俳句は五七五の十七音に季節を表す季語を詠む詩です。
江戸時代から始まった文学ですが、近代になって取り入れられた行事も季語として採用されています。
今回は、そんな「クリスマス」をテーマに学生さんが詠んだ俳句を20句紹介します。
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— haru (@moondrop28) December 24, 2015
ジ 街 ク
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ル カ マ
ベ チ ス
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クリスマスおすすめ中学生俳句ネタ例集【前半10句】
【NO.1】
『 町の灯の 遊び箱めく クリスマス 』
季語:クリスマス(冬)
イルミネーションで彩られた街中が、まるでおもちゃ箱のように見える風景を詠んでいます。クリスマスから年末年始にかけて街に灯る明かりが色とりどりであることが伺える句です。
【NO.2】
『 街は今 あの曲流れ クリスマス 』
季語:クリスマス(冬)
クリスマスといえば定番の曲がいくつか思い浮かぶ人も多いでしょう。街中では店先や街頭のスピーカーからクリスマスソングが流れ、雰囲気を盛り上げています。
【NO.3】
『 黄昏れて 光と音の クリスマス 』
季語:クリスマス(冬)
日が暮れた後に、イルミネーションと音楽で彩られるクリスマスの風景を詠んだ句です。クリスマスは冬至が近く日が落ちるのも早い時期ですが、それだけにクリスマスの明かりと音楽が映えます。
【NO.4】
『 けん玉と 街角ピアノ 聖夜待つ 』
季語:聖夜(冬)
けん玉と街角に置いてあるピアノという面白い光景を詠んだ句です。街角ピアノを弾く人はクリスマスを、けん玉で遊ぶ人はお正月を思い浮かべていそうな年末の様子になっています。
【NO.5】
『 オーブンを 何度も覗く 聖夜前 』
季語:聖夜(冬)
クリスマスの日のご馳走として肉をオーブンで焼いている様子を詠んだ句です。何度も焼き具合を確かめている様子から、張り切って準備をしている心の弾みが読み取れます。
【NO.6】
『 クリスマス なにもなかった わけじゃない 』
季語:クリスマス(冬)
クリスマスはプレゼントやご馳走、イルミネーション鑑賞など多くのイベントがある日です。「なにもなかったわけじゃない」という表現から、いつも通りの生活でも少し特別な気分になったのだという心情が感じ取れます。
【NO.7】
『 ピザ届く ドアを開けると サンタさん 』
季語:サンタ(冬)
クリスマスの前後では、サンタクロースの服を着てピザの配達をしているお店もあります。「ドアを開けると」という説明に普段とは違うという驚きが込められている句です。
【NO.8】
『 赤き服 ちらほら クリスマス近し 』
季語:クリスマス(冬)
赤い服の人が増えるとクリスマスが近いんだなぁ、という面白さを詠んでいます。当日でもないのに赤い服が増えている着眼点の鋭さが伺えます。
【NO.9】
『 赤や青 明かり灯して 聖夜待つ 』
季語:聖夜(冬)
自宅でイルミネーションを楽しむ人は多いですが、この句でも色とりどりのイルミネーションを準備している様子を詠んでいます。華やかな明かりを見て、クリスマスをそわそわしながら待っている様子が浮かんできます。
【NO.10】
『 夢うつつ 静寂の夜や 聖夜祭 』
季語:聖夜祭(冬)
この句はプレゼントを待っている子供の視点で詠まれています。サンタクロースが来るまで頑張って起きていようとして、いつの間にか眠ってしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。
クリスマスおすすめ中学生俳句ネタ例集【後半10句】
【NO.11】
『 鈴の音の やはらかく降る 聖樹かな 』
季語:聖樹(冬)
クリスマスといえばジングルベル、と連想されるほど鈴は欠かせない音になっています。歌とともに鈴が鳴る中でクリスマスツリーを眺めている様子を詠んだ句です。
【NO.12】
『 暦より 五感で感じる クリスマス 』
季語:クリスマス(冬)
クリスマスの日は暖かい事もありますが、雪が降って冬らしい天気になる日が多い時期です。冬を体感して、もうクリスマスの時期なのだと気がついた様子を詠んでいます。
【NO.13】
『 クリスマス 近づくたびに 恋心 』
季語:クリスマス(冬)
クリスマスのデートに憧れる人も多いでしょう。この句ではそんな落ち着かないカップルの心情を詠んだ恋心の一句です。
【NO.14】
『 電飾は荒ぶる クリスマス迫る 』
季語:クリスマス(冬)
風などで物理的にゆらされているのか、あまりの多さに「荒ぶる」という表現を使っているのか、いろいろな解釈ができる俳句です。クリスマスシーズンに向けて街が盛り上がっている様子を詠んでいます。
【NO.15】
『 おじいさん 何やら買って クリスマス 』
季語:クリスマス(冬)
おじいさんが何やら買っている、というクリスマスプレゼントを買い求めているところをぼやかして詠んでいるユーモアのある一句です。あの中身はなんだろうか、という好奇心が伝わってきます。
【NO.16】
『 クリスマス 君と過ごした 銀世界 』
季語:クリスマス(冬)
雪が降るホワイトクリスマスに恋人と過ごした思い出を詠んでいます。普段とは違う一面の銀世界で過ごした時間は特別なものだったのでしょう。
【NO.17】
『 クリスマス 川面の月も 独りで居る 』
季語:クリスマス(冬)
街中のにぎやかなクリスマスとは違い、静かな川の水面に映る月を詠んだ句です。帰り道なのか、それまでのにぎやかさと対照的なぽつんと輝く月の光が際立ちます。
【NO.18】
『 クリスマスを 耳にしながら 餅を買う 』
季語:餅(暮)
クリスマスが終わると1週間で大晦日とお正月がやってきます。クリスマスのためではなくお正月の準備のためにお餅を買っている、行事の多さを詠んだ一句です。
【NO.19】
『 先生の サンタ帽子に 乗せられて 』
季語:サンタ(冬)
この句は音楽の発表会の様子を詠んでいます。先生がサンタクロースの帽子を被って子供たちを楽しませている様子が伝わってきます。
【NO.20】
『 牛肉の 塊眺め クリスマス 』
季語:クリスマス(冬)
クリスマスといえばローストビーフ、という家庭も多いでしょう。ローストビーフは牛肉の塊から調理するため、これから調理に取り掛かろうという気概を感じます。
以上、中学生向けクリスマス俳句集でした!
今回は、クリスマスをテーマに学生さんが詠んだ俳句を20句紹介しました。
クリスマスらしくイルミネーションや街中の曲を詠んだもの、あえて寂しさを詠んだものなどさまざまな俳句が詠まれています。
プレゼントをあげるかもらうか、準備する側か楽しむ側かなど年齢や立場によって見え方が変わってくる行事なので、ぜひ感じたことを詠んでみてください。