日本へのテニスの伝来は、1878年のこと。
当時の文部省が、体育の教員を養成する方法を模索していた時、アメリカ人のリーランド氏がテニスを紹介し、学校教育の一環としてテニスの指導が始まったとされています。
今回は、「テニス(部活)」をテーマにした俳句を20句ご紹介します。
テニスボールの黄をばら撒くや薄暑光#haiku
— うさぴん (@usapin7) June 22, 2016
テニスの俳句考えた!「フォアハンド、バックハンド、フォアハンド」\(^^)/
— 松尾 渉平 (@matsuk0h) August 13, 2012
テニス(部活)をテーマにしたおすすめ俳句ネタ【前半10句】
【NO.1】
『 ぽたぽたと テニスコートに 春の汗 』
季語:春の汗(春)
一生懸命テニスの練習に励む様子がとても上手に表現されています。テニスコートにたくさんの汗の跡が残っている光景が想像できます。「ぽたぽたと」という表現がとても可愛らしいですね。
【NO.2】
『 ラケットの 音をリズムに 風涼し 』
季語:風涼し(夏)
ラケットをリズムよく振る。何度も何度も振る練習を重ねる中で、ふと風が涼しくなっていることに気づいたのでしょう。夏の終わりを感じる一句です。
【NO.3】
『 夏休み 休まずラケット 握る汗 』
季語:夏休み(夏)
夏休み中も休むことなく、一生懸命練習に励む作者の様子が伝わります。暑い中、休むことなくラケットを握り練習に励む。「握る汗」という言葉から、長い時間練習を続けていることが分かります。
【NO.4】
『 眩しくて サーブ空振る 恥ずかしい 』
季語:なし
サーブをする瞬間。太陽の日差しがとても眩しかったのでしょう。一瞬、テニスボールが見えなくなってしまいうまく打つことができなかった作者。「恥ずかしい」気持ちがとてもよく伝わります。
【NO.5】
『 ボール追う テニスコートの 薄暑かな 』
季語:薄暑(夏)
「薄暑」とは、夏のはじめの頃の少し汗ばむくらいの暑さのことをいいます。テニスコートで練習をしているとだんだんと暑くなっていることに気づいたのでしょう。いつもよりも汗ばむような感じもあったのかもしれませんね。夏が始まり気温があがってくるとコートも熱くなってきますね。
【NO.6】
『 振りぬいた 手元に残る いい感じ 』
季語:なし
ラケットを振りぬいた時の手に残る感触。その感触がとても良かったのでしょう。この感覚を忘れない内にさらに練習を続ける作者。「いい感じ」という言葉のリズムがとても良いです。あ!これだ!という感じが伝わります。
【NO.7】
『 炎天の テニスの球の 鳴り響く 』
季語:炎天(夏)
暑い夏、猛暑の中での練習はとても厳しいものでしょう。気温が上昇すればコートもどんどん熱くなってくると思います。そのような中でも一生懸命練習を続けている様子が想像できます。
【NO.8】
『 フォアハンド どうして試合で 入らない 』
季語:なし
「フォアハンド」とは、利き腕側でボールを打つプレーのこと。利き腕のため強いショットを打つことができます。練習では完璧だったフォアハンド。作者も自信をもっていたことでしょう。でも何故だか試合ではうまく入らない。作者の悲痛な叫びが聞こえてくるような一句です。
【NO.9】
『 夏休み 涙が出るほど きつかった 』
季語:夏休み(夏)
夏休み中のテニスの練習。厳しい暑さと日差しの中での練習はとても辛くて苦しかったことでしょう。「涙がでるほど」つらい練習だったことがとてもよく伝わります。この頑張りが良い形につながることを願うばかりです。
【NO.10】
『 緑陰に ラケット重ね 敗者たち 』
季語:緑陰(夏)
「緑陰」とは、夏の日差しのもとでよく繁った木陰のことをいいます。テニスの試合に負けてしまった生徒たちのラケットが、木陰の荷物置き場に静かにそっと積み重ねてある光景が想像できます。負けてしまい出番がなくなりラケットの出番もない。本人もラケットも悔しい気持ちでいっぱいでしょうね。
