バドミントンは、イギリスのバドミントン村にあるボーフォート公爵家の邸宅「バドミントンハウス」の大広間で盛んに行われていたことから、バドミントンという名前がついたと言われています。
皆さんはバドミントン部と聞いて、どのような光景を思い浮かべますか?
今回は、「バドミントン(部活)」をテーマにした俳句を20句ご紹介します。
羽根の音とバドミントンと夏の汗
#haiku #俳句 #毎日やるつもり俳句 #50日目— 紫苑 (@shion_17on) July 26, 2017
バドミントン羽が落ちたアブラゼミ
#haiku #俳句 #毎日やるつもり俳句 #78日目— 紫苑 (@shion_17on) August 27, 2017
バドミントン(部活)に関するおすすめ俳句ネタ【前半10句】
【NO.1】
『 春風に バドミントンの 羽逃げる 』
季語:春風(春)
バドミントンの羽、シャトル(シャトルコック)の重さは5g程度なのだそうです。きっと5gという重さは、自分が想像している以上に軽いのではないかなと思います。暖かな春の心地良い風がシャトルをふわっと吹き飛ばしてしまう光景が想像できます。春風もバドミントンしたかったのかもしれませんね。
【NO.2】
『 バドミントン シャトルが白い 鳥のよう 』
季語:なし
バドミントンのシャトルの羽部分には、主に「ガチョウの羽」「アヒルの羽」「ナイロンの羽」の3種類が使われているそうです。シャトルと聞くとふわっとした羽のイメージがありますよね。「白い 鳥のよう」という言葉がとても素敵で、とても美しい白いシャトルが想像できます。
【NO.3】
『 夏の汗 シャトルと一緒に 飛び交うよ 』
季語:汗(夏)
夏の厳しい暑さの中でのバドミントンの練習は、空調設備がない体育館の場合、サウナのような環境での練習になるそうです。かなり気温が高い状況で、汗だくになりながら必死に練習している姿が目に浮かびます。汗とシャトルが飛び交う体育館、とても上手に光景を表現しています。
【NO.4】
『 シャトルもち 秋風が吹く 空を見る 』
季語:秋風(秋)
バドミントンは、とても風の影響を受けやすく、少し風が吹いてしまうだけで簡単にシャトルが流されてラリーが続かないということもあります。作者はバドミントンをはじめる前に風の動きを見ています。高い空を見上げながら、季節の移ろいも感じているのかもしれませんね。
【NO.5】
『 春うらら シャトルの意味から 教えたよ 』
季語:うらら(春)
バドミントン部に新しく入部した生徒たちに指導する作者。バドミントン未経験の人が多かったのかもしれませんね。「シャトルの意味」から丁寧に教えてもらい、後輩さんたちもとても勉強になったのではないでしょうか。
【NO.6】
『 閉める窓 シャトルと汗が 床に落ち 』
季語:汗(夏)
バドミントンは風に弱く、少しの風でもシャトルの方向が変わってしまうため、体育館等は締め切ることが多いようです。夏の暑い時期の練習はとにかく辛いですよね。暑すぎると集中力も切れてしまうような気もしますが、そのような状況でメンタルも含めて鍛えているのかもしれませんね。
【NO.7】
『 バドミントン シャトル空振り 秋の空 』
季語:秋の空(秋)
老若男女楽しむことができるスポーツともいわれているバドミントン。とはいえ、小さくて軽いシャトルを打ち合うのですから、タイミングを合わせるのも難しいですよね。でも他の生徒たちが見ている前での「シャトルの空降り」は少し恥ずかしい気持ちになりますよね。
【NO.8】
『 雪が降り バドミントンの 初稽古 』
季語:雪(冬)
寒い冬の時期。雪が降り始めている中行われたバドミントンの初稽古。寒い体育館でかじかむ指を必死に温めながら、一生懸命バドミントンの練習をする姿が目に浮かびます。
【NO.9】
『 バドミントン 風に飛ばされ 秋の空 』
季語:秋の空(秋)
バドミントンはとても風に弱いスポーツです。作者がバドミントンの練習中、急な風が吹いたのでしょう。秋の風に舞うシャトルの様子が想像できます。シンプルな言葉で光景をとても上手に表現しています。
【NO.10】
『 ラケットの ガットのゆるみ 油蝉 』
季語:油蝉(夏)
