすぎたと思った子供の手を取って帰ろう。

【NO.20】久保田万太郎

『 夕焼の　すさまじかりし　語り草 』

季語：夕焼（夏）

現代語訳：この夕焼けの凄まじさは語り草になるだろう。