皆さんは「バレーボール部での思い出」と聞いて、どのようなことが思い浮かぶでしょうか。
練習が楽しかった!試合で勝てて嬉しかった!怪我をして悔しい思いをした…など、さまざまな思い出があると思います。
今回は、学生が詠んだ「バレーボール(部活)」の俳句を20句ご紹介します。
排球や
ああ排球や
排球やバレーボールの面白さ素晴らしさを説いた句。
詠み人知らず#俳句の日 pic.twitter.com/8qptXN1luL
— 【公式】MIKASA105歳🏐すごく弾む (@mikasaindustry) August 19, 2016
バレー(部活)をテーマにした一般俳句ネタ【前半10句】
【NO.1】
『 必ず繋ぐ 仲間の想いと そのボール 』
季語:なし
バレーボールは「落とさないようにひろってつないでいくこと」が基本です。ルールであることはもちろんのことですが、「仲間の想い」があるから一生懸命ボールをつなぐ。チームの連携を強く感じるとても素敵な一句です。
【NO.2】
『 激闘の 試合に涙 夏の頃 』
季語:夏(夏)
手に汗を握るような接戦を繰り広げたバレーボールの試合。結果、負けてしまったのでしょう。悔し涙を流す生徒たちのとても強い悔しさ、悲しい気持ちが伝わります。この悔し涙はきっと、これからの練習において大きな原動力になるのではないでしょうか。
【NO.3】
『 続かない バレーのラリー 日うらうら 』
季語:日うらうら(春)
「日うらうら」とは、春の陽光が柔らかで明るく美しくみえる様子をいいます。暖かな春の頃のバレーの練習。なかなか続かないラリーの様子から、生徒たちがバレー部に入部してまだ間もない頃の様子なのかもしれませんね。がんばれ!とエールを送りたくなる一句です。
【NO.4】
『 総体の 悔しい秋の バレーかな 』
季語:秋(秋)
バレーボールの全国大会での様子を詠んだ一句です。きっとこの大会に向けて、必死に一生懸命練習を重ねてきたことでしょう。「悔しい秋」になってしまったかもしれませんが、その悔しい気持ちはきっと次につながるはずです。たくさん涙を流してスッキリした顔で再び練習をはじめる生徒たちの様子が目に浮かびます。
【NO.5】
『 この声が 勝利をつかむ 第一歩 』
季語:なし
バレーボールは団体競技ですから、チームプレーがとても重要になります。誰か一人の技術が高くても勝つことはできません。「勝利をつかむ」ために何をしたら良いのか、きっとチーム全員で考えていることでしょう。この一句から、お互いに声をかけあうこと、大きな声でしっかりと伝えあうことがとても大事なことだと感じました。
【NO.6】
『 炎天の バレーボールに飛ぶ 掛け声 』
季語:炎天(夏)
厳しい暑さの中でのバレーボールの練習でしょうか。夏の暑さに負けずに一生懸命練習を重ねる生徒たち。お互いに声をかけあい、お互いの想いをきちんと受け止めて、しっかりとボールをつないでいく。積み重ねた練習が良い形につながることを願うばかりです。
【NO.7】
『 両手首 痛いの他に 言葉なし 』
季語:なし
バレーボールをはじめたばかりの頃は、手首や腕を痛めてしまうことが多いそうです。作者はまさにバレー部に入部したばかりなのかもしれませんね。「痛いの他に 言葉なし」という言葉がとても分かりやすくシンプルで良いですね。作者の強い痛みが伝わってくるようです。
【NO.8】
『 セッターの 背中を信じた 中総体 』
季語:なし
バレーボールにおいて「セッター」はチーム内での司令塔ともいわれ、勝敗を左右する重要な役割です。「背中を信じた」という言葉から、作者のチームのセッターは皆からの信頼が厚い、とても心強い存在であることがとてもよく伝わります。チーム全員の心が一つになっていることを感じる一句です。
【NO.9】
『 爪守り 10本の指 テーピング 』
季語:なし
バレーボールでは、ボールが指に当たることで突き指等の怪我をしてしまったり、爪がわれてしまう場合があるそうです。そのために、事前にしっかりとテーピングしておくことはとても重要なこと。作者はきちんと10本の指にテーピングをして対策をしているのでしょう。できる対策はきちんと行い、練習をしっかりと積み重ねている作者の姿が想像できます。
【NO.10】
『 このボール つないでくれた 友がいる 』
季語:なし
ボールを落とさないように拾いつづけつなげていくスポーツであるバレーボール。ボールをつなぐということは一人ではできません。しっかりとつないでくれた「友がいる」からどんどんつながっていくのです。仲間や友達、ただ仲良しということではない素敵な関係性を感じる素敵な一句です。