バドミントンのラケットのガットは使用しているうちにだんだんと緩んできてしまいます。ガットのテンション(張りの強さ)によって打感が全く変わってくるそうです。作者のラケットは突然ゆるんできてしまったように感じます。焦る気持ちも伝わる一句です。ガットのゆるみは定期的に確認することがとても大切なのですね。
バドミントン(部活)に関するおすすめ俳句ネタ【後半10句】
【NO.11】
『 白鳥の ように舞い落つ シャトルかな 』
季語:白鳥(冬)
白鳥が湖に舞い降りるかのようにとても美しくスマートにシャトルが床に落ちたのでしょう。シャトルが落ちることはどちらかといえばマイナス的なイメージですが、プラスの光景としてとても上手に表現しています。
【NO.12】
『 シャトル打つ 音と掛け声 響いてる 』
季語:なし
バドミントンの練習中。体育館に響くのは、シャトルを打つ音と部員たちの掛け声だけ。皆がとても集中してしっかりと練習を重ねている様子がとても伝わります。
【NO.13】
『 シャトル追い ラリー続けた 秋の空 』
季語:秋の空(秋)
シャトルを落とさないように必死に追いかけ、打ち返す。「絶対に落とさない!」という作者の強い想いが伝わります。一生懸命つなげたシャトル、ラリーが長く続く光景が想像できます。
【NO.14】
『 新年の 空に舞い跳ぶ シャトルかな 』
季語:新年(新年)
新年最初のバドミントンの練習日なのでしょう。すっきりと晴れ渡る空に美しく舞うシャトル。寒い中でも、一生懸命練習を積み重ねる生徒たち。この努力が良い形につながっていくことを願うばかりです。
【NO.15】
『 空振りに 次のシャトルは 決めてやる 』
季語:なし
バドミントンは気軽に誰でも楽しめるスポーツですが、小さなシャトルを打つことはやはりタイミング的に難しいこともありますよね。練習中でしょうか、空振りしてしまった作者。次は絶対に落とすことなくしっかりと打ち返す!という強い想いが「決めてやる」という言葉に込められているように感じます。
【NO.16】
『 バドミントン 春風に舞う シャトルかな 』
季語:春風(春)
風の影響をとても受けやすいスポーツであるバドミントン。暖かな春の心地良い風に吹かれて、シャトルがふわっと舞ってしまったのでしょう。本来であれば困ってしまう状況ですが、とても美しく素敵な光景として上手に表現されています。
【NO.17】
『 ラケットを 握りなおして 風光る 』
季語:風光る(春)
バドミントンの試合での一コマを詠んでいます。緊迫した場面なのでしょう。すでに汗だくなっている状況で手にも汗がたくさん。しかし、気持ちで負けることがないようしっかりと心を整えラケットを握りなおす姿が想像できます。
【NO.18】
『 バドミントン ふはりと風の 光りけり 』
季語:なし
「ふはり」は「ふわり」の古語で、柔らかくふくらむ様子や軽々と飛ぶさまをいいます。バドミントンのシャトルが風にふわりと舞う瞬間を詠んでいます。バドミントンにとって風は大敵ですが、ふわりと舞い美しく光り輝く様子を上手に表現しています。素敵な一句ですね。
【NO.19】
『 シャトル打ち できぬ自分に 苛立たしく 』
季語:なし
バドミントンのシャトル打ち。簡単なようで、やはりコツも必要。ただ打つだけでなく技術を高めていかなくてはいけません。作者はきっと自分の思うようにシャトルを打つことができず焦る気持ちが強いのかもしれませんね。上手くできない自分自身にイライラしてしまっているのでしょう。この大きな壁をなんとかして乗り越えてほしいと願うばかりです。
【NO.20】
『 ラケットに 汗が伝わる 初試合 』
季語:汗(夏)
作者にとって初めてのバドミントンの試合。日々、一生懸命練習を積み重ねてきたという自信はあるものの、やはり「初めて」は緊張しますよね。「ラケットに 汗が伝わる」という表現が光景をとても上手に表現していて、素晴らしいです。ドキドキする気持ちが伝わってくるようです。
以上、バドミントン(部活)をテーマにした俳句集でした!
バドミントン部が一番辛い季節が「夏」。
シャトルは少しの風でも飛び方が全く変わってしまうため、体育館は完全に締め切ります。空調設備がない場合は、「サウナの中で練習をしているようなもの」と言われています。
バドミントンの俳句の中でも「汗」を使っているようなものをよく見かけます。
バドミントン部の思い出。17文字の世界に想いを込めてみてはいかがでしょうか。