「遠足」ときいて、皆さんはどのようなことを思い浮かべるでしょうか。
遠足で出かけた先の景色や楽しみにしていたお弁当、お友だちとのやりとり等々、さまざまなシーンがありますね。
きっと個々それぞれ、思い出の1シーンがあることでしょう。
昨日は中学の遠足で行って以来の曽爾高原へ。
普段の運動不足がたたって今日は足が痛いのなんの…(>_<) pic.twitter.com/wJylkXvCut— すくな@NC750S (@sukuna750) August 12, 2016
今回は、「遠足」をテーマに表現したおすすめ俳句を20句ご紹介します。
中学生向け!遠足を題材にした俳句ネタ【おすすめ10句】
【NO.1】
『 花曇り 初めての友と お弁当 』
季語:花曇り(春)
『花曇り』とは「桜が咲く時期の曇り空、曇った天気」のことをいいます。遠足で、少しお天気が良くなかったけれども、「初めての友」とのお弁当タイムはドキドキと喜びでとても印象的だったことでしょう。花曇りもまた良き思い出であるという作者の想いが伝わる一句です。
【NO.2】
『 ひらひらと 桜舞い散る 春の音 』
季語:桜(春)
桜が咲き誇る美しい場所へ出かけたのでしょう。全ての言葉が美しく、光景が目に浮かびます。「ひらひらと」という表現を「春の音」と詠んだ作者の感性がとても素晴らしいです。
【NO.3】
『 遠足の 楽しみのひとつ お弁当 』
季語:遠足(春)
遠足といえば、「お弁当」ですね。作者がお弁当を楽しみにしている気持ちがとてもよく伝わります。きっと朝からずっと楽しみにしていたのでしょうね。
【NO.4】
『 遠足で 汗についた 花吹雪 』
季語:遠足(春)
花が舞う中での遠足、とても素敵な光景が目に浮かびます。たくさん歩いたのでしょうか。「汗についた」という表現からさまざまな状況が想像できる一句です。
【NO.5】
『 山登り 木に囲まれて いい気持ち 』
季語:山登り(夏)
自然の多い場所での遠足だったのでしょう。「木に囲まれて」、森林浴ですね。とても爽やかで気持ちが良い時間を過ごしたことでしょう。
【NO.6】
『 花畑 そよかぜふいて ダンシング 』
季語:花畑(秋)
お花畑への遠足の様子を詠んでいます。心地良い風が吹き抜け、目の前にたくさん咲いている花が揺れている様子を「ダンシング」と表現しています。とても上手な表現で、花がふわふわと揺れる光景が目に浮かぶようです。
【NO.7】
『 草餅と お茶をたしなむ 銀閣寺 』
季語:草餅(春)
銀閣寺への遠足の様子を詠んだ一句です。途中、お茶を飲んで休憩する場所があったのでしょうか。「たしなむ」と、少し大人びた表現を使いたくなるくらい厳かな穏やかな時間だったのでしょう。ゆったりのんびりと「お茶をたしなむ」作者の姿が想像できます。
【NO.8】
『 遠足の 帰路は静寂 バスの中 』
季語:遠足(春)
たくさん歩いてたくさん体を動かしたのでしょう。「帰路は静寂」という表現がすべてを物語っています。言葉の選択がとても上手な一句です。
【NO.9】
『 遠足の 母の弁当で 秋を知り 』
季語:遠足(春)
お母様がお弁当をつくってくれたのでしょう。秋の食材をたくさんつかったお弁当だったのでしょうね。お母様の愛情の深さを感じ、あたたかい気持ちになる一句です。
【NO.10】
『 山の上 入道雲に 触りたい 』
季語:入道雲(夏)
山登り遠足でしょうか。山の上までいき、壮大な景色に感動したことでしょう。「入道雲」が間近にみえ、「触りたい」という作者の真っすぐな想いがとてもよく伝わる一句です。
高校生向け!遠足を題材にした俳句ネタ【おすすめ10句】
【NO.11】
『 咲きほこる 花の周りを 蝶が舞う 』
季語:蝶(春)
暖かな春の一日。美しく咲き誇る花の周りに蝶が舞う様子を詠んでいます。とても穏やかな時間を感じる素敵な一句です。
【NO.12】
『 遠足や 冷めて味出る 卵焼き 』
季語:遠足(春)
お弁当の卵焼きでしょうか。朝、つくってもらったお弁当、お昼には冷めていますが、それが美味しい!という作者の想いが表現されています。「冷めて味出る」という作者は通な人ですね。
【NO.13】
『 遠足に 無情の雨に なりにけり 』
季語:遠足(春)
遠足の日に雨が降ってしまった様子を表現しています。「無情の雨」という言葉がとても切なくて、作者の悲しい気持ちがとてもよく伝わる一句です。
【NO.14】
『 公園に のんびり座る 奈良の鹿 』
季語:鹿(秋)
とても微笑ましい様子を表現した一句です。「のんびり座る」鹿の様子を、同じようにゆっくりのんびりと眺めている作者の姿が目に浮かぶようです。とても穏やかな時間を感じます。
【NO.15】
『 遠足や 開けて見せ合ふ お弁当 』
季語:遠足(春)
遠足の楽しみの一つでもあるお弁当。お弁当タイムは、お友だちと見せ合いっこをしながら楽しむ、とても良い時間ですね。皆が笑顔いっぱいでわいわい楽しんでいる姿が想像できる一句です。
【NO.16】
『 うぐいすの 声を遠くに 友とかけ 』
季語:うぐいす(春)
うぐいすの声を感じる自然豊かな場所へ出かけたのでしょう。暖かなとてものどかな光景が目に浮かびます。心地良い空間で「友と駆け」ている作者は、とても気持ち良い時間を過ごしたことでしょう。
【NO.17】
『 蜂たちも 寺の桜を 散策す 』
季語:蜂(春)
お寺の桜が満開の様子を詠んでいます。美しく咲き誇る桜を散策していると、蜂の集団を見つけたのでしょう。蜂たちも散策している、というユーモアのある言葉選びが素敵な一句です。
【NO.18】
『 新緑の 木陰で休む 奈良の鹿 』
季語:新緑(夏)
『新緑』とは「初夏の初々しい若葉の緑」のことをいいます。心地良い風とさわやかな気候の中、鹿も人間と同じように、ゆったりと穏やかな時間を過ごしていることを上手に表現しています。
【NO.19】
『 遠足の おにぎり嬉し お弁当 』
季語:遠足(春)
お弁当のおにぎりも遠足の定番ですね。「おにぎり嬉し」という作者の喜びがとても良く伝わります。笑顔いっぱいにおにぎりを食べている様子が目に浮かぶようです。
【NO.20】
『 山に咲く 赤い点々 つつじかな 』
季語:つつじ(春)
遠足で山を散策したのでしょうか。「赤い点々」を見つけた時の様子を表現しています。緑がたくさんある中での「赤」は目をひいたことでしょう。それと同時に、鮮やかな赤い花に心が癒されたかもしれませんね。
以上、遠足を題材にした学生向け俳句ネタでした!
今回は、「遠足」を題材にした俳句を20句ご紹介しました。
「遠足」は、幼稚園・保育園・小学校・中学校・高校、さまざまな年代で学校行事として行われていると思います。
春~秋にかけて、四季を楽しみながらの遠足が多いのではないでしょうか。
学年があがると、「学び」としての遠足も多くなるかもしれませんね。
俳句の世界では、遠足は「春」の季語になりますが、個々それぞれ、さまざまな季節の遠足のシーンが思い出として心の中に残っていることでしょう。
その思い出を是非17文字にのせて、楽しんでみてください。