色とりどりの花で楽しませてくれるチューリップは、春を彩る代表的な花です。
チューリップは、江戸末期に日本に渡来したといわれています。和名は「鬱金香(うこんこう)」「牡丹百合」で、どちらも、春・晩春の季語になります。
2015晩春
チューリップ pic.twitter.com/jbYuvKaHLE— koma (@niyan1go) May 3, 2015
今回は、【チューリップの俳句20選】と題し、チューリップを題材に表現したオリジナルの俳句を20句ご紹介します。
小学生向け!チューリップを題材にした俳句ネタ【前半10句】
【NO.1】
『 チューリップ みんなの笑顔も 咲かせてる 』
季語:チューリップ(春・晩春)
見ている人を笑顔にしてしまうくらい色鮮やかに咲くきれいなチューリップを詠んだ一句です。チューリップを主語にして、みんなの笑顔を「咲かせている」ととても上手に表現しています。
【NO.2】
『 チューリップ みんなに見られ 赤くなる 』
季語:チューリップ(春・晩春)
チューリップの赤い色と、恥ずかしそうに照れて赤くなっている様子をうまくあわせて表現しています。きっと、たくさんの人がチューリップを鑑賞しているのでしょうね。光景が想像できる一句です。
【NO.3】
『 風吹きて 同じ向き見る チューリップ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
風に揺れて、同じ方向を向いたチューリップの姿を表現しています。穏やかな春の風に心地良く揺れるチューリップの姿が目に浮かぶ、素敵な一句です。
【NO.4】
『 チューリップ 人気者だね うれしそう 』
季語:チューリップ(春・晩春)
たくさんの人がチューリップを見に来ているのでしょうか。「人気者」という言葉でとても上手く表現しています。嬉しそうにしているチューリップを見ている作者もまた、嬉しくて幸せな気持ちなのかもしれませんね。
【NO.5】
『 チューリップ 風といっしょに おにごっこ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
春の心地良い風に揺れているチューリップを「おにごっこ」と表現した一句です。ゆらゆらと揺れながら、風と遊んでいるように感じたのでしょう。作者の感じた想いがそのまま上手く表現され、光景が想像できる素敵な一句になっています。
【NO.6】
『 うっとりと 見てしまいけり チューリップ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
あまりにも美しく鮮やかに咲くチューリップを「うっとり」見つめている作者の姿を詠んでいます。「うっとり」という言葉が、チューリップの美しさをさらに引き立てています。
【NO.7】
『 チューリップ 春に備えて がまんの子 』
季語:チューリップ(春・晩春)
春になる前の時期でしょうか。これから咲くチューリップの姿を表現した一句です。土の中で眠るチューリップを、春に備えてじっと我慢しているように感じたのでしょう。上手な一句です。
【NO.8】
『 校庭の すみにさびしく チューリップ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
学校の校庭の隅に咲いているチューリップを見つけたのでしょう。隅で寂しそうに咲くチューリップを悲しんでいる一句です。色鮮やかに咲き誇るチューリップとはまた違う一面を表現しています。
【NO.9】
『 チューリップ その上ゆうがに ちょうちょ飛ぶ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
チューリップの上にちょうちょが飛ぶ、という春らしい光景を詠んでいます。ちょうちょの飛び方を「優雅」と表現し、暖かく穏やかな春のひとときを感じさせる一句になっています。
【NO.10】
『 水やれば 虹が寄り添う チューリップ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
チューリップに水やりをしたら、ちょうど虹がかかったのでしょう。チューリップと水、そして虹。きれいに輝くものが重なる美しい光景を上手く表現しています。「寄り添う」という言葉がとてもきれいで、素敵な一句です。
小学生向け!チューリップを題材にした俳句ネタ【後半10句】
【NO.11】
『 風にゆれ おしゃべりしてる チューリップ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
風に揺れているチューリップを、「風とおしゃべりしている」と表現しています。春風に揺れるチューリップの姿は、もしかしたら、お友だちと顔を寄せ合いながらおしゃべりしている自分たちの姿と重なったのかもしれませんね。
【NO.12】
『 チューリップ 見れば見るほど かわいいね 』
季語:チューリップ(春・晩春)
菜色とりどりの鮮やかなチューリップは、作者にとって可愛くて仕方がない存在なのかもしれませんね。「見れば見るほど」という言葉が、チューリップに対する愛おしい気持ちをとてもよく表現しています。
【NO.13】
『 チューリップ みんなそれぞれ ちがう顔 』
季語:チューリップ(春・晩春)
チューリップがたくさん咲いている場所なのでしょうか。それぞれのチューリップを見比べてみて、違いに気付いたのかもしれませんね。「顔」という表現がとても上手な一句です。
【NO.14】
『 チューリップ おはながさいた おめでたい 』
季語:チューリップ(春・晩春)
チューリップを育てていたのかもしれませんね。やっときれいなチューリップが咲いたのでしょう。作者の嬉しい気持ちは、「おめでたい」の言葉にぎゅっと凝縮されています。気持ちがよく伝わる微笑ましい一句です。
【NO.15】
『 手のひらに 包むかたちの チューリップ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
チューリップの花の形を「手のひら」と表現し、詠んだ一句です。そして、「手のひらを包むかたち」と、さらに詳しく、とても上手に表現しています。自分で包むかたちをやってみたのでしょうか。チューリップと手のひらを見比べている姿が目に浮かびます。
【NO.16】
『 あざやかに 凛々しく並ぶ チューリップ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
色鮮やかなチューリップがきれいに並んでいる姿がとても凛々しく見えたのでしょう。上に向かって真っすぐ伸びて咲いているチューリップの美しさがとてもよく伝わる一句です。
【NO.17】
『 チューリップ 花束にして 誕生日 』
季語:チューリップ(春・晩春)
お誕生日にチューリップの花束を贈ったときのことを詠んだ一句です。とても素敵な花束ができたことでしょう。皆が笑顔になっている光景が目に浮かびます。
【NO.18】
『 整列して 白と赤の チューリップ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
白と赤のチューリップが並んで咲いている光景を「整列」と表現し、詠んでいます。きれいに一列に並んでいたのでしょうか。作者が見て感じた想いがそのまま上手に表現されています。
【NO.19】
『 一つだけ 咲くのがおそい チューリップ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
一緒に植えたはずなのに、「一つだけ」咲いていないことに気付いた作者の想いが表現されています。毎日チューリップのお世話をしていたからこそ「一つだけ」に気付いたのかもしれませんね。
【NO.20】
『 待っててね もうすぐ咲くよ チューリップ 』
季語:チューリップ(春・晩春)
チューリップの視点で表現された一句です。チューリップの「待っててね」という声が聞こえたのかもしれませんね。もうすぐ咲くチューリップを心待ちにしている作者の姿が目に浮かぶようで、とても微笑ましい一句です。
以上、チューリップを題材にして詠んだオススメ俳句でした!
学校や公園等、身近な場所で咲いているチューリップは、小学生にとっては身近な存在のお花なのではないでしょうか。
自分で育てているというひともいるかもしれませんね。
童謡『チューリップ』を歌ったり、観察記録や鑑賞会、様々なかたちでチューリップと関わりがあると思います。
今度は是非、俳句でチューリップの美しさを感じてみてください。
5.7.5の17音にのったチューリップは、またいつもとは「ちがう顔」をみせてくれるかもしれません。