バレー(部活)をテーマにした一般俳句ネタ【後半10句】
【NO.11】
『 どこまでも ボール追いかけ ベンチまで 』
季語:なし
バレーボールの練習や試合を見ていると、ボールを追いかけてどこまでも走っていく光景がよくみられます。この句はまさにその瞬間を詠んだ一句です。ボールを落とすことなくしっかりと仲間につなぐために、どこまでも追いかける。バレーボールはとても素敵なスポーツですね。
【NO.12】
『 スパイクを 打ち込む背中に 羽生える 』
季語:なし
バレーボールでスパイクを打ち込む際、大きく高くジャンプして打ち込まなければいけません。ジャンプをするだけでなく、しっかりと強くボールを打ち込まなければいけないので難易度の高いプレーといわれているそうです。背中に羽が生えているかのように、とても高く美しくジャンプしてスパイクをしたのでしょう。言葉がとても美しく、表現がとても上手で光景が目に浮かびます。
【NO.13】
『 レシーブを 互いに譲り お見合いに 』
季語:なし
レシーブをお互いに譲り合ってしまうことによりぶつかってしまった様子を詠んだ一句です。お互いに声をかけあうことが大事ですが、声をかけあってもぶつかってしまうことがあるそうです。そのような時に大切なのが、周りにいるチームメイトが第三者として声をかけること。全員が声をかけあうこと、状況をしっかりと把握することの重要性を感じます。
【NO.14】
『 ボールさえ 重く感じる 冬の朝 』
季語:冬(冬)
寒い冬の時期の練習の様子でしょうか。体育館でもグラウンドでも、厳しい寒さの中では指が冷たくなりかじかんでしまうことでしょう。「ボールさえ」も重く感じてしまうほど、指先が冷たくなっていることがとても上手に表現されています。
【NO.15】
『 バレー果つ 悲鳴に崩れ 落ちて汗 』
季語:汗(夏)
「果つ」は、終わる・尽きる・修了する等を意味します。バレーボールの試合が終わった瞬間の様子でしょう。「悲鳴」はきっと負けてしまったことを意味していることでしょう。悲しくて悔しくて、涙と共にたくさんの汗が落ちたのではないでしょうか。気合いをいれて一生懸命戦ったからこその汗と涙、ですね。
【NO.16】
『 バレー部の はがれた爪が 痛々しい 』
季語:なし
バレーボール部に所属している人は、指の爪だけでなく、足の爪もはがれてしまうことが多いそうです。爪がはがれてしまうくらい練習を一生懸命積み重ねたということだと思いますが、やはり痛いですよね。バレー部といえば、なのかもしれませんがなにか上手くサポートできるようなものがあると良いですね。
【NO.17】
『 汗流し 友と部活で 夏休み 』
季語:汗(夏)
夏休み中のバレーボール部の練習の様子を詠んでいます。夏休み中、遊びたいと思う気持ちもきっとあることでしょう。しかし、仲間と共に勝利を勝ち取るために、汗だくになりながらも一生懸命練習に励んでいることがとてもよく伝わります。
【NO.18】
『 ネット越し 鋭い眼光 ブロックだ 』
季語:なし
バレーボールは2つのチームがネット越しにボールを打ち合い、得点を取るスポーツです。2つのチームそれぞれの勝利への強い想いが伝わる一句です。ネット越しでのボールのブロックと、相手チームの鋭い視線をブロックすることをとても上手にかけています。
【NO.19】
『 全部取る どんなボールも 全部取る 』
季語:なし
ボールを落とすことなくひろいつないでいくスポーツであるバレーボール。「全部取る」という言葉が2回繰り返されていることで、作者の「絶対にボールを落とさない!必ずボールをつなぐ」という強い想いをひしひしと感じます。
【NO.20】
『 夏の空 バレーボールの トス高き 』
季語:夏の空(夏)
バレーボールでのトスは高さが求められます。高くきれいにまっすぐあげることがとても重要になります。夏の真っ青なきれいな空に、ボールがとてもきれいに高くあがった光景が目に浮かびます。真っ青な空と真っ白なボール、対比がとても美しいです。
以上、テニス(部活)をテーマにしたおすすめ俳句でした!
バレーボールはチーム全員で心を一つにすることがとても重要なスポーツです。
「仲間を信じ、フォローする」…簡単なことではないですが、この気持ちを皆が持つことができたらとても素敵なことだと思います。
バレーボール部での思い出、みなさんはどのようなことが思い浮かびますか。
心に浮かんだその想いを是非俳句にしてみてください。