テニス(部活)をテーマにしたおすすめ俳句ネタ【後半10句】
【NO.11】
『 みんなして 真っ黒日焼け テニス部員 』
季語:日焼け(夏)
テニスコートは日差しの反射もあり、日焼けしやすいですよね。「真っ黒日焼け」という言葉のリズムが良く、部員たちの様子がとても上手に表現されています。みんなして真っ黒。それだけみんな練習を積み重ねてきた証ですね。
【NO.12】
『 新緑や コートに響く 球の音 』
季語:新緑(夏)
「新緑」とは初夏の初々しい若葉の緑のことをいいます。新しくみずみずしい緑が茂るさわやかな気候の中で練習をする光景が想像できます。テニスボールの音が心地良い風にのって響く様子が上手に表現されています。
【NO.13】
『 雷雲や テニスコートを 覆いたる 』
季語:雷(夏)
テニスコートでの練習中の突然の雷雲。一瞬にして、コート全体を覆いつくすように広がった光景が想像できます。コートには屋根等がないような印象が強いので、このような急変はとても怖いですね。
【NO.14】
『 猛暑日も 汗にまみれて ボール追う 』
季語:汗(夏)
「猛暑日」とは、最高気温が35℃以上の日のことをいいます。真夏の炎天下の中でも、コートの中で一生懸命練習に励む様子が目に浮かびます。「汗にまみれて」という言葉から、とても気温が高いことが感じ取れます。
【NO.15】
『 やりたいよ テニスがとても やりたいよ 』
季語:なし
怪我をしてしまい大好きなテニスができなくなってしまった作者。「やりたいよ」という言葉を繰り返すことで、とにかくテニスがやりたい!という作者の強い想いを感じます。シンプルな句ですが、とても強い想いを感じます。
【NO.16】
『 夏のラリー 体力なくて すぐバテる 』
季語:夏(夏)
「ラリー」とは、サーブを打ち返すこと等、ボールを打ち合うこと全般をいいます。気温が高い夏の暑い時期は、暑さだけでも体力が消耗してしまうと思います。ラリーを続けるための体力もしっかりとつけておかなくてはいけないことを痛感しているのではないでしょうか。
【NO.17】
『 打ち返す テニスボールや 風光る 』
季語:風光る(春)
「風光る」とは、春の明るい日差しの中、暖かで心地良い春風がきらきらと光り輝くように感じられることをいいます。暖かくなり春を感じる陽気の中で練習を重ねているのでしょう。春風が美しく光り輝く中、打ち返したテニスボールが光を浴びて同じように輝いているように見えたのかもしれませんね。
【NO.18】
『 鵙猛る テニスのサーブ 決める時 』
季語:鵙猛る(秋)
「鵙(もず)」とは、秋に木のてっぺん等でキーイッ!と鋭い声で鳴く肉食の鳥です。「鵙猛る(もずたける)」で鵙が秋に生餌を捕食することを意味します。今回の句では、サーブをする際の勢いや速さを表現するためにこの言葉を用いています。とてもインパクトのある言葉で、光景が想像できます。
【NO.19】
『 青空の コートを駆ける 日焼け肌 』
季語:日焼け(夏)
暑くて日差しが強い夏の時期のテニスの練習の様子を表現しています。練習を重ねている部員たちのことを「日焼け肌」ととても上手に表現しています。部員たちが一生懸命にコートの中を駆けている様子が目に浮かびます。
【NO.20】
『 早朝の テニスコートに 汗光る 』
季語:汗(夏)
早朝からテニスの練習をする作者。「汗光る」という言葉から、しっかりと体を動かして練習に励む様子が目に浮かびます。テニスコートには作者の汗の跡がたくさん残っているのではないでしょうか。必死に頑張る姿に、応援したくなる一句です。
以上、テニス(部活)をテーマにしたおすすめ俳句でした!
テニスを通じて学んだこと、感じたこと。是非俳句にしてみてはいかがでしょうか。